HONDA ライフ
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ヘッドライトは、ややつりあがった形状と大きな丸型のマルチリフレクターヘッドランプが特徴で、全体的には先代のイメージを受け継いでいます。 しかし、先代とは違う点もいくつもあります。 まず、一番の違いはポジショニングランプです。 レンズの一部が上に盛り上がっていて、そこにポジショニングランプが配置されているので、夜間にはこれがマーカーとなって車幅感覚をつかむのに役立ちます。 これも運転のしやすさにこだわったアイデアのひとつです。 また、外側ギリギリの高い位置に配置されているので、車幅灯としての被視認性もとても良いです。 そして、さらにおもしろいのは、ヘッドライトガーニッシュがホワイトになっていることです。 このガーニッシュは、グレードによって色が違い、ノーマルシリーズではダークグレー、ディーバシリーズではブラック、HID装着車ではスモークメッキと、いくつもの種類が用意されていて、それぞれに違った表情を見せてくれます。 スモークメッキやブラックのガーニッシュはよく見かけますが、ヘッドライトの中にホワイトのガーニッシュが入っているなんていう車はあまり見ないですね。 さすがにオシャレタイプというだけあって、パステルシリーズは斬新なアイデアが採用されています。 ウインカーも外側いっぱいの位置に配置されてわかりやすくなりましたね。 なお、ディスチャージヘッドライトは、ディーバシリーズのみメーカーオプションで装着可能となっています。
ヘッドライトマーカーは、運転席から見るとこんな感じになります。 昼間でもはっきり見えますし、夜間はランプも点灯するので、これなら「ボンネットの見えない車は怖い」という人でも安心して運転できますね。 マーカーがしっかり見えるように、ワイパーも視界の邪魔をしない低い位置に設置されています。
リヤコンビランプは、それなりに凝ったデザインで、点灯時もきれいです。 丸型のクリアウインカーが特徴ですが、ノーマルシリーズではこれがオレンジになり、ディーバシリーズでは丸型クリアウインカーと丸型ブレーキランプの組み合わせというオリジナルデザインになります。 グレードによって3タイプもリヤコンビランプの種類を設定するというのは、珍しいですね。 パステルとディーバには、それぞれ写真のように専用エンブレムも装備されます。
前ページのリヤビューの写真を見て、リヤワイパーの下にある突起物が気になっていた人も多いと思いますが、拡大するとこんなふうになっています。 実はこれ、バックカメラなんです。 今までも、オプションで設定されている例はありましたが、標準装備としたのはこの新型「ライフ」が初めてで、しかも、「C」を除く全グレードに標準装備です。 大きなバックドアウインドウにより良好な後方視界を確保している上に、バックカメラまで標準で装備しているのですから、バック時の安心感はライバルたちの一歩先を行っていますね。 でも、これって安全に関わることですから、他メーカーももっと積極的に採用するべきだと思います。 後付けだと、数万円の出費と見た目の違和感に悩まされることになるので、付けたいけど付けられないという人も多いはず。 その点で、バックカメラの標準装備は非常にありがたく、とてもすばらしいことだと思います。 なお、この車にはオプションでパーキングアシストシステムも用意されています(パステルシリーズの2WD車のみ)。 これは、所定の位置に車を停めてスタートボタンを押すと、自動でハンドル操作をしてくれるというもので、ドライバーはブレーキによるスピード調整に集中するだけで駐車できてしまうという優れものです。 もちろん、過信は禁物ですが、バックモニターと合わせて利用すれば、苦手なバック駐車や縦列駐車もより安全にスムーズに行うことができるのです。 運転のしやすさへのこだわりは、デザイン面だけでなく、装備面でもここまで徹底しているのです。
