狙うは軽自動車廃止?ダイハツ完全子会社化の影響とは


狙うは軽自動車廃止?ダイハツ完全子会社化の影響とは

トヨタがダイハツを完全子会社化するというニュースは、「もともとダイハツは子会社だったから、別に影響ないのでは?」と思って聞き流した人も多いと思います。

しかし、軽自動車ファンの私としては、聞き流すことができないニュースでした。

なぜなら、もしかするとトヨタは軽自動車廃止論の復活をも考えているのではないかと心配になったからです。

もともと、トヨタは軽自動車を生産しておらず、軽自動車の廃止に積極的でした。

しかし、地方での重要な交通手段となっていることなどから反発も多く、結局ダイハツを子会社化してトヨタブランドでも軽自動車を販売するようになり、その後軽自動車廃止論は自然消滅したかたちになっています。

私が気になっているのは、なぜ子会社であるダイハツをわざわざ株式全取得までして完全子会社化する必要があるのかということです。

新興国でのシェア拡大やトヨタが不得意としているコンパクトカーの開発に力を入れるためなど、報道ではそういった理由があげられていて、確かにそれはそのとおりだと思うのですが、本当は軽自動車の廃止もにらんだ動きなのではないかと心配になっています。

現在、トヨタはダイハツの大株主という立場なので、他の株主の意向にも配慮しなければいけませんが、全株式を取得してしまえば、誰からも文句を言われずにトヨタの思うままに経営に口出しができます。

そうなると、ダイハツに軽自動車の新規開発をストップさせ、コンパクトカーの開発に注力させたうえで、軽自動車廃止の動きを強めていくといったことも(現実にやるかは別として)不可能ではないわけです。

現状、軽自動車の生産をしているメーカーは、ダイハツ、スズキ、三菱、ホンダの4メーカーだけで、他のメーカーはOEM車を販売しているだけなので、他のメーカーは仮に軽自動車が廃止になったとしても影響は小さいと思われ、むしろ自社生産のコンパクトカーにユーザーが流れてくれればうれしいということになるのではないでしょうか。

また、軽自動車は18年間も規格の変更がなく、2015年には軽自動車税の増税も実施されました。

各社ともEVやPHEVなどの開発に力を入れるようになり、将来的にはエンジン排気量もあまり重要ではなくなってくると思われます。

こうやって見てみると、表立って軽自動車廃止の議論はされていないものの、廃止に向けての動きは整ってきているように思えるのです。

万一廃止になるようなことがあったとしても、昨年の増税のようにすでに登録されている車に対しては軽自動車の制度が当分維持されるというような措置がとられると思いますが、これから先もずっと軽自動車がいまのような制度のままで維持される可能性は低くなってきたように思います。

もしそうだとしたら、いまのうちに軽自動車を買っておいたほうがいいのかもしれません(ただし、何の確証もありませんので、あしからず・・・)。

これはまだ私の個人的な考えでしかないので、できれば「考えすぎ」であってほしいのですが、トヨタのダイハツ完全子会社化というニュースは、とても気になるニュースでした。

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