Q6.ウォークスルーって?
A.カーチェックの中の「ウォークスルー」という言葉がわからないという意見がありましたので解説します。
ウォークスルーとは、言葉のとおり歩いて抜けるという意味で、左右と前後の2種類があります。 軽の場合は、左右の意味と考えてください。
左右のウォークスルーとは、例えば助手席のドアから乗って運転席に座るとか、またその逆というように、左右の席を自由に移動することを言います。 フロアシフト(床にシフトレバーがついている)車では、シフトレバーなどが邪魔になって移動が困難なので、ハンドルの横やインパネ(ステレオの下あたり)にシフトレバーをつけることで、足元に障害物をなくしてウォークスルーを可能にするわけです。
なお、前後のウォークスルーとは、運転席と助手席の間に通路を作り、後部座席への移動(またはその逆)をすることですが、軽では室内幅が限られているので、実際にこれができる車種はほとんどありません。
Q7.マルチリフレクターって何ですか?
A.カーチェックの中の「マルチリフレクター」という言葉がわからないという意見がありましたので解説します。
マルチリフレクター式とは、ヘッドライトのレンズにカットを入れず、多面的な形状の反射板によって光の方向を調整しているライトのことをいいます。
上の写真の左側のように、ライトの中身が丸見えなのがマルチリフレクターです。 右側はレンズにカットが入っているので、中身がよく見えません。
ヘッドライトは、バルブ(電球)の光が周りに散らばらないように光の方向をコントロールしています。 これによって、対向車が眩しくなかったり、地面を明るく照らしてくれたりしています。 この光のコントロールに、今まではレンズカットによる光の屈折を利用していたのですが、最近は反射板(リフレクター)による光の反射を利用するようになりました。 これによって、配光性が高まりより明るく照らせるということなのですが、キラキラしてきれいなのでデザイン面でも好まれているようです。
現在発売されている車はほとんどがこのタイプになっていますが、最近はテールランプにもマルチリフレクター式が採用されるようになってきています。 ボディ全体のデザインだけでなくこういった一つ一つのパーツまで気を配ることでモデルチェンジするたびに新しさを感じさせているんですね。 マイナーチェンジの時にライト類のデザインを変更することが多いのはこのためですね。
Q8.スタビリティコントロールって何ですか?
A.スマートKのカーチェックにある「スタビリティコントロール」についての質問ですね。
スタビリティコントロールとは、直訳すると「安定制御」となり、車の挙動を安定させる装置のことです。
メーカーによって呼び方は様々で、ダイハツのDVSC、スズキのVST、ホンダのVSAなども基本的に同じ考えのものです。(ちなみにトヨタはVSC) それでは、具体的にはどのような機構なのでしょうか。
その主な目的は、横滑りの防止です。 滑りやすい路面やスピードが出すぎた状態でカーブを曲がろうとすると、車は外側に膨らんだり(アンダーステア)逆に内側にまき込んだり(オーバーステア)といった挙動を見せることがあります。 いったんこういった状況に陥ると、すぐに体勢を立て直すのは難しく、重大事故につながる恐れもあります。 このようなときに、各部に設けられたセンサーが横滑りを感知してライン上をきれいに走れるようにアシストしてくれるシステムがスタビリティコントロールなのです。
では、どうやって横滑りを防止するのでしょうか。 車種によって若干の違いはあるかもしれませんが、一般的には4輪それぞれの駆動力とブレーキ、そしてエンジン出力をコンピュータが自動制御して車の挙動を安定させます。 例えば、カーブで外側に膨らみそうになったときには、駆動力を抑えるとともに、内側後輪にブレーキをかけていわばムリヤリ車の向きを内側に向けるという人間ではとてもできないような神業をやってくれるのです。 ちょっと前までは考えられなかったようなハイテク装備ですが、今では軽に設定されるのも珍しくなくなりました。
このスタビリティコントロールは雪道でも威力を発揮するらしく、4WD車よりもこれのついた2WD車のほうが安心して走れるそうです。 実際、私もホンダのVSA付きの車に乗ったことがありますが、カーブでは車が自分から曲がって行くかのようにクイッと向きを変えてくれて「これはすごい」と思いました。 ただし、無謀運転までも制御できるものではありませんから、あくまで万が一のときのための装備であって、安全運転を心がけることが第一なのは言うまでもありません。
Q9.ボディタイプについて教えてください
A.「車の買い方」や「軽のガイド」コーナーでボディタイプについて触れているのですが、言葉の意味などについて説明してほしいというご意見がありましたので、簡単に説明します。
車の分類の仕方には様々なものがあって、排気量、サイズ、駆動方式などによる分類が一般的ですが、特に軽自動車の場合は排気量と全長・全幅はほとんど同一なので、ボディタイプによる分類で区別することが多いですね。 しかし、ボディタイプには様々な呼び方や考え方があって、分類の仕方が完全に確立されていないというのが実情です。(当サイトでも、管理人の主観によって分類しています) 以下に、ボディタイプの代表的な種類について簡単な説明を記載しますので、参考にしてください。
クロカン | クロスカントリー(道なき道を走る車)の略で、SUV、オフロード、ヨンクなどとも呼ばれます。車高が高くタイヤが大きいのが特徴で悪路や雪道を得意としますが、最近では舗装路重視のタイプも多くなりました。 |
