ホンダの個性的な軽自動車「N-BOXスラッシュ」がマイナーチェンジしました。
変更のポイントは、
- インテリアカラーパッケージに新たに「ダークスタイル」を設定
- ボディーカラーに新色を追加し、すべてのグレードで2トーンカラーが選択可能に
- ベースグレードのシート色変更とともにインテリアカラーパッケージが全グレードで選択可能に
など。
マイナーチェンジとしては非常に小規模な変更になっています。
価格は、約136万円から約192万円まで。
今回大幅な改良を行わなかった理由は、この車が旧型N-BOXの派生車種だからです。
ベースとなっているN-BOXがフルモデルチェンジした今も、N-BOXスラッシュは旧型N-BOXをベースにしたまま生産を続けています。
だから、メカニズムや装備面で新たなコストをかけることはできないというわけです。
そのため、ホンダセンシングなどの先進安全装備の採用も見送られています。
今の状況から考えると、N-BOXスラッシュは一代限りの車としてあと1~2年でひっそりと生産を終了することになりそうですが、もしそうなれば、逆にこの車の価値が高まるとも言えます。
もともと、N-BOXのルーフを低くし、スライドドアもヒンジドアに変え、広さや利便性を犠牲にしてまでもデザインにこだわることで「人とは違う車に乗りたい」というニーズに応えてきた車ですから、このまま生産終了になれば希少価値が高まり、オーナーにとっては逆に嬉しいと思えるのではないでしょうか。
メカニズム面では一世代前の車となってしまいましたが、独特のスタイリング、インテリアの質感の高さ、軽自動車のレベルを超えた高級オーディオシステムなど、この車にしかない魅力も多く、実は満足度の高い車なのです。
しかし、最近の人気車種の条件である「予防安全性」「燃費」「広さ」「便利さ」といった面ではどうしても見劣りしてしまうので、販売状況が思わしくないのも事実。
メーカーとしては、次期型の開発に慎重になってしまうのも無理はありません。
この車に興味を持っている人は、生産終了となる可能性も意識しながら購入のタイミングを考えておいたほうがいいかもしれませんね。