カーチェック

SUZUKI ワゴンR

[外観デザイン 外装パーツ インパネ周り シート周り 荷室&試乗レポ]

ヘッドライト この、横まで大きく回りこんだヘッドライトは新型の大きな特徴のひとつです。
 ヘッドライトは、全車マルチリフレクター式ハロゲンヘッドランプが標準ですが、「FTリミテッド」のみディスチャージヘッドランプ(ロービームのみ)がオプション設定されています。
 この、ディスチャージヘッドランプをオプション装着すると、さらにもうひとつ注目の装備を装着することができます。
 それは、時速30km/h未満でヘッドランプを点灯中、ウインカーを操作したりハンドルを一定量以上操作したときに、斜め方向を明るく照らしてくれるコーナリングランプで、これは軽で初の装備となります。
 夜間、交差点などで歩行者の発見を早めるなど、安全性が大幅に向上する装備ですから、これはうれしいですね。
 ぜひ、他車種にも採用を広げて欲しいものですが、他グレードには設定がなく、上級モデルの「スティングレー」にも設定はありません。
 また、コーナリングランプは、「FTリミテッド」に標準装備されるフォグランプの代わりに装着されるため、フォグランプがなくなってしまいます。
 こういった限られた条件の中での採用となっていますが、とにかく、軽に採用されたという実績ができただけでもうれしいですね。

リヤコンビランプ リヤコンビランプは、縦長のシンプルデザインで、これは二代目から続く「ワゴンR」の特徴のひとつです。
 ブレーキランプは、クリアレッドのレンズの奥に奥行きのあるリフレクターで点灯時もきれいです。
 ウインカーはフロントとイメージを合わせたモザイク調のレンズカットで、これもきれいです。
 普通車では、LEDリヤコンビランプも普及してきていますが、軽ではまだ三菱が「eK」に採用しているのみ。
 そろそろ他メーカーでも採用してほしいですね。

ドアハンドル ドアハンドルは、ついにグリップ式になりました。
 ライバルの「ムーヴ」はすでにグリップ式を採用していて、ダイハツはその採用車種を増やしています。
 スズキも徐々に採用車種を増やしていますが、このドアハンドルの質感がすばらしいです。
 「パレット」もそうですが、握りやすいしっかりとしたグリップに、鍵穴もしっかり埋め込んであります。
 ダイハツの場合は鍵穴が独立してドアにポツンとついていて、これが質感を落としていますが、スズキはちゃんとそこまで考えてくれています。
 また、キーフリーシステムのリクエストスイッチも、ドアハンドルに埋め込んでいます。
 まるで高級車のドアハンドルみたいで、乗るたびに所有する喜びが味わえますし、すっきりしたサイドビューにも貢献しています。
 見た目だけでなく、キーフリーシステムもダイハツとは少し違います。
 ダイハツは、操作を一切必要としないシステムで、近づいたり離れたりするだけでロックが自動開閉するので、リクエストスイッチがありません。
 ダイハツのシステムでは、完全自動でロックの操作を一切必要としないので便利な反面、意図しないときにロックの開閉が行われるというデメリットもあります。
 それに対して、スズキのシステムは、自分でリクエストボタンを押してロックの操作をします。
 このシステムは、ボタンを押すという操作が必要になりますが、意図しない動作は防ぐことができます。
 どちらも一長一短ありますので、試乗する際にはキーフリーの操作もやってみて、どちらが好みかを確かめてみてほうがいいでしょう。

ワイパー他 最近は、ほとんどの車がワイパーの取り付け位置を低くして前方視界を確保するようになりました。
 この車も、運転中にワイパーが邪魔になることはありません。
 ひとつうれしく思ったのは、ウインドウウォッシャーノズルがボンネット上からワイパー付近に移動したことです。
 これによって、ボンネットにウォッシャー液の跡が残る心配もなくなりました。
 フェンダーとの隙間を目立たなくしたきれいなボンネットも、ウォッシャーノズルがなくなったことでツルンとしていて質感が高いです。

ドアミラー ドアミラーは大きめで見やすく、質感も高いです。
 最近採用が増えているドアミラーターンランプは、「FTリミテッド」のみに標準装備で、その他は写真のようにフェンダーにクリアターンランプが付きます。
 「FA」以外は標準で電動格納式となっています。

タイヤ&ホイール スズキは、ずっと大径タイヤの採用に消極的でした。
 ライバルのダイハツは早々にサイズアップをし、「ムーヴ」には16インチまで採用しているのに、それでもスズキは従来のタイヤサイズにこだわり続けていました。
 しかし、ついにそのスズキがサイズアップを実施しました。
 155/65R14というタイヤサイズは、タイヤの幅と扁平率はそのままにホイールが1インチ大きくなっています。
 つまり、外径が大きくなっているのです。
 これでやっと、ライバルの「ムーヴ」と同じサイズになりました。
 そして、「スティングレーTS」では、スズキのトールワゴンとしては初となる15インチも採用しています。
 もっとボディの大きな「パレット」ではサイズアップしなかったのに、この「ワゴンR」でサイズアップしたというのは、それだけこの車が走りにこだわっているということの表れです。
 実際に、タイヤサイズがアップしたことで旧型よりもしっかり大地を踏みしめるような上質な乗り心地になっています。
 また、変わったのはタイヤサイズだけではなく、フロント/リヤサスペンション、サスペンションフレーム、スタビライザーなど、足回りのほとんどを新開発または改良していて、そのトータルな取り組みがしなやか、かつ、しっかりした乗り心地を実現しているのです。
 デザイン的にも、スズキのアルミホイールは大きく見えるデザインのものが多いので、14インチでも十分な迫力があります。
 タイヤサイズのアップは、実際の乗り心地だけでなく、視覚的にもどっしりした印象を与え、従来よりも車格がアップしたように思えます。

 次は、インテリアを見ていきます。


     

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