DAIHATSU　ソニカ

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　インパネのデザインは、プレミアム感たっぷりです。
　幅広のセンターパネルと包まれ感のあるデザインのインパネ、そしてゆったりしたシートなど、今までの軽自動車にはなかった雰囲気です。
　ドアトリムとインパネの隙間もほとんどなくし、インパネのグレー色の部分をドアトリムのグレー色の部分とつなげるなどの演出によって、今までにない心地よい包まれ感を実現しています。
　全高は低くても、インパネの奥行きがあり、天井もそれほど圧迫感はないため、伸び伸びとした印象があります。
　エアコンルーバーのつまみがメッキ加工されていたり、エアバッグ吹き出し口の継ぎ目がないシームレスタイプのダッシュボードを採用したりと、細かい部分まで上質さを追求しているのもこの車の特徴。
　さらに、装備面でも、先行車との車間距離を保ちながら自動でスピード調整を行うレーダークルーズコントロールまでオプション装備したり、トヨタのテレマティクスサービス「Ｇ−ＢＯＯＫ　ＡＬＰＨＡ」に対応したＨＤＤナビゲーションシステムを用意するなど、軽自動車の中でトップレベルの贅沢な装備内容となっています。
　エアバッグは、両席とも標準装備です。

　いつも先進装備を一早く採用するダイハツが、唯一他メーカーより遅れていたのが自発光式メーターでしたが、ついにこの「ソニカ」に初採用となりました。
　シルバーで縁取られた大きな３眼メーターは、スポーティで視認性も非常に良く、プレミアム感たっぷりです。
　しかも、平均燃費、瞬間燃費、航続可能距離、外気温といった情報を切替表示できるマルチインフォメーションディスプレイまで付いています。
　マルチインフォメーションディスプレイの表示も大きくて非常に見やすいですし、なんといっても航続可能距離がわかるのでガソリンの心配をしなくてよく、運転のストレスもずいぶん軽減されます。
　さらに驚くのは、ウインカーの音が「ピッピッ」という電子音になっていることです。
　「カチカチ」という音よりははるかにプレミアム感があり、ストレス軽減にもつながるかもしれません。
　この車は、見た目だけでなく音にまでプレミアム感を追求しているんですね。
　メーターに関してもほぼ完璧といっていいですが、欲を言えば、ダイハツ車はオレンジのイルミネーションが多いので、この車にはホワイトのイルミネーションを採用するなどして、さらに差別化を図って欲しかったという気がします。
　ちなみに、「Ｒ」は通常のメーターになります。

　オーディオは全グレード共通で、ＣＤプレーヤー（ＣＤ−Ｒ／ＲＷ対応）＋１６ｃｍフロント２スピーカーとなります。
　そのままでも純正オーディオとしてはまずまずの音質ですが、オプションで６スピーカーパック（２１，０００円）が用意されていて、ツィーター付きのクリアな音にグレードアップすることも可能となっています。
　ツィーターのスペースがドアミラーの内側に用意されているので、音響的にも質感的にも非常に良いです。
　それにしても、このオーディオパネルのデザインは良いですね。
　中央にボリュームダイヤルを配置して操作性も良いですし、インパネとの一体感も完璧で高級感抜群です。
　ただ、標準では外部入力端子は装備されておらず、携帯型プレーヤーなどを簡単に接続して聴きたい人は、ディーラーオプション（約２万５千円）で装備する必要があります（２００６年８月発売予定）。
　このあたりは、マイナーチェンジで見直されるかもしれませんね。

　「ＲＳリミテッド」は、ゲート式インパネシフトを採用し、質感も高いです。
　新開発のＣＶＴは７速マニュアルモード付きで、オートマチックでありながら意のままにシフトチェンジして車をコントロールする楽しみを与えてくれる、数少ない軽自動車です。
　同じく７速マニュアルモード付きＣＶＴを採用する「Ｒ２」と比べると、より手元に近い位置にあり、シフトノブの形状などの雰囲気もスポーティです。
　「ＲＳ」以下のグレードでは７速マニュアルモードはありませんが、この車の性能をフルに引き出したければ、やはりマニュアルモードは欲しいところです。
　ただ、ゲート式はバックに入れる際などにやや操作しにくいので、最初のうちは少し戸惑うかもしれません。
　エアコンの操作パネルは、上部に液晶パネルを設け、下部には円形のスイッチを配するという非常に凝ったもの。
　液晶パネルの表示内容は非常にわかりやすく、また、スイッチ類も大きくて直感的に操作できるようになっているので、ストレスを感じません。
　このエアコンには花粉除去モードというものが付いていて、室内の空気をクリーンエアフィルターに導き、それを通過させることによって花粉を除去してくれます。
　操作は、スイッチを押すだけで、一定時間が経過すると自動的に終了してくれるという親切設計です。

　こちらは、「Ｒ」のインパネです。
　「Ｒ」はマニュアルエアコンとなり、液晶表示のないダイヤル式スイッチとなるので、上位グレードと比べるとやや見劣りしてしまいます。
　見た目の問題だけでなく、マニュアルエアコンには花粉除去機能も付いていないので、アレルギー体質の人は注意が必要です。
　「ＲＳリミテッド」以外はこの写真のようにストレート式シフトとなり、シフトノブの形状も違いますので、比べてしまうとちょっとプレミアム感が薄れてしまいますね。
　ただ、ストレート式のほうが操作に慣れている人も多いと思うので、気になる人は実際に操作してみてからグレードを選択したほうがよいかもしれません。
　ハザードスイッチはやや小さめですが、押しやすい位置にありますので、初めて乗っても迷うことはありません。

　スポーティな車というと、足を前に投げ出すような運転姿勢を想像すると思いますが、この車は意外に普通の運転姿勢で、「ミラアヴィ」などとそれほど大差はありません。
　なので、「コペン」のように乗降時に「ヨイショ」と声が出てしまうようなこともないですし、長時間乗っても疲れにくそうです。
　また、左右のシート間隔がゆったりめになっていて、また、大型のフットレストも装備しているなど、運転のストレスを軽減する工夫も随所に見られます。
　この車は、長距離でも安心して走れるようなグランドツアラーとして、まじめに開発された車なんだなと感じますね。

　次は、インパネ周りの収納や装備を中心にチェックしていきましょう。