ときどき、違うメーカーの車なのにそっくりな車を見かけることがありませんか?
特に、軽自動車ではよく見かけるはずです。
それは、OEM車と言って、実際に同じ車なのです。
OEMとは、あるメーカーが生産した車を他のメーカーのブランドの車として売る関係のことを言います。
軽自動車では、このOEMが盛んに行われています。
もともと、軽自動車のメーカーは、スズキ、ダイハツ、ホンダ、三菱、スバル、マツダ(一時期光岡自動車も)でしたが、現在はそれにトヨタと日産が加わり全8社となっています。
しかし、現在実際に軽自動車を生産しているのは、スズキ、ダイハツ、ホンダ、三菱の4社だけで、残りの4社は他のメーカーが製造した車を自社ブランドとして売っているのです。
軽自動車は、限られた規格の中で開発しなければならず、新規に参入するにはコストがかかりすぎるため、日産やトヨタが参入する際にOEMを利用しました。
また、スバルやマツダはもともと自社生産していたのですが、経営難からOEMに切り替えました。
2015年10月現在、OEM関係にある軽自動車は次のとおりです。
ムーヴ = ステラ
ミライース = プレオプラス = ピクシスエポック
ミラ = プレオ
ムーヴコンテ = ピクシススペース
ウェイク = ピクシスメガ
アトレーワゴン = ディアスワゴン
アルト = キャロル
ワゴンR = フレア
スペーシア = フレアワゴン
ハスラー = フレアクロスオーバー
MRワゴン = モコ
エブリイワゴン = タウンボックス = NV100クリッパーリオ = スクラムワゴン
eKワゴン = デイズ
eKスポーツ = デイズハイウェイスター
eKスペース = デイズルークス
どうですか?
実に多くの車がOEM関係にあることがわかりますね。
ダイハツのように、トヨタとスバルの2社にOEM車を提供していたり、日産のようにスズキと三菱の2社からOEM車の提供を受けていたりと、軽自動車の協力関係はなかなか複雑です。
そんな中で、ホンダだけはどのメーカーともOEMの関係を結んでいません。
こういったところからも、各メーカーの関係性がわかってちょっとおもしろいですね。
ちなみに、一般的には、製造メーカーの車名であるオリジナル車のほうが有名で、中古車市場でも高値で取引される傾向がありますが、日産のデイズシリーズやモコなどのように、オリジナルのeKシリーズやMRワゴンよりも売れているケースもあり、そこもちょっと気にした方が賢く車選びができますよ。