SUBARU R2
[外観デザイン 外装パーツ インパネ周り 収納 シート周り 荷室&試乗レポ]
とても伸びやかなデザインのメタリック調パネルが目を引くインパネ。 ここもやはり航空機の翼をイメージしているのだそうです。 インテリアカラーはアイボリーとブラックの2色が用意されていますが、やはりお勧めなのはこのアイボリー内装。 やさしく、開放感のあるインテリアに仕上がっています。 フロントウィンドウがかなり傾斜しているため、頭上空間の余裕はあまりなく、斜め方向の視界がやや悪くなっています。 しかし、フロントピラーを細めにすることで斜め方向の死角を最小限にし、明るい天井の色のおかげもあってそれほど圧迫感は感じません。 両席エアバッグは全車標準装備で、なんとサイドエアバッグやムチ打ちなどを軽減するアクティブセーフティシートまでもオプションで用意されています。 もちろん、大型車との衝突への対応や歩行者への衝撃軽減などの工夫も施されていて、安全性もしっかり考えられています。 ステアリングのデザインが少々安っぽい気がしますが、中央に取り付けられた六連星オーナメントはなかなか良い感じです。 これだけ質の高いインパネデザインでありながら、本革巻きステアリングの設定がないのは少し残念です。
メーターは、大きなスピードメーターと重なるようにタコメーターが配置されたデザイン。 スピードメーターの視認性はなかなか良いですが、全体としてはややごちゃごちゃとした感じもあり、タコメーターなどの視認性はあまり良く思えませんでした。 トリップメーターがデジタル表示になり、その点では視認性も質感もプレオより良くなったと思いますが、これだけデザインにこだわった車なのですから、もう一工夫欲しかった気がします。 燃料タンク容量が30Lしかないので、燃料残量警告灯が付いているのはありがたいですね。
センターパネル一体型のオーディオは非常に質感が高く、スイッチ類のデザインも優雅な感じです。 「S」にはCD/MDプレーヤーが標準装備となり、「R」と「i」にはCDプレーヤーが標準装備となるのですが、残念なのは全車2スピーカーであること。 オプションでウーファー付4スピーカーオーディオも選べますが、その場合はオーディオのデザインが変わってしまい、一体感が失われてしまいます。 見た目をとるか、音をとるかという選択を迫られるわけで、これは悩んでしまいますね。 エアコンは、「S」がオートタイプ、それ以外はマニュアルタイプとなります。 ダイヤル式のスイッチは操作性が良く、デザインも非常に良いですね。 スイッチ類の色もきちんと統一されています。 エアコンの吹き出し口は高い位置に設けられているので、後席まで効率よく冷風を届けることもできそうです。 軽で気になるのがエアコンの風量最大時の音の大きさなのですが、この車は軽にしてはずいぶん静かに感じました。 吹き出し口の配置はこういった部分まで考慮した結果なのかもしれません。 ただ、ナビの取り付け位置を考えるのには苦労しそうです。
インテリアの最大の特徴は、なんといってもこのインパネセンターシフトでしょう。 インパネシフトは、フロアシフトの操作性の良さとコラムシフトのスペース効率の良さを併せ持つことから、軽でも採用が増えつつあり、特に珍しい装備ではなくなりました。 しかし、この「R2」のインパネシフトは、他車と比べて操作性が抜群に良いのです。 ステアリングから自然に左手を下ろした位置にあり、自分の体に近いので力も入りやすいのです。 上下に動かすというより前後に動かすという感じなので、フロアシフトに非常に近い感覚の操作が、手元でラクラクできてしまいます。 節度感も良い感じで、無理な力を入れることなく、心地よい操作感が味わえます。 また、「S」には7速スポーツシフトが採用され、意のままに車を操ることができます。 操作は簡単で、Dレンジからレバーを左に倒し、手前に引くとシフトダウン、前方に押すとシフトアップとなります。 この操作感がまた軽くて、手首の動きだけでコツンコツンとシフトチェンジができます。 詳しくは試乗レポートで触れますが、とにかくこれは楽しいです。 ただ、操作感を重視したデザインのため、膝周りの余裕があまりなく、インパネシフトを採用していながらウォークスルーはかなり厳しいです。 この車の場合、おそらくスペース効率ではなく自然な操作感を実現するためにインパネシフトを採用したのでしょう。 シフトレバーの左側についている黒いものは、「アロマティック・ブレイク」というオプションで、アクセサリーソケットを利用して自分の好きな香りを楽しむことができるというもの。 なかなかのアイデアだと思います。
インパネの収納に関しては、必要最低限のレベルといった感じです。 一応、グローブボックスの上にワイドなポケットを用意し、その上には車検証などを入れられるアッパーポケットも設置されているなど、工夫の跡は見られます。 ただ、容量的にはかなり厳しいという感じがします。 このパッケージングでこのデザインを維持するためには、収納スペースはある程度犠牲になっても仕方ないと思いますが、購入される場合にはそれなりの覚悟がいると思います。
その他の収納スペースも見てみます。
|