カーチェック

DAIHATSU タントカスタム

L [外観 インパネ・シート ミラクルオープンドア 収納 荷室その他]

カスタムRS [外観 外装パーツ インパネ周り 収納&試乗レポ]

超大型オーバーヘッドコンソール 広い室内だからこそ実現できたとも言えるのがこの超大型オーバーヘッドコンソールです。
 旧型にも、ランプを6つも装備した大型オーバーヘッドコンソールが装備されていて、それはそれで独特の雰囲気がありましたが、新型ではそれをさらに進化させて、使い勝手や質感をさらに向上させています。
 まず、デザインですが、旧型ではルーフの中央を前後に貫いていましたが、新型ではドーム型のデザインで後席の頭上に取り付けられています。
 通常なら後席の人の邪魔になってしまうところですが、1355mmという余裕の室内高を持っているため、この場所でもまったく邪魔にならないのです。
 後席用のパーソナルランプはなくなってしまいましたが、代わりに荷室と後席を同時に照らせるランプが装備されています。

超大型オーバーヘッドコンソールをオープン 使い勝手については、旧型では中途半端な位置にあった収納を、新型では後席専用とて用途を限定する代わりに大容量を実現しています。
 旧型ではサングラスやティッシュボックス程度しか入りませんでしたが、新型ではタオルやブランケットなどを収納できるほか、ベビー用品なども余裕をもって収納できるようになっています。
 この大容量と後席専用の位置となっているのがポイントで、後席を囲んでしまえるオプションのカーテンを使用して、おむつ替えルームなどとして使用するときにとても便利というわけです。
 室内が広いというメリットを最大限生かせるように工夫されていますね。
 ちなみに、フタはダンパー付でゆっくり開きますので、質感も高いですし、フタで頭を打つ心配もありませんよ!

ルーフイルミネーション このオーバーヘッドコンソールを、単なる便利装備で終わらせないところがさすがです。
 イルミネーションにこだわるダイハツらしく、ライトをONにすると、周囲に埋め込まれたチューブが青色(確かノーマル系はオレンジ)に発光し、室内をムーディに演出してくれるのです。
 写真は昼間のものなのではっきりしませんが、ぼんやり青く発光しているのがわかりますか?
 広い室内だけでも贅沢なんですが、ここまでやるとは・・・。
 なお、オーバーヘッドコンソールは、「カスタムRS」と「Xリミテッドスペシャル」のみ標準装備で、その他のグレードはメーカーオプションとなります。

照明付バニティミラー 「カスタムRS」と「Xリミテッドスペシャル」には、照明付大型バニティミラーを両席に装備。
 少し遠くて使いにくく、走行中に揺れやすいのが難点ですが、便利な装備です。
 しかし、その他のグレードではバニティミラーさえも装備されないというのはちょっと不満です。
 メーカーオプションで設定されているので「L」以外なら装備することは可能ですが、装備する場合は、オーバーヘッドコンソールやリバース連動ドアミラーもセットで装備しなければならず、31,500円の出費になります。
 照明はマップランプで代用できるとしても、せめて運転席か助手席どちらかのバニティミラーくらいは標準装備でもよかったのではないかと思います。

シートバックポケット 助手席のシートバックはテーブルになっているので収納がありませんが、運転席は回転格納式のフックやシートバックポケットなどを装備していて、隅々まで手を抜かずにちゃんと使い勝手を考えてあります。

フロントドアトリム ドアトリムのデザインはノーマル系と同じで、ブラックとグレーの2トーンカラーとなっています。
 ノーマル系との違いは、インナードアハンドルがメッキになっていることで、それだけでも車格がアップした感じがします。

リヤドアトリム 後席のドアトリムももちろん同じ。
 すっきりしたデザインで使い勝手も良いですが、「ムーヴ」と違い全面プラスチックとなっていて、やはり質感では「ムーヴ」のほうが上です。
 「タント」か「ムーヴ」かで迷っている人は、広さを取るか質感を取るかが一番の悩みどころですね。

エンジン エンジンは、最近のダイハツ車に共通の3気筒KF型で、トルク感や静粛性などに優れます。
 ターボエンジンは「カスタムRS」のみに搭載。
 CVTは、「Xリミテッド」以上のグレードに採用。
 それ以外のグレードは4ATになります。
 車両重量は、900kgから1010kgまでで、旧型と比べると全体的に40kg前後重くなっています。
 これは、おそらくセンターピラーレス化による影響だと思いますが、心配される燃費はむしろ旧型より良くなっていて、特にCVT搭載のグレードでは20.5km/L(2WD車)という低燃費を実現しています。
 ターボ車でも19.2km/Lとなっていて、大きなボディのわりにはなかなかの低燃費です。
 4WD車も含め、4ATのグレードでも全体的に燃費は向上しており、低燃費かつパワフルなKFエンジンの実力に感心してしまいます。

