17日まで幕張メッセで開催されていた「東京オートサロン2016」に出品された軽自動車の中で、もっとも気になったのが「S660ネオクラシック」と「コペンセロクーペ」です。
この2台に共通することは、市販の軽オープン2シーターをベースとしながら、まったく違う雰囲気の車に仕立てていることです。
そして、どちらも「市販モデルよりもかっこいいのでは?」と思えるほどの完成度を誇っています。
また、どちらも一般チューナーではなくメーカーまたはその関連企業が出品している車両というのも興味深いところです。
「S660ネオクラシック」(車両詳細情報はこちら)は、ベース車のエッジの効いたシャープなデザインとはまったく異なり、丸みを帯びたまさにネオレトロなイメージにデザインされていて、インテリアを見なければS660がベースになっていることがわからないほどのイメージチェンジを図っています。
ミッドシップなのにやや長めのボンネットとなっているのも印象的で、かっこよくて目立つのに威圧感がない優しい感じのスポーツカーになっていて、これはもし市販すれば確実に売れるだろうと思います。
若い男性よりも、年配の方や女性が乗っているほうが似合う車のような気がしますね。
「コペンセロクーペ」(車両詳細情報はこちら)は、フロント部分は前から見ると普通のコペンセロですが、リヤ周りがクーペになっているのが特徴です。
あえてオープンを捨ててクローズドボディとすることで、デザインの制約がなくなり、流麗なクーペスタイルを実現することに成功しています。
コペンはドレスフォーメーションというボディの着せ替えが可能なシステムを採用しているので、これは簡単に市販できそうな感じもするのですが、実際にはオープンボディからクローズドボディへと変更しなければならず、通常は着せ替えの対象となっていないルーフまでも取り換えないといけなくなるため、簡単に市販化というわけにはいかないようです。
2台とも、丸みを帯びた流麗なスタイルで、軽自動車の枠を感じさせない美しいデザインになっていて、仮に市販されるとしたら、このデザインのためなら200万円を超えても買いたいと思えます。
しかし、実際のところ市販するにはいろいろと難しい課題があり、いまのところ両車ともすぐに市販化を目指すというような予定はないようです。
でも、軽自動車でもこんなデザインができるんだという可能性が確かめられたということは、軽自動車ファンとしては素直にうれしいですね。