カーチェック

ここでは、毎回1車種をピックアップし、雑誌等ではあまり触れられていない
デザイン、質感、使い勝手にこだわって徹底的にチェックしていきます。

(2009/12〜モデル)
取材日:2009/12/20

SUZUKI アルト

[外観デザイン 外装パーツ インパネ周り シート周り 荷室ほか]

 シンプルで身近で安い軽の代名詞として親しまれている「アルト」が、イメージを一新してフルモデルチェンジしました。
 新型は、扱いやすさや親しみやすさといった「アルト」らしさはそのままに、今までの商用イメージを払拭するスタイリッシュなデザインと先進の装備を身につけています。
 具体的にどんなところが違うのか、早速チェックしていくことにしましょう。
 なお、内容は、他車との比較なども含め取材日時点のものですので、あらかじめご了承ください。

フロントマスク 一番大きく変わったのは、やはりフロントマスクでしょう。
 直線的だった旧型から一転して丸みのあるデザインになり、つり上がったヘッドライトによって表情もキリっとしています。
 新型のエクステリアの一番の特徴は、なんといってもこの大きなバンパー開口と、そこに設けられたガーニッシュです。
 ディーラーオプションのメッキグリルカバーやアンダースポイラーを装着すれば、さらに個性的でスタイリッシュなフロントマスクとなり、そこまでするともはや「アルト」ではなく「セルボ」に近い上級感があります。
 ボンネットが短くなり、フロントウインドウの傾斜が強くなり、各部の絞込みが強くなったことによって、前に立って見たときの印象も「セルボ」に近くなったような感じです。
 角ばったデザインだった旧型と比べると、横幅がやや狭くなったように感じますが、前後方向の伸びやかさが増した感じがするのが新型の特徴です。
 なお、新型は、バンタイプおよび乗用車の最廉価グレードと、それ以外の乗用グレードでまったく異なるバンパーデザインを採用していて、商用車と乗用車のイメージを切り離しているのも大きな特徴といえます。

斜めから 斜めから見ると、非常にスタイリッシュなデザインになったことがよくわかります。
 直線的だった旧型と比べて、サイドのボディラインがずいぶん張りのあるものになり、ウエストラインもずいぶん後ろ上がりになっています。
 こうやって見てみると、かなりライバルの「ミラ」を意識したデザインになっていますね。
 「アルト」と「ミラ」は常にライバル関係にある車ですが、「ミラ」がモデルチェンジで質感を大幅にアップしてから、「アルト」の古さが目立つようになっていました。
 ベーシックセダンといえど、やはりデザインや質感といったものは重要であり、スズキもライバルに本気で対抗しなければいけないという危機感を持ったのでしょう。

サイドビュー ホイールベースは、旧型よりも40mm長い2400mm。
 ロングホイールベース化とタイヤの大型化によって最小回転半径は4.2mとなり、旧型よりも0.1m大きくなってしまいました。
 ライバルの「ミラ」が2490mmという超ロングホイールベースを採用しながら同じ最小回転半径を実現していることを考えると、まだまだ改良の余地はありそうです。
 全高は、旧型よりも35mm高い、1535mm。
 これは、ライバルの「ミラ」とほぼ同じ数値です。
 数値上もデザイン上も、この車が「ミラ」を意識して開発されたということがよくわかりますね。
 ちなみに、1535mmという全高は、「セルボ」と同じであり、「eKワゴン」にも近い数値です。
 セダンタイプの全高がだんだん高くなり、セミトールワゴンとの垣根が無くなってきていますね。
 それだけ、セダンタイプにも居住性を求めるニーズが高くなっているということでしょう。

斜め後ろ 横まで大きく回りこんだリヤコンビランプが印象的なリヤサイドビュー。
 どこかで見たようなデザインだと思ったら、スズキの主力のコンパクトカーである「スイフト」をそのまま軽の枠に収めたようなデザインなんですね。
 写真の車のボディカラーは、ミルクティーベージュメタリックという一番人気が出そうな色です。
 新型のボディカラーは、水色や茶色や緑色といったように、アースカラーを中心としたラインナップとなっています。
 これは、新型が全車エコカー減税対応という優れた環境性能を持った車であることをアピールする狙いもあるのでしょう。
 しかし、ボディカラーラインナップはわずか6色で、しかもブラックやパールホワイトといった定番カラーも用意されておらず、商用バンについては白一色のみという設定で、かなり思い切った試みをしています。
 ここは、豊富なラインナップを用意している「ミラ」との大きな違いのひとつです。
 グレードは、実質的に商用利用を前提とした廉価グレードの「E」、パワーウィンドウやキーレスなど日常でよく使う装備を充実させた「F」、電動格納式ドアミラーやスモークガラスなど快適装備をさらに充実させた「G」、そしてキーフリーシステムやプッシュスタートボタンなどを標準装備した「X」という4種類。
 旧型とほぼ同じような内容のグレード構成となっていて、価格もほぼ同水準となっているので、旧型のユーザーも乗り換えがしやすくなっています。

リアビュー シンプルなリヤビューは、「アルト」の伝統です。
 リヤコンビランプがやや大きくなったことで、安心感が増した感じがしますね。
 新型は、フォグランプやアルミホイールといったようなメーカーオプションの設定がなく、メーカーオプションとして設定されるのはABSだけです。
 その代わりにディーラーオプションが充実していて、エアロパーツやガーニッシュ、イルミネーションなどもしっかり用意されています。
 また、バックカメラも2種類オプション設定されていて、真上から見たイメージでも表示できるセレクトビューバックアイカメラと、安価な通常のバックアイカメラから選べるようになっています。
 各ボディカラー対応の専用カメラ用カバーも用意されているので、違和感無く取り付けることができます。

 では、もっと詳しくエクステリアを見てみます。


   


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