DAIHATSU 新型コペン(LA400K)
2002年に、軽初の電動メタルトップを装備してデビューした軽スポーツカー「コペン」。 その衝撃的なデビューから12年の時を経て、すべてを一新した新型コペンが登場しました。
新型コペンと初代コペンの共通点は、電動ルーフを備える2シーターオープンスポーツカーという基本コンセプトのみで、デザイン、エンジン、シャシーなど、そのすべてが驚くべき進化を遂げています。 新型コペンの一番の特徴は、Dフレームと呼ばれる骨格構造の採用により、ボディの着せ替えが可能ということです。 新型コペンは、ほとんどのボディパネルを取り外し可能な樹脂製パーツとすることで、自由に交換できるようになっています。 これにより、ボディの一部を別のカラーにしたり、日によって車のデザインを変えるといったことも可能で、車の新たな楽しみを提案する画期的な軽自動車となっています。 また、アフターパーツメーカーが自由にボディパネルをデザインして販売することも可能となっているので、様々なデザインのコペンが街中を走ることになるかもしれません。 さらに、傷が入ってしまった場合も一部のパネルを取り換えるだけでよく、数年ごとにすべてのボディパネルを新品と取り換えることで常に新車の輝きを維持できるなど、今までの車では考えられなかったメンテナンス性も実現されています。
外観は、尻下がりだった旧型のデザインから一転してスポーツカーらしく水平に伸びるトランクを採用。 全体に丸みを帯びたデザインが特徴だった旧型とは違い、シャープなデザインに生まれ変わっています。 ヘッドライトにはLEDヘッドランプを採用し、広範囲がライン発光するLEDランプを前後ともに採用。 夜間でも普通の車とは違うオーラが感じられる車となっています。 全高は1280mmで、ホイールが16インチにサイズアップされたことなどにより旧型よりやや高くなりましたが、伸びやかなデザインなどによって腰高感はありません。 マフラーは、旧型のセンター2本出しから左右2本出しに変更され、よりスポーツカーらしくなりました。
エンジンは、パワフルで低燃費なKF型3気筒ターボエンジンを採用。 旧型のような4気筒エンジンによるプレミアム感は薄れてしまったものの、快適性や燃費は大幅に向上。 また、AT車が4ATから7速マニュアルモード付CVTに変更されたため、AT車でもより俊敏で快適な走りを楽しめるようになりました。 パワートレインの一新やアイドリングストップの採用などにより、燃費は25.2km/Lと、旧型よりも大幅に向上し、スポーツとエコの両立を具現化した車となっています。 車両重量は、AT車で870kgと旧型よりやや増加し、最大トルクも9.4kg・mと旧型よりかなりダウンしてしまったので、加速性能の目安となるトルクウェイトレシオはかなり低下してしまいましたが、剛性感やハンドリングに関してはかなり良くなっているらしいので、スペックには表れない運転の気持ちよさという点を重視して開発されたようです。
装備面では、キーフリーシステム、自発光式メーター、プッシュ式オートエアコン、本革巻ステアリングホイール、車速感応式間欠ワイパーなど、ひととおりの快適装備は標準装備されています。 また、安全装備に関しても、自動ブレーキ機能付のスマートアシストは装備されないものの、横滑り防止やペダル操作ミス防止など充実した装備が標準搭載されています。 収納に関しては、もともとスペースに余裕がないため旧型からあまり進化していませんが、トランクリッドが水平になったことなどによりトランクスペースが拡大し、9インチゴルフバッグも積めるようになっています。 また、フロントピラーにツィーターを装備したり、標準ではオーディオスペースがなく、オプションでオーディオクラスターを準備するなど、新しい試みも随所に見られます。
価格は、これだけ充実した装備内容でありながら、約180万円からと旧型より少しアップした程度。 5MT車は2万円ほど高くなります。 今回発売されたのは「Robe」と呼ばれるスポーツ仕様のもので、秋にはSUV風のデザインの「Xモデル(仮称)」の発売が予定されていますが、なんと2015年には旧型のイメージを残した丸目タイプのボディも発売されるとのことで、車を買い替えることなく毎年違うデザインの車に乗れるという楽しみ方も! なお、いまのところ旧型に設定されていたデタッチャブルハードトップ仕様の発売は予定されていませんが、オープンモデルではないクーペスタイルのコペンも開発されているという噂もあり、今後どのような派生モデルが出てくるのか非常に楽しみです。
低燃費車の台頭でスポーツカーがほとんど姿を消している国産車市場ですが、快適かつエコな新型コペンが登場したことにより、今後再びスポーツカーに注目が集まることは必至です。 ホンダも近々軽のオープンスポーツカーを発売する予定ですし、その2車の売れ行き次第ではスズキも黙ってはいないでしょう。 燃費の良さと広さで人気の軽自動車ですが、スポーツカーの復活で運転する楽しさという点でも軽自動車への関心が高まることになるのは間違いないでしょう。
グレードごとの詳しい装備内容や価格などについては、下部の購入支援ツールなどでご確認ください。 なお、新型コペンについては、カーチェックで大量の写真で詳しく紹介していますので、ぜひこちらもご覧ください。
今回の新型車のポイント
- 軽で唯一電動ルーフを採用したオープン2シータースポーツカー
- Dフレームと樹脂パネルの採用で、ボディパネルの着せ替えが可能
- 5MTと7速マニュアルモード付CVTを設定し、本格スポーツ走行が楽しめる
- スポーツカーでありながら、アイドリングストップの採用などにより25.2km/L(CVT車)の低燃費を実現
- LEDヘッドランプ、ライン発光クリアランスランプ、16インチアルミ、2本出しマフラーなどにより軽の中でも特別な存在感
- キーフリーシステム、オートエアコン、シートヒーター、車速感応式ワイパーなど、快適性も向上
- 専用ボディに充実した装備を標準搭載しながら、約180万円からという良心的な価格設定
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