DAIHATSU ミラ ジーノ
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旧型では「ミラ」と同じデザインのインパネでしたが、新型ではインパネのデザインも専用のものとなりました。 専用とは言っても、実は先に発売された「ムーヴラテ」と共通のデザインで、使い勝手や装備も「ムーヴラテ」とほぼ同じです。 旧型では木目調パネルで上質感を出しているのが大きな特徴でしたが、今度は一転してシルバーパネルを採用し、木目調パネルは標準では一切使われていません。 旧型の雰囲気をうまく残した外観に対して、インテリアはまったく旧型の面影がなくなりました。 しかし、「やはり『ジーノ』といえばメッキパーツと木目調パネル」と考えているユーザーも多いはず。 ダイハツは、そういった声にも応えられるようにウッドパック(木目調インパネ、木目ステアリング、木目調シフトノブのセット)というオプションもしっかり用意しています。 そしてさらに、ディーラーオプションでは3種類の木目調パネルと4色のカラーパネルまで設定されているので、自分だけのコーディネイトが存分に楽しめるようになっています。 旧型「ジーノ」では、ボンネットの両端が盛り上がっていることで車両感覚がつかみやすいという特徴がありましたが、それは新型でもしっかり受け継がれました。 運転席からボンネットの両端が見えるので、狭い道でも運転しやすく、車との一体感も味わえます。
メーターも「ムーヴラテ」と共通で、コンパクトなフードなので圧迫感がなく、大きな表示で凝ったデザインの数字などもかわいい印象です。 あまりにもシンプルで、一見するとスピードメーターしかないように見えますが、燃料計やシフトインジケーターなどは液晶パネルに表示されるようになっています。 「Xリミテッド」以上のグレードではタコメーター付きとなり、メーターフードの形状が異なります。 燃料残量警告灯は全車に標準装備です。
オーディオなどが段差なくインパネに一体化されたフラッシュサーフェスデザインは、最近の軽ではもはや当たり前になりつつあります。 数年前の軽に比べれば明らかに質感が高く、広々感もありますね。 オーディオは、廉価グレードの「L」以外はCD/MDプレーヤー(CD−R/RW対応)+2スピーカーが標準となりますので、機能的にはまったく問題ないでしょう。 音質も、2スピーカーにしてはなかなかのレベルですし、16cmスピーカーなので低音がしっかり鳴るのはうれしいです。 ただ、音の広がり感やくっきり感という点では、標準で6スピーカーを採用するライバルの「ラパン」のほうがメーカーのこだわりが感じられます。 その反面、エアコンに関しては「ラパン」がほとんどのグレードがダイヤル式マニュアルエアコンなのに対し、「ジーノ」は「L」以外のすべてのグレードでダイヤル+プッシュ式オートエアコンを採用するなど快適性が高くなっています。 このあたりは、メーカーの考え方の違いがよく表れていておもしろいですね。 「ジーノ」と「ラパン」で迷われる方も多いと思いますが、こういった部分も決め手の一つになるでしょう。
新型「ジーノ」の大きな特徴の一つが収納の多さです。 旧型は室内が狭く、収納も少なく、実用性の高い車とはいえませんでした(もちろん、それを補って余りあるデザインや雰囲気の良さがあったわけです)が、新型ではデザインの良さに実用性の高さが加わりました。 収納スペースに不満の声が多い「ラパン」との差を強調しているかのようにも思えるくらい、豊富な収納スペースを確保しています。 インパネのほとんどが収納スペースとなっていて、それもほとんどがフタ付き。 フタはプッシュオープン式を採用することで邪魔な取っ手を廃し、収納スペースを多くしてもデザインを犠牲にしていないところはさすがです。 最近は珍しくなくなってきましたが、通常なら灰皿とシガーライターとなる部分が、小物入れとアクセサリーソケットになっています。 タバコを吸わない人にとってはこちらのほうがうれしいですね。 「ミラ」ではインパネとセンターコンソールがつながっていますが、「ジーノ」はあえてインパネとセンターコンソールを分離することで広々感を出し、シフトレバーの向こう側に使いやすいトレーを設置しています。
スペースが限られているセダンタイプで収納や使い勝手を満足させるには、少しのスペースも無駄にしないことが必要ですが、このカップホルダーもその工夫の一つ。 インパネに折りたたんで格納しているので、すっきりとしています。 使う時には軽く押せばスーッと出てきます。 「ムーヴラテ」と同様、以前よりもスムーズさが増し、手でアシストすることなく完璧に動作します。 エアコンの風で保温・保冷も可能ですし、キーをONにすればイルミネーションが点灯するので夜間でも戸惑うことはありません。 ドアに設置していると開け閉めの際にこぼれたり雨水が入ったりという心配もありますが、この車ならその心配もありません。 カップホルダーに関しては、この車は軽の中でもっとも優れていると言えると思います。 その下の、一番右にあるスイッチは、プラズマクラスターのスイッチです。 これも「L」以外のすべてのグレードに標準装備されているもので、除菌イオンの働きによって車内を清潔に保つといううれしいもの。 スイッチ操作でプラスイオンとマイナスイオンの比率を変えることができ、除菌効果優先かリラックス効果優先かの切り替えも可能です。 全面UVカットガラスやクリーンエアフィルターなども装備していますので、家の中にいるよりも快適なくらいかもしれませんね。 一番下にはフタ付きの収納ボックスがありますが、このフタもプッシュオープン式で目立ちません。 車外から見られたくないものを隠しておくときなどにも便利だと思います。 ほんの少しのスペースも無駄にしないし、こんな、あまり見えないようなところまで手を抜かないのは感心しますね。
次は、シート周りなどを見ていきます。
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