軽自動車を３０万円安く買うには
新車を買うときに一番気になるのが値引きだと思いますが、軽自動車は普通車と比べると値引きが渋いというのが常識です。
実際に、普通車の値引きの相場が１０〜３０万円程度なのに対し、軽自動車の値引きの相場は５〜１０万円程度というのが一般的です。
軽自動車は人気があることに加えて、１台当たりの販売店の利益も少ないため、どうしても値引きが渋くなってしまうのです。
それでは、「軽自動車を３０万円安く買いたい！」というのはムリな話なのでしょうか。
いいえ、ムリではありません。
値引きが１０万円しかできないなら、今乗っている車を２０万円高く売れば、結果的に３０万円安く買うことが可能なのです。
ここでは、実際の私の体験談から、車を高く売る方法を紹介したいと思います。
私は以前、初代コペンに乗っていましたが、３年目の車検を迎えるにあたり、事情があって別の軽自動車に買い替えることにしました。
そこで、近くの車買取店に査定をお願いしたところ、２時間も待たされた挙句、出てきた査定額は７０万円というものでした。
傷も一切なく、禁煙、１オーナー、走行距離は１万キロ未満で、しかもＲＥＣＡＲＯシートなどが付いたセカンドアニバーサリーという特別仕様車で、かなりの高額査定になると思っていたので、正直ショックでした。
あまりのショックに、買い替えを諦めようかとも思いましたが、試しに、前から気になっていた一括査定申し込みを利用してみることにしました。
簡単な入力で最大１０社に申し込みができるということで、１社で２時間も待たされたことを考えると、とても便利なサービスです。
申し込み後は、数社からメールや電話で概算額の提示がありました。
この時点ですでに高いところと低いところで２０万円近くの差があり、その中で一番高く提示してくれたところが８０万円でした。
その買取店は、実際に車を見せてもらえれば詳細な査定額が出せるということだったので、自宅まで出張査定をしてもらうことにしました。
担当者はとても親切で車好きな人だったので、「こんなに綺麗にされている車は久しぶりに見ましたよ」と言ってくれて、ちゃんとわかってくれる人もいるんだなと嬉しくなりました。
２０分程度で査定が終わり、会社に連絡を取って出た査定額が９０万円でした。
最初の金額から考えればこれでも満足でしたが、もう少しアップできないかと交渉すると、「現時点ではこれが限界ですが、コペンは引き合いが多いので、欲しい人が現れればもっとアップできるかもしれません。」と言ってもらえたので、その言葉を信じて待つことにしました。
それから３週間ほど経った日に、その担当者から「コペンを探してほしいという依頼があったので、そのコペン売ってもらえませんか？」と電話がありました。
中古車の買い取りは、在庫リスクやオークションへの出品費用などを考慮した査定額となるため、なかなか満足のいく価格にならないことも多いのですが、買い手があらかじめ見つかっている状態であれば、買取店はそれらの費用を考慮しなくて済むため、かなり高額で買い取ってくれることがあるのです。
今回のケースがまさにそれで、「すぐに売ってもらえるならば１０７万円」という、信じられないような価格の提示がありました。
探してほしいと言われたのはパールホワイトの車だったらしいのですが、「グレーメタリックでよければめったにない極上車を仕入れてきます」と言ってくださったそうです。
金額にも満足ですが、車の価値を本当にわかってくれる担当者がいたという嬉しさもあり、その条件で買い取ってもらうことにしました。
最初の査定額と比べると、実に３７万円も高く買い取ってもらうことができ、おかげで買い替えがずいぶん楽になりました。
今回のケースは少し特殊で、運が良かったという面もあると思いますが、自分の車をいま欲しがっている人がどこかにいるかもしれないということを考えると、より多くの買取店に査定の依頼をすることは、車売却で後悔しないために必須の作業と言えるでしょう。
買取店に行くたびに同じ説明を何度も繰り返したり、気が合わない担当者に長時間引き止められたりと、多くの買取店を訪問するのはかなり疲れますし、時間もかかります。
しかし、一括査定申し込みなら、一度の入力で複数社に一度に依頼ができ、その中で感触の良い買取店を選んで交渉することができるので、とても効率がよく、お金も時間も節約できます。
「いま本当に一番高く買ってくれるところはどこなのか？」を調べることが、車を買い替える前に一番にしておくことです。予算を決めるのは、それからです。
それさえ徹底しておけば、「軽自動車を３０万円安く買う」ということも不可能ではなくなるのです。
