(2011/9〜) 取材日:2011/9/21
DAIHATSU ミラ イース
[外観 外装パーツ インパネ周り シート周り&収納 荷室&試乗レポ]
ダイハツから、『第3のエコカー』として、超低燃費の新型車「ミラ イース」が発売されました。 この車は、ある意味『本物のエコカー』とも言うべき車です。 見た目はそんなにすごい車には見えませんが、軽自動車の可能性を大きく広げた画期的な車なのです。 どんなところがすごいのか、豊富な写真で詳しく見ていくことにしましょう。
なお、内容については取材日時点のものであり、装備内容などはグレードや年式等によって異なりますので、あらかじめご了承願います。
背が低く、フロントウインドウが傾斜しているため、フロントから見た印象はかなりスポーティです。 また、バンパー下部にボリュームを持たせているため、安定感もあります。 別にスポーティなイメージを売りにしているわけではなく、むしろスポーツとは対極のエコな車なのですが、空力性能を追求した結果、このようなスポーティなデザインになっているのです。 名前に「ミラ」と付いていることでわかるとおり、この車は「ミラ」の派生車種として位置づけられていますので、デザインも大きさも「ミラ」に近いですが、実車を目の前にしたときの印象は、それとはずいぶん違います。 誰にでも受け入れられやすいシンプルなデザインとしながら、どこか普通の車とは違うといった存在感を持つ車です。
斜めから見ると、雰囲気は「ミラ」そのものですが、全高は30mm低く、1500mmとなっています。 実はこの全高の低さも、超低燃費を実現するための努力のひとつです。 燃費を良くするためには、走行中の空気抵抗を減らさなくてはならず、そのためには全高が低いほうが有利ですし、それが軽量化にもつながり、さらに燃費を良くすることができます。 この車は、ハイブリッドカーのように電気モーターなどを利用するのではなく、今までの車と同じメカニズムで極限まで燃費を良くした車なので、こういった少しずつの積み重ねが非常に大事なのです。 フロントウインドウの傾斜はかなり強いので、この手の車に慣れていない人は、乗ったときにちょっと圧迫感があるかもしれません。
東京モーターショーでコンセプトカーとして出品されたときには、他の軽よりも少し短い全長の車でしたが、市販モデルは軽自動車枠いっぱいのサイズになり、居住性もしっかり確保されました。 ⇒コンセプトカーはこんな感じでした。 デザインだけ見ると、「なんだか普通の車になってしまったなぁ」という感じもしますが、普通のサイズでも32km/Lを達成できるほど、この2年間で軽量化や高効率化の技術が進んだとも考えられます。 「コペン」がコンセプトカーそのままで発売されたことを考えると、「イース」もそのままで発売することは可能だったはずですが、ダイハツは、より多くの人にもっと手軽にエコカーに乗って欲しいという願いから、今回はあえてオーソドックスなデザインにして市販したようです。
サイズ的には軽の中でも小さい部類に入りますが、少し角張ったワイドな印象のリヤ周りのおかげで、意外に存在感はあります。 ホイールベースは、新型「ムーヴ」と同じ2455mmで、最小回転半径は4.4mとなっています。 ホイールベースは「ミラ」よりも35mm短くなりましたが、最小回転半径は逆に大きくなってしまい、小回り性能では「アルト」に負けてしまっています。 最近の軽は、ロングホイールベース化やタイヤの大型化などによって最小回転半径が大きくなる傾向があるので、このへんはもう少し工夫が欲しいですね。 アンテナは、全車ピラーアンテナとなっています。
ドッシリしていてかなりかっこいいリヤ周り。 各部にエッジが効いていて、質感も高いです。 最低価格が80万円以下の車にはとても見えませんね。 角張った印象のバンパーは、実は空力性能を追求した結果のデザインで、超低燃費を実現するための機能美というわけです。 なんかすっきりしていると思ったら、この車にはリヤワイパーがないんですね。 4WD車やセットオプション装着車などにはリバース連動リヤワイパーが装備されますが、標準仕様の2WD車にはリヤワイパーが付きません。 リヤワイパーって、デザイン上はすごく邪魔で、わざわざ外している人もよく見かけますから、これは良いのではないでしょうか。 必要な人は、寒冷地仕様やスマートドライブパックを選択すれば装備されますよ。 スモークガラスは、「X」以上のグレードに標準装備です。
次は、実はエクステリアのパーツを細かく見ていきましょう。
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