DAIHATSU コペン
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※詳細な試乗レポを別途最終ページに追加していますので、ここではスペックなどを中心に簡単に紹介しています。
エンジンルームを覗いて一番に驚くのは、エンジンを覆っている樹脂カバーの存在です。 軽でこれをやっている車は私の記憶では今までありません。 普通車でも、一部の高級車が採用するような装備ですよ。 4気筒エンジンでもともと静粛性は高いのですが、このカバーによってさらに静粛性が高められています。 これは私見なのですが、この車は随所に専用品を使い、特殊なレイアウトを採用していますので、エンジンなどをあまりイジッて欲しくないという思惑もあってこのカバーをつけたのではないでしょうか。 そうではないにしても、オーナーとしてはうれしいですが、整備の人は大変ですね。 で、肝心なエンジンの性能ですけど、4気筒DOHCターボで、64馬力。 注目は、3200回転で11.2kg・mという軽で最高のトルクです。 それも、2000回転で最大トルクの9割を発生するという味付けで、ターボが効き出すとグイッと押されるような加速感が得られます。 前方のグリル部には斜めになったラジエターやインタークーラー、エアクリーナーボックスなどが集中配置され、オイルエレメントはディーラーでしか手に入らない専用品なのだとか。 グリル内にちらっと見えるインタークーラーがただものではない印象を与えます。 オプションのメッシュグリルを装着すると、よりインタークーラーが目立ちます。
今回取材した車はオートマ車。 5MT車も同価格で選べますが、このオートマ車もなかなか良いです。 コンパクトなゲート式シフトは、カチリカチリと気持ち良く決まり、操作感を楽しめます。 丸い感触のメッキシフトノブも良いですね。 だけど、これって、真夏は気を付けないとヤケドしそうな気が・・・。 ATはアクティブシフトになっていて、レバー操作で自由にギアチェンジが楽しめます。 やり方は簡単で、Dレンジから右にレバーを倒し、あとは手前にレバーを倒せばシフトダウン、向こうにレバーを倒せばシフトアップという具合。 ダイハツはマックスですでにこれを採用していますが、マックスよりもさらにレバーの位置が自分に近く、ちょうど良い位置に設計されています。 また、ストロークも短く、まさに手首の動きだけでシフトチェンジできる感じです。 反応もかなり早く、楽しめるシフトです。
オープンカーで問題になるのが、屋根がないことによってボディ剛性が落ちてしまうことです。 ボディ剛性は、安全性、乗り心地、走り、静粛性などすべてに影響する重要な部分だけに、この問題は深刻です。 そこで、オープンカーは通常のクローズドカーよりもボディ剛性の向上に一層の努力がなされます。 コペンも、ボディ剛性の確保には徹底的にこだわっていて、ロールバーの標準装備や各部への剛性強化材の採用など、数々の努力が見られます。 車体の下を覗きこむと見える、この黒いバーもその一つです。 これはダブルクロスビームというもので、2つの十字になったバーでボディの左右を連結し、ボディのねじれを抑えるためのもの。 ボルトでしっかりと固定されていて、見るからに威力を発揮しそうです。 単に補強材の量を増すのではなく、このように最小限で効果的な補強を行うことによって、ボディ剛性を確保しながら840kgという(この装備にしては)軽量ボディを実現しているのです。
タイヤは、専用設計(ポテンザRE040)の165/50R15というサイズを装備。 切削タイプのきれいな15インチアルミホイールももちろん標準装備。 フロントブレーキには14インチベンチレーテッドディスクを採用していて、高速でのブレーキングなどにも余裕で対応してくれそうです。 もちろん、ABSやブレーキアシストは標準装備で、ロールを抑える大径スタビライザーも前後に装備。 このほかにも数々の専用チューニングを施した足回りは、きっと今までにないクイックなハンドリングをもたらしてくれます。 パワーステアリングも、燃費に有利な電動式ではなく、あえて自然なフィーリングの油圧式を採用していて、違和感のない走りができます。 運転の楽しさではFRに劣ると言われるFFですが、FFでも十分に楽しめるということをこの車が証明してくれてますね。
意外と気になるのが燃費と燃料タンク容量。 これによって1回の給油での走行可能距離が決まってくるので、日常生活ではけっこう重要な問題です。 このコペンの燃費は、カタログ値で18.0km/L(MT)、15.2km/L(AT)と、軽としてはそれほど良い数値ではありません。 もちろん、パワー志向の4気筒エンジンですからこれは仕方のないことです。 しかし、この小さなボディに他のダイハツ車と同じく40Lのタンク容量を確保してくれているのは助かります。 これなら、AT車でも1回の給油で400km以上は走れそう。 非日常を楽しむ車であっても、日常が不便では困りますからね。 ほんとに細かいところまで配慮されています。 ちなみに、レギュラーガソリン仕様なのでご安心を。
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