 さて、気になる走りについてですが、試乗したのが短時間であったため、あまり詳しくはお伝えできないのですが、とりあえず「カスタムRS」に試乗した感想をお伝えします。
 また機会がありましたら、もう少し長い距離を試乗して内容を更新したいと思います。
 まず、エンジンをかけるわけですが、キーフリーシステム付きなので、ステアリングコラムにあるツマミをひねるだけで簡単にエンジンがかかります。
 最近は軽でもキーフリーシステム採用車が増えてきたので、珍しくはないのですが、何度やってもこれはスマートで便利ですね。
 段差を越えて走り出すと、思ったより柔らかめの足回りと想像以上の静粛性に驚きました。
 カスタム系は、外観のイメージからもっと硬めの乗り心地を想像していたのですが、意外に柔らかい乗り心地で、15インチタイヤでも突き上げ感はほとんどありませんでした。
 また、静粛性についても、「ソニカ」や「ムーヴ」などと同じメカニズムですから、ある程度静かであることは想像していましたが、ボンネットが短い分だけ室内に音が侵入しやすいのではないかと思っていました。
 ところが、広い室内に騒音がやや響く感じはあるものの、音量そのものはそれらと同等であるように感じました。
 旧型と比べて静粛性は確実にアップしていて、小声で話ができるレベルです。
 正直なところ、これだけ広い室内を実現して、静粛性がほとんど犠牲になっていないのなら、みんな「タント」を選んでしまうのではないかと、そう思ってしまいました。
 また、普通車と比較しても、CVT特有の高周波の騒音や悪路でのロードノイズの問題を除けば、ほとんど同等のレベルにあると言ってもよく、ここまで軽が良くなると、普通車の存在意義が薄れてしまうのではないかと余計な心配までしてしまいます。
 大きなボディでも不思議と風切り音も気になりませんし、あとは、エンジン音などが静かであることにより相対的に大きく感じてしまうCVTの音とロードノイズを抑えることができれば、静粛性については完璧ではないでしょうか。
 狭い道を運転するときに特に感じるのは、視界が非常に良く、四角いボディで車両感覚もつかみやすいので、室内が広くて大きく感じる車なのに実際の運転はラクという、違和感さえ覚える不思議な感覚です。
 つまり、運転が苦手な人でも、外観から想像するよりもずっと運転しやすい車なのです。
 加速性能については、ボディの重さとCVTの特性によって踏み込み時は若干もたつくものの、スピードが乗ってくれば十分速いと言える加速ができます。
 スポーツシフトが装備されていないので、瞬時にガツンと加速することは難しいですが、街乗りなら十分すぎる動力性能です。
 ただし、NAエンジンではちょっと辛いかもしれません。
 動力性能を考えるとターボが欲しいところですが、「RS」は価格が高い・・・ここが購入を考える際の一番のネックになるのではないでしょうか。
 また、センターピラーレスなどによる重量増は少なからず走りに影響しているようで、段差を乗り越えた時の収まりが少し悪い気がしたのと、カーブなどでの安定感が旧型より若干悪くなったように感じたのが気になった点です。
 ミラクルオープンドアは、他にはない開放感が味わえる代わりに、やはり重量バランスや重心の面では少し不利なのかなと感じました。
 もちろん、アンダーステアがひどいとか、ボディの揺れがひどいとか、そういうレベルではありませんので、通常走行では不満は感じないと思いますが、走りに多少でもこだわりを持っている人が購入を検討する場合には、「ムーヴ」と乗り比べてみて走りに不満を感じないかを試してみたほうがよさそうです。

 いかがでしたか?
 FF車で究極の室内空間を追求する「タント」は、その広さだけで感動してしまいますが、新型はさらに軽自動車の可能性を広げてくれる車になっています。
 また、二代目になって、この車の持つキャラクターがより鮮明になった気がします。
 ただ広いというだけでなく、経済性も快適性も向上した新型「タント」は、軽自動車を購入する際に1度は見ておく価値のある車です。
 ただ、この車を見た後だと、他の車がみんな狭く感じてしまうので、その点だけは気をつけてくださいね。


  

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