(2007/12〜) 取材日:2007/12/24 更新日:2008/1/4
DAIHATSU タント
L [外観 インパネ・シート ミラクルオープンドア 収納 荷室その他]
カスタムRS [外観 外装パーツ インパネ周り 収納&試乗レポ]
フロントエンジンで究極の広さを追求する車「タント」が、初のフルモデルチェンジを行いました。 2代目となる新型は、軽ナンバー1の広さをさらに更新しただけでなく、軽初の驚きがたくさん用意された魅力的な車となっています。 早速、その魅力をたくさんの写真で紹介していきます。
先にノーマル系のベースグレード「L」でこの車の基本的な部分を紹介し、後半でカスタムシリーズの「RS」について、ノーマルシリーズとの違いや上級グレードの装備などを中心に紹介します。 初めて見られる方は、このページから順番にご覧になることをおすすめします。 なお、ご要望にお応えして、今回から写真のサイズを若干大きくしました。
新型もノーマルシリーズとカスタムシリーズの2系統が準備されています。 ノーマルシリーズのフロントデザインは、旧型と同様に親しみやすく愛嬌のある印象になっていますが、ヘッドライトが若干大きくなり、完全なグリルレスデザインとなったことで、すっきりしたフロントマスクになっています。 旧型にあった変な段差がなくなり、水平に近くなったボンネット形状により、フロントの厚みが増して上級感も増しています。 前に立ってみると、旧型よりもフロントウインドウが近く感じ、1BOXのフロントウインドウを大きくしたような車という感じです。 グリルレスとした代わりにバンパーの開口部が大きくなり、どっしり感も増しています。 ノーマル系はフォグランプの設定はなく、全車ディーラーオプションとなります。
短いボンネットや大型フロントクォーターウインドウなど、「タント」であることは一目でわかるデザインですが、ボンネットからウエストラインに続く段差が廃止されたことで、サイドパネルはほとんど垂直になり、室内空間の拡大を最優先させたデザインになっているのが新型の特徴です。 リヤフェンダーにスライドドアのレールが追加されたこともあり、後ろ半分は完全に1BOXのイメージです。 新型のノーマル系には、旧型の「Xリミテッド」のようなエアロパーツを装着したグレードというものが存在しません。 旧型は発売当初にカスタムシリーズが存在しなかったため、エアロパーツを標準装備したグレードやターボエンジンを搭載したグレードが用意されていましたが、新型は最初からカスタムシリーズが用意されているため、ノーマルシリーズにはエアロパーツを装着したグレードやターボエンジンを搭載したグレードが存在しません。 エアロパーツはオプションの設定もないため、エアロパーツやターボエンジンが欲しい人は必然的にカスタムシリーズを選択しなければいけないというグレード設定になっています。
左側のサイドビューは、大きく変わりました。 旧型との一番大きな違いは、リヤドアがスライドドアになったことにより、リヤフェンダーにスライドレールがあり、フロントとリヤのドアハンドルが接近しているということです。 また、リヤクォーターウインドウが丸くなり、ドアハンドルがグリップ式になるなど、細かい部分も変わっています。 プレスラインも旧型とはまったく違うもので、シルエットこそ大きく変わっていないものの、デザインはかなり見直されています。 全高が1750mmと旧型より25mm高くなったことで、少し大きくなったように感じますが、ホイールベースが50mm伸びて2490mmとなったことで、重心が低くどっしりした印象になっています。 アンテナは、旧型と同じくルーフの端に取り付けられていますが、長さが長い上にもともと背の高い車なので、屋根のあるところでは注意が必要です。
リヤドアがスライドドアになったことで、少し1BOXに近いようなイメージになり、スタイリッシュさという点では旧型のほうが良かったように思いますが、新型はあえてスライドドアを選択しました。 また、リヤデザインが旧型よりもさらに平面的になったのも新型の特徴で、リヤコンビランプのサイドへの回りこみもなくなったため、より平面的に見えます。 バックドアはほぼ垂直にデザインされていて、とにかく室内空間を最大限にとることを最優先にデザインされているというのがわかります。 グレード構成は、ベースグレードの「L」、量販グレードの「X」、上級グレードの「Xリミテッド」、特別な装備を用意した「Xリミテッドスペシャル」という4種類。 ボディカラーは、この写真の車の色「ファインブルーマイカメタリック」や「ヴェネチアンレッドメタリック」などの鮮やかなメタリック系から、淡い色や定番カラーなどを中心とした全9色が用意されています。
旧型よりもさらにルーフの絞りが少なく、ほとんど四角に近いシルエットのリヤビュー。 こうやって見ると、1BOXなのかトールワゴンなのかわからないですね。 全体的な配置は旧型とほとんど同じですが、リヤコンビランプが少し四角くなったことで、バスのような雰囲気も漂います。 ハイマウントストップランプは最上部に装着されているため、後続に背の高い車が多くても被視認性は抜群でしょう。
大きくなったヘッドライトは、旧型の少し愛嬌のあるデザインと比べるとやや精悍になった感じです。 ポジショニングランプがウインカーと上下に並んで配置され、ボディの最端になったことで、車幅灯としての役目をしっかり果たすことができるようになったのは評価できる点です。 ポジショニングランプが内側にあると、車幅灯としての役目を十分に果たさないだけでなく、実際よりも遠くにいるように感じてしまう恐れもあるので、この車のようにきちんと端に配置されていると安心できますね。 ヘッドランプはマルチリフレクター式で、ノーマル系は全車ハロゲンランプとなり、ディスチャージヘッドランプの設定はありません。 ディスチャージヘッドランプはオプションの設定もなく、欲しい人は必然的にカスタムシリーズを選択することになります。
リヤコンビランプは、旧型は立体的で凝ったデザインでしたが、新型はごくオーソドックスなデザインになりました。 ここだけ見ると商用車のようにも見えますが、おそらく、カスタムシリーズとの違いをより鮮明にするために意図的におとなしいデザインにしているのでしょう。
タイヤサイズは旧型と同じですが、14インチを採用するグレードが「Xリミテッドスペシャル」のみとなり、他のグレードはすべて145/80R13というサイズになっています。 これはおそらく燃費や街中での取り回しを考慮してのことだと思いますが、1BOXに近いようなボディサイズと900kg以上の重量にこのサイズでは少々不安に思えます。 13インチタイヤにはアルミホイールも装備されず、また、ノーマル系はベンチレーテッドディスクブレーキの設定もありません。 ノーマルシリーズは街中での短距離使用をメインに考えて設計しているようですが、それでも少し不安です。 街中メインであっても、時々は山道や高速道路なども走行するという人は、155/65R14サイズのタイヤとアルミホイールが装備される「Xリミテッドスペシャル」を選択するか、後でタイヤを交換することなどを検討したほうが良いように思います。
次は、注目のインテリアを見ていきます。
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