ドアミラーは、取り付け位置を最適化して、斜め方向の視界を邪魔しないように配慮しています。 三角窓も、見える範囲を広くすることで旧型よりも視界が良くなりました。 実際、運転席に座ってみると、横方向がよく見えます。 着座位置を旧型より35mm高くしたというのも良好な視界に貢献しているようです。 機能的にはよく考えられていますが、質感に関しては、旧型よりもずいぶん低くなってしまいました。 ドアミラーは、一応カラードドアミラーなのですが、下半分が黒くなっていて、非常に中途半端な感じです。 旧型ではフルカラードだったのに、なぜわざわざこんなデザインにしたのかがわかりません。 また、旧型のディーバではターンランプ内蔵ミラーだったのに、新型のディーバはその設定もありません。 機能重視なのはわかりますが、もう少し質感にもこだわって欲しかったですね。 なお、「C」以外はドアミラーが電動格納式です。 グレードによっては親水/ヒーテッドドアミラー&フロントドア撥水ガラスも装備していて、悪天候時の視界確保までにもこだわっているのはさすがです。 ただ、斜め方向の視界を重視したおかげで、ドアミラーはやや近すぎる印象があり、大きさもやや小さめで、もう少し見やすさにこだわって欲しかったという気もします。
旧型は、ユニークなマルチアングルドアハンドルを採用していましたが、新型ではオーソドックスなプルハンドルタイプに戻っています。 正直、私も旧型のドアハンドルを操作してみたときに、あまり使い勝手が良いとは思いませんでしたから、戻して正解だと思います。 しかし、どうせなら他社のようにグリップ式を採用してもよかったのではないかと思いますね。 ライバルたちと比べるとかなり質感が低いです。 キーフリーシステムのリクエストスイッチも目立つし、鍵穴も中途半端な位置にあって目立つし、これはもうちょっと他メーカーを見習って欲しいものです。 写真ではわかりにくいですが、ドアハンドルには3つの丸いくぼみがデザインされています。 これが唯一のこだわりなのでしょうけど、正直なところ、あまり意味がないというか、むしろ何もないほうが良かった気がします。 機能性を重視していることもわかりますし、他のところにお金をかけていることもわかりますが、ライバルたちと同等まで価格アップするのなら、やはりそれに見合った質感を確保して欲しいという気がしますね。 なお、キーフリーシステムはパステルシリーズとディーバシリーズに標準装備されていて、電子キーを身につけておけば、キーを取り出すことなく黒いリクエストスイッチを押すだけでドアロックの操作が可能です。
フロントワイパーは、旧型よりもさらに低い位置に設置し、室内からはまったく見えないといってもいいくらいのレベルになっています。 ウインドウウォッシャーノズルもワイパー付近にあり、ボンネットを汚す心配がありません。 ウインドウウォッシャーはスプレータイプになっていて、よりスムーズに汚れの拭き取りが行えるようになっています。
タイヤサイズは、155/65R13で、旧型と同じ。 ディーバシリーズは165/55R14となりますが、それでもライバルたちと比べるとひと回り小さいサイズです。 ダイハツに続きスズキもサイズアップしましたから、ホンダもそろそろサイズアップを検討してもよかったのではないかという気がします。 もちろん、タイヤ交換のときの経済性を考えると、できるだけサイズが小さいほうが良いのですが、走行安定性や落ち着いた乗り心地などを追求するなら、タイヤサイズのアップも検討するべきだと思います。 それに、この車の場合、一般的にはタイヤサイズが小さいほうが有利とされる燃費や最小回転半径の性能が、必ずしも優れていないという点が気になります。 足回りに関しては、もう少し力を入れて改良に取り組んで欲しいです。 アルミホイールは、ターボ車およびスタイリッシュパッケージ装着車のみ標準装備。 フロントスタビライザーは、旧型では全車標準装備でしたが、新型では4WD全車とディーバシリーズのみ標準装備となってしまいました。 ターボ車には、新たにフロントベンチレーテッドディスクブレーキが採用され、EBD付ABS+ブレーキアシストは「C」以外の全車に標準装備と、ブレーキ性能に関しては充実しています。
インテリアも機能重視です。どんなインテリアなのか、次ページで細かく見てみましょう。
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