1BOX | ボンネットのない箱型の車のことを言いますが、最近では衝突安全性確保のため小さなボンネットがついています(エンジンは床下に配置)。室内がエンジンルーム、居住空間、荷物室などに分かれておらず1つの空間で構成されるので1BOXと呼びます。 |
トール ワゴン | エンジンをボンネット内に積んでいますが、全高を高くボンネットを極力短くすることによって居住空間を多くとった車です。ミニバン、ハイトワゴンなどとも呼ばれます。 |
セミトール ワゴン | トールワゴンの全高を一般的な立体駐車場が利用できる高さ(1550mm)に抑えたタイプの車。居住性と利便性の両立を図ったタイプです。セミハイトワゴンと呼ぶこともあります。 |
セダン (2BOX) | 軽乗用車の伝統的なタイプ。ボンネットが比較的長く全高も低いので車両感覚がつかみやすく、軽くて燃費が良いのが特徴。エンジンルームと居住&荷物スペースの2つの空間で構成されるので2BOXとも呼びます。 |
セダン (3BOX) | 小型車の世界ではセダンと言えばエンジンルームと居住スペースと荷物スペースの3つの空間で構成される3BOXのものを指します。2BOXはハッチバックやワゴンと呼ばれます。ダイハツのオプティは軽で唯一の3BOXでしたが、窓枠がないのでハードトップと呼ばれていました。 |
スポーツ | 言葉のとおりスポーツ走行を主目的とした車で、重心を低くするために全高が非常に低くなるため、居住性の問題で軽では2シーターとなるのが一般的。荷物スペースなどの実用性は犠牲になるケースが多いです。 |
この他にもいくつものタイプや呼び方が存在しますが、最近ではこれらに分類できないような中間的な車も多くなってきているので、明確な分類は難しくなってきています。(例えばスマートKのようにどれにも分類し難いモデルの場合、当サイトでは、2シーターであることなどから強引にスポーツに分類しています) また、雑誌などでもそれぞれ独自の分類をしており、統一されているものではありませんから、特に難しく考える必要はなく、なんとなくイメージしていただくだけで充分だと思います。
Q10.納車された日にしておくことは?
A.最近、当サイトの掲示板にも「新型車が納車された」という報告が相次いでいますね。 それを見るたびに自分の車が納車されたときのうれしさを思い出します。
みなさんは、納車された日はどう過ごされますか? おそらくほとんどの方が、用もないのに出かけてみたり、じっと眺めてみたりと落ちつかない一日となっているでしょう。 うれしい気持ちはよくわかりますが、実は納車の日にしておくべき大切なことがいくつかありますので、次に紹介しておきます。
まず、最初に営業マンから車を渡された時に確認すべきことがあります。 それは、キズの有無の確認と車検証などの書類の確認です。 ピカピカの新車を前にしてなかなかそんな気分にはなれないと思いますが、とても重要なことです。 気の利いた営業マンなら、「私が確認していますが、一応キズのないことを確認してください」と言ってくれますが、そうでない場合は、「一応確認させてください」と言って外観と内装にキズや汚れがないことを丁寧に確認しましょう。
実は新車でも、まれに塗装の中にゴミが入って固まってしまう「ゴミカミ」や、搬送中についたキズなどが発見される場合もあるのです。 特にキズについては、その場で確認しておかないと、あとになってからでは最初からあったキズだということを証明するのが困難なので、非常にやっかいなことになります。 納車されたその場で確認すれば、自分がつけたキズでないことは明らかなので新車保証を適用してもらうことができます。 ちなみにこの場合は無償修理となり、別の車に交換ということはまず無理です。
もう一つの車検証の確認も重要です。 車検証の所有者や使用者が契約時と相違してないか、車両番号(ナンバー)や車台番号が実車と相違してないかなどをきちんと確認しておきましょう。 これらを確認しておかないと、最悪の場合突然知らない人から「この車は私の所有物です」と言われることも考えられます。 車検証が他人の名前になっているのを確認していなかったとしたら・・・絶対にあり得ないとは言えない話なので、必ず確認しておきましょう。(ただし、ローン購入などの場合には使用者があなたで所有者が販売店などになっていることもあります。わからないことはすぐに営業マンに確認しておきましょう)
この他にも、ガソリンの補給(納車後いきなり遠出してガス欠というのも珍しい話ではありません。納車時は最低限のガソリンしか給油していませんので、すぐに補給しておきましょう)、グレードや色及びオプション装備が契約書と合っているかなども必ず確認しておきましょう。 そして、できればこの時に内装やゴム部分に保護剤を塗っておくと、劣化が防止できて長くキレイに乗れます。 ウィンドウのコーティング剤やドアの縁(内側の塗装部分)などにもコーティングをしておくと、最初のキレイさを保つことができます。
うれしくてウキウキしているときにちょっと面倒な気もしますが、あとあとまで快適なカーライフを満喫するためには、うれしい気持ちを少し落ち着けて、冷静にこれらのことを実行しておきましょう。 ドライブに出かけるのはそれからでも遅くありません。 また、時間のあるときに説明書や整備手帳も読んでおくと意外に新しい発見があるものですよ。 長い付き合いになる愛車との出会いですから、最初が肝心です。
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