(2013/6〜) 取材日:2013/6/7
NISSAN デイズ(B21W)
(三菱 eKワゴン、eKスポーツ)
[外観 外装パーツ インパネ周り 収納 シート周り 荷室&試乗レポ]
デザイン優先により一番犠牲になったのが荷室です。 リヤシートを一番後ろにしていると、このようにほとんど何も積めない状態になります。 荷室下にはアンダーボックスがありますが、そこも収納容量はあまりありません。
リヤシートを一番前にスライドさせた状態。 これでもけっこう狭いです。 この車の購入を検討する際は、荷室のチェックは必須です。
2名乗車であれば、このようにリヤシートをフォールダウンさせてしまえば問題ありません。 段差もほとんどなく、奥行きもそれなりに確保されています。 フォールダウン操作は、ショルダー部のレバーでロックを解除して前に押すだけのワンアクションです。
ノーマルモデルのフロント。 日産車らしいデザインです。
斜めから。
斜め後ろ。 エアロバンパーやサイドプロテクターがないので、おとなしい印象です。
ボディカラーは全8色で、写真の車はレディッシュマルーンという特別色。
ノーマルモデルはアルミホイールではなくホイールキャップになります。
さて、ここからは試乗レポートです。 試乗したのは、ノンターボの最上級グレード「ハイウェイスターG」です。 まずは良い点から。 タイヤサイズを考えるとロードノイズが良く抑えられていて、風切り音などその他の騒音も気にならず、快適性は高いです。 また、サスペンションが硬めになっていて、ローダウンサスペンションを装着しているかのように地面に貼りついて抜群の安定感があります。 サスペンションのストロークが短く、揺れが一瞬で収まる感じで、フワフワした感じやカーブでのロールもなく、人によっては少々硬い乗り心地と思うかもしれませんが、軽自動車ではないような重厚な乗り味になっているのが好印象でした。 しかし、気になる点もいくつかありました。 まずは発進時のもたつきです。 スペック上も49馬力とライバルたちより非力なのですが、とにかく発進が遅く、かなりアクセルを踏み込まないといけません。 燃費を良くするためにそういうセッティングにしてるのだと思いますが、個人的にはかなりストレスでした。 新型ワゴンRが非常に軽快な走りだった印象が残っているので、余計にそう感じてしまったのかもしれません。 また、エンジン音ももう少し抑えられるのではないかと思います。 ガサガサというような不快な音ではありませんが、その他の騒音がよく抑えられていることもあり、エンジン音だけがどうも気になってしまうのです。 仮にこの車が電気自動車だったら、このマイナスポイントが一気になくなりコンパクトカー以上の乗り心地になると思われるだけに、非常に惜しい気がしました。 電気自動車の「アイミーブ」はまだ当面生産を続けるようですが、この車をその後継車種のベースとして考えているのであれば、それはとても魅力的な車になるかもしれません。 日産と三菱の協業による軽自動車開発第一号ですから、これからまだまだ煮詰めていく部分が残っているように感じましたが、他メーカーとは違う乗り味というものもしっかり感じることができたので、今後の改良と次の新型車には期待が持てると思いました。
いかがでしたか? ホンダが軽のシェアを一気に伸ばしている状況で、日産も軽の開発に本格参入し、もはやダイハツとスズキだけの戦いではなくなった軽市場。 それぞれにメーカーの個性を前面に出した車を投入するようになってきています。 ざっくり言えば、電装関係の日産、安全装備のダイハツ、燃費のスズキ、個性のホンダ、といったところでしょうか。 規格が決まっている軽自動車だからこそ、各メーカーがアイデアを絞り出してユニークな車を送り出してきます。 この車の発売も、軽自動車市場のさらなる活性化につながることは間違いなさそうですね。
|