DAIHATSU　タントカスタム

Ｌ　[外観　インパネ・シート　ミラクルオープンドア　収納　荷室その他]

カスタムＲＳ　[外観　外装パーツ　インパネ周り　収納＆試乗レポ]

　インパネのデザインはノーマル系と同じですが、カスタム系はインテリアがブラックになります。
　ノーマル系のような明るさはありませんが、エアコン吹き出し口のツマミやシフトレバーのボタンなどにメッキを採用することで、高級感を演出しています。
　また、シルバーのセンターパネルとブラックのインパネとの相性も良く、質感は高いです。
　カスタム系も、「Ｌ」以外にはサイドエアバッグなどをセットにしたセーフティパックというものが用意されていますが、アジャスタブルパックとシートヒーターもセットで装備する必要があり、価格は１６８，０００円にもなります。
　「ＲＳ」に付ければ見積もりは２００万円オーバーも考えられるので、注意が必要です。
　なお、「ムーヴ」などに採用されているレーダークルーズコントロール等はこの車には設定されていません。
　広さや大きさでは「タント」がトップでも、ダイハツの最高級軽はやっぱり「ムーヴ」なんですね。

　カスタム系のメーターは、タコメーター付の３眼メーターとなります。
　旧型のような過剰な演出はなく、視認性を重視したシンプルなデザインとなっています。
　ノーマル系と違い燃料計がアナログ表示となっていて、代わりにディスプレイには瞬間燃費計が装備されています。
　シフトインジケーターを右側に移し、使用頻度の低いタコメーターの位置を下げるなど、視認性や視線移動などをよく考えてまじめに改良されているのがわかります。
　カスタム系も、やはり自発光式メーターの採用はありません。
　この車は、高級感よりも広さや快適性を重視した車であることがわかりますね。

　「カスタムＲＳ」にはＭＯＭＯ革巻きステアリングが標準装備されています。
　質感は高いですが、ステアリングスイッチはなく、このあたりも「ムーヴ」や「ソニカ」と違う点です。
　その他のグレードは、ウレタンステアリングが標準で、オプションで革巻きステアリングが用意されています。
　ＣＶＴ車にもマニュアルモードの設定はなく、走りの「ソニカ」、高級感の「ムーヴ」、広さの「タント」といった明確な性格付けがされています。

　オーディオは、ノーマル系と同じでＣＤプレーヤー＋１０ｃｍ２スピーカーが標準となりますが、カスタム系には６スピーカーパックやサウンドライブラリ付ＨＤＤナビシステムなどもオプション設定されています。
　しかし、メーカーオプションのナビは、Ｇ−ＢＯＯＫ　ＡＬＰＨＡに対応しているなどのメリットはありますが、ディスプレイが６．５型と小さく、特にインパネと一体化されたデザインになっているというわけでもないので、ディーラーオプションか市販品を選択したほうが良さそうです。
　エアコンは、「Ｌ」以外には写真のようにディスプレイ付プッシュ式のオートエアコンが装備されます。
　ステアリングスイッチが装備されない代わりに、よく使うボタンが手元に近い位置に配置されているので、操作性は良いです。
　最近のダイハツ車のオートエアコンは、ボタンやディスプレイの配置などが車種によって微妙に異なりますが、基本的な操作性は統一されていますので、慣れれば使いやすいです。

　「Xリミテッド」以上のグレードには電動スライドドアが装備されていて、このようにインパネに開閉スイッチが装備されます。
　電動スライドドアは、ドアハンドルのほかに、このインパネのスイッチやキーレス発信機でも開閉可能です。
　一番下にあるスイッチは、安全のためにスライドドアスイッチを無効にするためのもので、上から２番目のスイッチは、後で紹介するルーフイルミネーションのスイッチです。

　シートは、ノーマル系と同じく全車ベンチシートです。
　形状やシート生地はカスタム専用で、座り心地もノーマル系よりやや硬めになっています。
　フィット感を重視したノーマル系のシートに対して、カスタム系のシートは広々感を重視した感じで、体を包み込むようなシートではありません。
　あまり沈み込まないので、ヒップポイントもやや高く感じ、長距離での使用をある程度想定しながらも、街中での取り回しを重視した設計になっているように思います。
　もちろん、全車助手席は２８０ｍｍロングスライド＋前倒し機構付です。

　リヤシートもノーマル系とデザインが異なり、やはりフィット感よりも広々感を重視した感じです。
　実際の座り心地はフロントほどの違いはなく、クッションの厚みはあまりなくやや硬めの座り心地です。
　左右独立２６０ｍｍスライド＋リクライニングなど、機能はノーマル系と同じで、驚きの広さももちろん同じです。
　唯一違うのは、インテリアがブラックなので少し暗いという点です。
　広さ＋明るさが感じられるのはノーマル系のほうですが、大人の落ち着きが感じられるのはカスタム系のほうという感じです。
　特に、オプションのブラックウッド調や大理石調のフローリングフロアを装着すれば、普通の車では味わえない特別な雰囲気が楽しめます。

　大きなセンターアームレストが全車に標準装備されているというのもうれしいところです。
　以前はダイハツ車のアームレストは位置が低めだったのですが、この車はかなり高めに設定されていて、サイズも大きいのでしっかりアームレストの役目を果たしてくれます。
　旧型と違いドリンクホルダーが装備されておらず、また、「ムーヴ」よりも長さが短いですが、カップホルダーはインパネに装備されていますし、サイズもこれでちょうどよいと思います。
　ただ、個体差かもしれませんが、フタが少し開けにくかったのが気になりました。

　収納は十分すぎるほど充実していますが、アームレストにも収納ボックスが用意されています。
　フタ付きで便利が良いですが、他車と比べて少しフタが硬く感じました。
　容量は十分なので、もう少しフタに厚みを持たせてクッション性を高めたほうが良いように思います。

　最終ページは、その他の室内装備と試乗レポートです。