カーチェック

DAIHATSU アトレーワゴン

[外観デザイン 外装パーツ インパネ周り シート周り 荷室&試乗レポ]

センターパネル センターパネルなどはシルバー塗装されて質感をアップしていますが、デザインはあくまで商用車のイメージ。
 旧型と比べると少々さびしい感じもしますが、そのぶん使い勝手は向上しています。
 オーディオの位置はより高い位置になり、ナビを装着したときの視認性も良いですし、ハザードランプスイッチも目立つ位置に変更されたので、いざというときに迷わずに押せます。
 写真の車は「リミテッドパック」というメーカーオプションを装着してるので、オーディオが2DINサイズのCD/MDプレーヤーになっていますが、標準では1DINサイズのCDプレーヤーとなります。
 シフトレバーは、スズキの「エブリイワゴン」のようにシフトブーツ(シャフト部をかくすカバー)がついていたほうが質感が高いと思うのですが、フロアシフトのAT車から乗り換えた人にはこのように目で直接シフト位置を確認できるほうが安心ですかね。
 シフトレバーの周りにも小さなポケットが2つあり、手前には引き出し式の灰皿(写真左下)が収納されています。
 気になったのは、エアコンの風量スイッチがスライド式になっていて、ちょっと違和感があったことです。
 慣れれば問題ないですが、風向と温度のスイッチがダイヤル式なので、風量スイッチもダイヤル式のほうが自然に操作できるように思います。

ドアトリム フロントドアトリムは、ごくシンプルなデザインで、質感は高くありません。
 しかし、幅広のポケットと、高さのある地図なども収納できるようにワイドにくりぬかれたグリップ部など、使い勝手はよく考えてあるようです。
 パワーウィンドウスイッチもやや位置は低いですが、操作性は良いです。
 もちろん、リヤのスライドドアも両側パワーウィンドウですから、運転席から自由に開閉できます。
 一部にシルバー塗装を施したり、インナードアハンドルやロックノブをメッキにする(「カスタムターボRS」のみ)など、質感を向上させようとしている努力は見受けられますが、どうしても商用車らしさを感じてしまうデザインで、質感よりも使い勝手を優先させたという感じがします。
 ドアスピーカーは16cmを採用しているので、低音も良く聴こえ、2スピーカーながら平均的な音質となっています。

フロントシート 「アトレーワゴン」のインテリアの最大の特徴は、何といってもこのフロントベンチシートです。
 軽1BOXでフロントベンチシートを採用しているのはこの車だけで、新型では全車ベンチシートとなりました。
 足もとに障害物がないので、ウォークスルーがラクラクです。
 また、特に運転席側はサイズが非常にゆったりしていて、座面長がやや短いことを除けば、「軽のシートなのかな?」と思うくらいゆったりとしています。
 シート下にエンジンがあるため、シートのクッション厚がやや薄く見えますが、座り心地は硬くなく、むしろ「もう少ししっかりしていても良いのでは?」と思うくらいに柔らかいです。
 センターアームレストは、2人で同時に使えるほどとても大きく、位置も高めに設定されているので、使い心地は非常に良いです。
 柔らかいシートと大きなアームレストでゆったりとした気分になれる車です。
 ドアアームレストは腕を置くには低すぎるので、片腕をセンターアームレストに置き、もう片方の手でドアのグリップをつかむという姿勢になります。

リヤシート リヤシートは、フロント同様に柔らかい座り心地で、見た目よりも快適です。
 膝周りの余裕も十分すぎるほどで、天井も非常に高く、2015mmの室内長を存分に楽しめる後席です。
 明るく肌触りの良いシート生地も、居心地の良さを高めています。
 しかし、フロントシートの下にエンジンがあるため、足を伸ばそうとするとつま先が当たってしまうので、1BOX以外からの乗り換えの場合には気になるかもしれません。
 アームレストは2人分のカップホルダー付きで、大きさも高さもちょうど良いです。
 左側のシートの下には、アンダーボックス(写真右上)が装備されていて、これは汚れ物を入れるのにも便利ですし、ちょっとした隠し収納としても使えます。
 ただ、慣れないと脱着がやりにくいので、頻繁に使うにはちょっと面倒かもしれません。
 初めての人だとなかなか外せないと思うので、やはり隠し収納として使うのが良さそうですね。
 軽1BOXは、意外にまとまった収納が少ない車が多いので、このアイデアはなかなか良いと思います。

リヤシートスライド この車のリヤシートの一番の自慢は、左右独立の180mmロングスライド機構でしょう。
 リヤシートのスライドが可能な軽1BOXとしてはスズキの「エブリイワゴン」がありますが、この車はそれを上回るスライド量です。
 写真のように、荷物の量や乗車人数に応じてフレキシブルに対応することができます。
 リヤシートはとても快適ですが、ただ一つ気になるのはシートバックの低さです。
 頭をしっかりサポートするようにヘッドレストがやや前に出ていますが、その位置が低いため、背中に当たって気持ち悪いのです。
 そこで、仕方なくヘッドレストを一番上まで上げて(写真右上)座ってみると、なんと心地よいではありませんか。
 おそらく、ヘッドレストを最上部に設定したときに座り心地が良くなるように設計してあるのでしょう。
 そういえば、「タント」のリヤシートでも同じような経験をしました。
 普段は視界の邪魔になってしまいますが、後席に人を乗せるときには、ヘッドレストを最上部にしておくようにしたほうが良いかもしれませんね。

 次は、シートアレンジと試乗レポートです。


     


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