SUBARU ステラ
[カスタムの外観 外装パーツ インパネ周り シート周り 荷室ほか] [ノーマルの外観 ノーマルの室内&試乗レポ]
「R2」以降に発売されたスバルの軽は、すべて共通のイメージのインパネデザインとなっており、「ステラ」も一見すると「R2」と同じインパネのように思えますが、よく見れば室内高が高くなったことに合わせて専用にデザインされたインパネとなっています。 シートの着座位置が高いため、「R2」よりは相対的にインパネが低く感じ、前方視界が良いです。 オーディオと一体化されたシルバーパネルは質感が高いですが、若干グリップが太くなったもののやはり2本スポークデザインのままのステアリングホイールは上級感に欠けます。 カスタムシリーズは写真のようにブラック基調となりますが、ノーマルシリーズはアイボリー基調となるのでもっと明るい感じになります。 エアバックは両席とも全車標準装備ですが、オプションでサイドエアバッグも用意されています。 最近は軽でもカーテンエアバッグまで用意されている車種がいくつかあるので、マイナーチェンジ等での採用を期待したいところです。
メーターのデザインは、「R2」のものをベースにデザインされていて、写真は「カスタムR」のものです。 アクティブメーターといって、エンジンOFF時は隠れている指針が、エンジンONと同時に飛び出てきます。 ただそれだけのことなのですが、他にはあまり見ないメーターなのでおもしろいと思います。 「カスタムRS」には、独立3眼エレクトロルミネセントメーターというものが採用されていて、要するに自発光式なので常にくっきりとした視認性の良いメーターなのです。 エンジンONで指針が浮かび上がり、その後一度振り切ってから元に戻るという演出も楽しめます。 ノーマルシリーズにはタコメーターはありません。
オーディオパネルは「R2」と共通のデザインで、質感は高いです。オーディオはグレードによって異なり、「カスタムRS」はMD/CD+4スピーカー、「カスタムR」はCD+4スピーカー、「L」と「LX」は1DINサイズのCD+2スピーカーとなります。 オーディオは全グレードでCD−R/RW対応(「カスタムRS」はMDLPにも対応)となっていて、カスタムシリーズのオーディオには外部入力端子も付いています。 携帯型プレーヤーなどを車内に持ち込んで聴きたいという人にはとても便利な装備です。 ちょっと気になるのは、オーディオの液晶表示がやや見にくいことで、ここは時計表示機能も兼ねているので、どの角度からもはっきり見える表示に改良して欲しいです。 スイッチのデザインや塗装などは非常にきれいで、ボリュームダイヤルも大きいので操作性や見た目は非常に良いと思います。 エアコンの操作パネルは、ダイヤル式で操作性が良く、質感もまあまあといったところです。 「カスタムRS」はオートエアコンが装備されますが、その他のグレードではマニュアルエアコンとなります。
シフト周りは、丸みのあるデザインの「R2」や「R1」とは違って直線基調のデザインとなっています。 この車のイメージには合っていると思いますが、デザインはもうちょっと高級感が出せなかったかなと思います。 「カスタムRS」ではシルバーパネルが付くのでもう少し高級感がありますが、この写真ではなんだか商用1BOXのシフト周りのようにも見えてしまいます。 また、位置が低くなったので操作性もやや悪くなった感じがします。 おそらく膝周りに余裕を持たせるためだと思いますが、このあたりは好みの問題というところでしょうか。 右上の丸い部分は、「カスタムRS」の場合にスポーツモードのスイッチが付くところです。 しかし、注意しなければいけないのは、スポーツモードといってもマニュアルシフトモードのことではないということです。 スポーツモードにすると、回転数が高めになり、加速や減速がキビキビできるということであって、シフトレバーの操作で任意のシフト操作をするというマニュアルモードはこの車には設定されていません。 実は、CVTは新開発のものなので「R2」などとは別のものなのですが、それに伴ってマニュアルモードも無くなってしまっているのはちょっと残念なところです(後に出るのかもしれませんが・・・)。 左上にある丸い部分は電源ソケットで、その下の丸い部分は外部入力端子です。 そのさらに左脇にあるのはコンビニフックで、買い物袋を提げたりコード類をまとめたりと、便利に使えそうです。
運転席側のカップホルダーは引き出し式です。 「R2」よりは窮屈ではありませんが、やや位置が低いのが気になります。 このインパネデザインも3車種目なので、もう少し使いやすいように工夫して欲しかったという気がします。 その上のポケットは大きめでなかなか使えそうですが、欲を言えば、小銭入れなど外から見られたくないものを収納するのに使えるようフタ付きにしてもらえるともっとありがたかったですね。
助手席側の収納は、「R2」と比べるとかなり改善されました。 中途半端なトレーがなくなり、グローブボックスが大型化されたので、使い勝手が良くなっています。 また、中途半端なプッシュ式で使いにくかったカップホルダーも、引き出し式になって使いやすくなりました。 さらに、カップホルダーの下にもポケットが装備されているので、手周り品を置くのに便利です。 このあたりが、デザイン優先の「R2」と実用重視の「ステラ」の大きな違いの一つです。
照明も充実し、「LX」以上にはマップランプが装備されて使い勝手が良くなりました。 左右独立のランプでないのがちょっと残念ですが、「R2」のようにバニティミラー照明をマップランプ代わりにするのよりはずっと使いやすくなりました。 しかし、その代わりにバニティミラーは運転席のみで、照明も付かないというのはまた残念なところです。 ルーフの中央には別にルームランプがあり、ラゲッジルームランプも装備されるため、全体的な日常の使い勝手は「R2」よりも非常に良いと思います。
この車に初めて乗り込んで「おもしろいな」と思ったのが、このフロントピラーに付いた青色のLED照明です。 これは、エントランスランプというもので、ドアを開けるとサイドシル部周辺をを青く照らしてくれます。 「ステラ」には、ウェルカムランプ機能という演出が用意されていて、エントランスランプ、マップランプ、ルームランプ、メーター照明、イグニッションキー照明などが動作に応じてそれぞれ点灯・消灯をし、気分を盛り上げてくれます。 実際には他の車でもある程度の演出はあるのですが、この車は特にこだわりが強いです。 また、イグニッションキー照明が標準で装備されている軽は意外に珍しく、その点でもありがたい機能と言えます。 これなら、夜のドライブが楽しくなりそうですね。
斜めから見ると、「R2」や「R1」とは下半分のデザインがまったく異なるインパネであることがわかると思います。 着座位置が上がったことで、包まれ感のあるインパネではなく、上から見下ろすようなアップライトなポジションでミニバンライクなイメージになっています。 ここまでまったく雰囲気の違う車になったのなら、インパネ上部のデザインも新しくしてしまったほうがよかったのではないかという気もしますが、きっとスバルはこのデザインが気に入っているのでしょう。 「R2」ではインパネシフトに膝が当たってしまう感じでしたが、この車は膝周りに余裕ができ、また、フロントガラスもサイドガラスも大きいので、開放感が高くなっています。 フロントピラーがやや太めですが、それは実際の運転ではあまり気にならないでしょう。
次は、シート周りをチェックしていきます。
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