SUZUKI セルボ
[外観デザイン 外装パーツ インパネ周り 収納&シート周り 荷室&試乗レポ]
インテリアも、今までの軽とは一味違った上質感があります。 まずはインパネですが、表面のシボや光沢の違うパネルを数種類組み合わせることで、いくつもの素材を贅沢に使ったような印象を与えていて、今までにない上質さを演出しています。 さらに、スモークメッキモールを効果的に配置し、他の軽では味わうことのできない高級かつスポーティな印象も持たせています。 インパネのデザインそのものも非常に凝ったもので、オーディオパネルをドライバー側に向け、包まれ感や快適な操作性までも配慮されています。 エアバッグは両席とも標準装備ですが、サイドやカーテンの設定はありません。 また、「TX」には本革巻きステアリングホイールが装備されるものの、ステアリングスイッチやクルーズコントロールなどの設定はなく、雰囲気は非常に上質ですが装備は決して豪華ではありません。
斜めから見るとわかりやすいと思いますが、インパネはS字状にデザインされています。 ですから、ドライバーはゆるやかに包まれる感じでとても心地よいのですが、助手席側はインパネが目前に迫っている感じでやや圧迫感がありました。 どちらかというとドライバー優先でデザインされている感じがします。 しかし、助手席の足元にちょうどよい角度で傾斜がつけられていて、しっかり足を踏ん張れるようになっているのには感心しました。 これなら体が安定し、長距離でも疲れにくいと思います。 インパネの上部は、最近の車としては珍しくほとんどフラットになっているので、オンダッシュナビやTVのモニターの取付位置に困るということはなさそうです。
インパネの端から端までスモークメッキモールが配されているのは軽では珍しいですが、さらにドアトリムにまでそれが配されているというのは、普通車でもあまり見ないですね。 スモークメッキモールに囲まれた状態となっていて、他の車では味わえない独特の上質感があります。 さらに、インパネとドアトリムの高さを合わせて一体感を持たせ、つながりも非常にきれいに処理されているため、本当に心地よい包まれ感があるのです。 右側と左側ではインパネの形状が異なるため、包まれ感に若干差がありますが、特に運転席の包まれ感は「高級」と呼べる仕上がりになっています。 エアコンの吹き出し口はぴったり閉じることができるため、左右でエアコンの効き具合を調整でき、より快適に過ごすことができます。
メーターは、メッキリング付きの2眼メーターを採用しています。 自発光式は採用しておらず、デザインもごくシンプルなのですが、それが逆に落ち着いた上質感を演出しているとも言えます。 シンプルな配置で視認性はとても良く、平均燃費や瞬間燃費も表示できるなど、機能性に優れたメーターとなっています。
オーディオは、エアコン吹き出し口と完全に一体化されていて、非常に質感が高いです。 また、液晶表示部などは光沢のあるパネルになっていて、これも他ではなかなか味わえない上質感を出しています。 写真の車は「T」なのでCDプレーヤー+2スピーカーですが、「TX」にはCD/MDプレーヤー+6スピーカーが装備され、純正オーディオとしてはなかなかの音質です。 また、ディーラーオプションのiPod接続ユニットを装着すれば、iPodの操作や充電もできるようになるので便利です。 他のほとんどのスズキ車にも言えることですが、ハザードスイッチが大きくて位置がわかりやすく、操作しやすいのが良いですね。 ハザードスイッチは緊急のときに使うものなので、初めて乗ってもすぐに押せるようになっているのが理想だと思いますが、最近のスズキ車はスイッチの位置や形状などがほとんど統一されていてわかりやすいので、その点は親切だと思います。
「セルボ」には、あまり驚くような装備というものはないのですが、このハンズフリーシステムは注目です。 なんと、「Bluetooth」に対応したシステムを軽で初めて標準装備しているのです(ターボ車のみ)。 オーディオパネル部にある、この受話器のボタンがそのシステムのものです。 「Bluetooth」とは、携帯情報機器向けの標準的な近距離無線規格で、これに対応した機器同士ならケーブルを接続せずに情報のやりとりが行えるという便利なものです。 つまり、「Bluetooth」に対応した携帯電話を持っていれば、それをポケットなどに入れたままでもハンズフリーで通話ができるのです。 最初に一度登録しておけば、車に乗るたびにいちいちケーブルを接続するという面倒な作業から一気に開放されるわけで、車内で通話する機会が多い人にとってはとても便利です。
エアコンは、「TX」には液晶表示パネル付きのフルオートエアコンが装備され、質感も快適性も高いです。 写真の車は「T」なのでダイヤル式のマニュアルエアコンとなっています。 エアコンには、スズキお得意のカテキンエアフィルターが装備されているので、車内の空気をきれいに保てます。
最近はインパネシフトが主流になってきていますが、この車はあえてフロアシフトを採用しています。 ゲート式でシフトノブにもシルバーのアクセントが入っているなど、質感はかなり高いです。 また、スズキの軽としては初めてマニュアルモード付きATを採用しているのも大きなニュースです。 Dレンジからレバーを右に倒すとマニュアルモードとなり、上へ押すとシフトアップ、下へ押すとシフトダウンと、思いどおりのシフトチェンジができます。 ミッションは4ATなので、あまり頻繁にシフトチェンジをする機会はないかもしれませんが、トップグレードだけでなく、約114万円の「T」でもマニュアルモードが楽しめるというのはうれしいですね。 シフトレバーの向こう側にはコンソールポケットが備えられていて、ここにはダウンライトが当たるようになっているので、夜間でも便利に使えます。
次は、収納とシート周りをチェックします。
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