カーチェック

ここでは、毎回1車種をピックアップして、雑誌等ではあまり触れられていない
デザイン、質感、使い勝手にこだわって徹底的にチェックしていきます。

取材日:2003/9/4

HONDA ライフ

[外観デザイン 外装パーツ インパネ周り シート周り 荷室]

 ホンダを代表する車として人気の高い「ライフ」がフルモデルチェンジしました。
 前回のフルモデルチェンジでは、全長・全幅をそのまま伸ばしたようなキープコンセプトの変更でしたが、今回は思いきって雰囲気を変え、かわいらしさを強調したデザインとなっています。
 もちろん、変わったのはデザインだけではなく、収納や使い勝手などにも細かな配慮が見られるのも特徴です。
 それでは、さっそくチェックしてみましょう。

フロントフェイス フロントマスクは、新しい「ライフ」の最大の特徴と言っても良いでしょう。
 フロントウィンドウ近くまで深く切れ込んだ縦長のヘッドライトに、ほっぺたが膨らんだようなデザインのフロントバンパー。
 上下2段に分かれたバンパー開口部と、軽では珍しく中央配置のナンバーも、独特の雰囲気を出しています。
 旧型の面影を残す部分はほとんどありませんが、ヘッドライトの間にグリルを設けないグリルレスデザインが、「ライフ」であることを感じさせます。
 1ヶ月遅れで発売のターボ車は、インタークーラーへ大量の空気を導入するためにボンネットエアスクープが装備され、バンパー開口部も拡大されます。
 前に立つと、旧型よりもやや低くなった全高と丸みを帯びたデザインのおかげで若干小さくなったように感じますが、バンパー下部の独特のボリュームが、どっしりとした風格を感じさせます。

斜めから フロントバンパーの下に少し黒い部分があるのがわかると思いますが、これは「チンスポイラー」と呼ばれるもので、車体の下に流れる空気をコントロールし、空気抵抗を減らすためのもの。
 先に登場した「ザッツ」にも採用されていましたが、こういった部分にまでこだわるところは、いかにもホンダらしいです。
 ヘッドライトとバンパーの膨らみが立体感を与え、存在感のあるデザインとなっています。
 サイドウィンドウは、垂直とまではいかないものの、室内空間を犠牲にしないようにルーフの絞りを極力抑えています。
 アンテナがピラー上部についているのがちょっと残念ですが、上級グレードの「Dタイプ」は樹脂製のセンターアンテナとなります。

サイドビュー サイドからのシルエットは、スズキの「MRワゴン」のようなワンモーションフォルムに近い感じで、今までのライフとは少し違う印象になりました。
 サイドのプレスラインは、下のほうに控えめに1本入るのみで、非常にシンプルになっています。
 旧型ではボディ同色だったドアサッシュをブラックアウトし、全高を3cm下げ、フロントウィンドウの傾斜をより強くしたデザインは、伸びやかでやさしい印象です。
 ライトの位置が高く分厚いボンネットは、大型車との衝突や事故の相手へのダメージ軽減などをも考慮したホンダ独自の安全基準を満たしていることの証。
 デザイン上はやや不恰好にも見えますが、旧型より10cmも短くなったエンジンルームで、より効率的に衝撃を吸収することを可能とした技術者の苦労の跡が見えるようです。

リアサイドビュー リアの重量感は軽には見えないほどで、余計なラインのないツルンとしたデザインと、大きなリアコンビランプが目を引きます。
 この車のボディカラーは「マッチャクレム」という新色ですが、この「ライフ」は豊富で個性的なボディカラーラインナップも自慢です。
 「バニラクレム」「カラメルクレム」といったデザートをイメージした色のほか、メタリック色も数多く用意され、その数はなんと12色。
 一部のカラーは、他業界との共同作業により実現したというこだわりのラインナップです。
 ほとんどが新色で、旧型では一部グレードにしかなかったパールホワイトも自由に選べるようになりました。
 この車の開発には、女性社員の意見も多く反映されたそうですが、この個性的で豊富なカラーラインナップも、おそらくそこから生まれたのでしょう。
 おもわず「かわいい!」と言いたくなるようなラインナップは、女性の心理をしっかりとつかんでいるように思います。

リアビュー 存在感のあるリアビュー。
 旧型よりも、かなりロー&ワイドな印象です。
 大きなリアコンビランプからバンパーへ続く丸いラインは、今までの軽にはなかったデザイン。
 丸みを帯びたバンパー形状を邪魔しないよう、ナンバーもバックドア中央に移動しました。
 明らかに使い勝手よりもかわいらしさを追求したデザインですが、中途半端な両立を考えるよりもいいですね。
 リアワイパーのデザインも改良され、キーシリンダーも廃止されたことで、すっきりと洗練されたリアビューになっています。
 わかりにくいと思いますが、マフラーは斜めにカットされ、やや下を向いています。
 見た目にも上品ですし、荷物の出し入れ時にも熱い排ガスが直接足に当たらない細かな配慮です。
 全体的に、「やさしい車」という印象があるのは、こういった細かい部分まで工夫されているからなのでしょう。

 それでは、外装パーツを見てみます。


   


ネットで新車無料見積り
ライフの詳細や見積り依頼はこちらでどうぞ。
 ライバル比較や買取一括査定依頼も可能です
>>>> Home