軽自動車は規格でエンジン排気量が660cc以下と決められていて、特にターボエンジンについては自主規制で64馬力となっているので、カタログ上はどの車も同じ性能になります。
しかし、最大トルクについては自主規制がないため、各メーカーや車種によってかなり違います。
実際に街中での加速力に一番影響があるのが最大トルクですから、加速の良い軽自動車を探すならまずは最大トルクに注目するのがよいでしょう。
ところで、軽自動車でもっとも最大トルクが太いのはどの車種だと思いますか?
下のランキングを見てもらえば一目瞭然ですが、実は軽自動車で最大トルクナンバーワンは、三菱のEVである「アイミーブ」です。
電気自動車はもともとトルクが太く、しかもいきなり最大トルクを発生してそのまま一定のトルクを保つことができる特性があるため、アイミーブが本気で加速するとかなり速いです。
しかも、エンジンではなくモーターなので、排気量という概念がなく、軽自動車規格の中で強力なモーターを積むことも可能です。
メーカーとしても、危険がない程度までトルクを抑えているそうです。
それでも、そのモーターが発生する最大トルクは、一般的なターボ車の2倍もあり、重いバッテリーを積んでいるために車両重量が重くなっていることを差し引いても余りある加速力を秘めています。
そして、その加速中もモーターはほとんど無音なので、未体験の加速が得られます。
軽自動車に加速力だけを求めるなら、迷わず電気自動車です。
しかし、電気自動車はまだまだ価格が高く、航続可能距離が短いなどの問題もあるので、恵まれた条件の人しか買えないのが現状で、一般的に加速力を求めるならターボ車です。
実は、ターボエンジンは軽自動車では当たり前で、全メーカーが搭載車種を販売していますが、エンジン性能にはけっこう違いがあります。
特に加速に影響する最大トルクにこだわっているのがホンダで、Nシリーズは他メーカーよりもトルクが太くなっています。
少し前までは、各メーカーとも燃費を良くするために最大トルクを抑える傾向がありましたが、最近は技術が進歩したことで再び10年以上前の高性能エンジンに近いトルクに戻りつつあります。
また、スズキはボディを軽くすることで見かけの最大トルクよりも体感的な加速力を上げることに注力していて、この最大トルクの数値というのは各メーカーの走りに対する考え方を知ることのできるおもしろい指標になります。
実際の加速力については、最大トルクの数値だけでなく、回転数によるトルクの出方や車両重量なども関係してきますが、ひとつの目安として最大トルクは参考になります。
でも、60車種以上ある軽自動車全車種の最大トルクをカタログでチェックして比較するのは大変なので、一覧で簡単に比較できるように軽自動車の最大トルクランキングを作りました。
これなら、加速の良い軽自動車が簡単にわかりますので、ぜひ参考にしていただいて、それを踏まえて実際に試乗して加速力を確かめるようにすれば無駄がないですよ。