取材日:2003/1/22
SUZUKI ツイン ガソリンB
ついに出ました! 軽初の市販ハイブリッドカー「ツイン」。 そのキュートなデザインだけでも存在感がありますが、実は、軽No.1の低燃費、軽No.1の低価格、国産車No.1の小回り性能など、あらゆる面で新しい試みがなされており、スズキが30年連続軽販売台数No.1の威信を懸けて送り出したスーパー軽なのです。 いったいどんな車なのか、早速見てみることにしましょう。
※試乗レポを5ページに追加しました。なお、初めての方はこのページから順番にご覧になることをお勧めします。(2/23更新)
この車は、「ガソリンB」というグレード。 フロントフェイスはとにかくかわいいです。 全長が短いので相対的にボンネットがやや長く見えますが、実際にはボンネットは非常に短く、また、フロントバンパーが丸くラウンドしているので、かなり小さく見えます。 最近は「軽に見えない軽」が増えてきましたが、この車は久々に「軽らしい軽」という感じがします。 これは外観だけでなく、随所に感じられることなのですが、それはまたあとで触れます。 余計な飾りは一切なく、バンパーに設けられた斜めのスリット(グリルと呼んでいいのかな?)が唯一のアクセントです。 最近の車としては非常に珍しく、バンパーは全グレードとも未塗装のものを使用しています。 このバンパー、少々擦っても目立たないという利点はあるのですが、逆に、修理しようとすると塗装でごまかすことができないので、バンパーを交換しなくてはいけないといったデメリットもあります。 コストダウンのためか、利便性のためか、デザイン上のアクセントのためか、環境のためか、これを採用した理由はいろいろと考えられますが、せめて1グレードくらいはカラーバンパーを採用してくれてもよかったのではないかと思いますが・・・。
フェンダーもバンパー同様に塗装なしで、独特のデザインです。 写真で見ると立派に見えますが、全高はアルトと同じ1450mmしかないのでかなりコンパクトで、「これは洗車が楽だなあ」なんて思ってしまいました。 この車は全部で4つのグレードが用意されていて、ガソリンエンジン車とハイブリッド車のそれぞれに、キーレスなどのひととおりの装備がついた「B」と、エアコンやパワステなどの装備まで省いて低価格を実現した「A」があります。 最も安い「ガソリンA」はなんと49万円という価格を実現しています。 しかし、5MTのみの設定で装備は必要最低限、外観もまるっきり営業用車両という感じなので、実際に個人で購入しようとすれば、84万円の「ガソリンB」か139万円の「ハイブリッドB」ということになるでしょう。
まるでおもちゃのようなサイドビューは、今までに見たことがないデザインです。 2人乗りのシティコミューターといえばスマートKがありますが、それとはまったく違う印象です。 ワンモーションフォルムで近未来的なデザインのスマートKに対して、2BOX風のオーソドックスなデザインのツイン。 15インチの大径タイヤと大胆なライン構成のスマートKに対して12インチの小径タイヤとシンプルなライン構成のツイン。 存在感よりも親しみやすさを大切にしたツインのコンセプトは、わかりやすくて好感が持てます。 相対的にやや長めに見えるボンネットは、64km/hオフセット衝突に対応するためのもので、小さい車でも安全に対する考えは変わりません。 それにしても小さいですね。全長は2735mmしかなく、一般の軽よりも660mmも短くなっています。 斜め後方視界確保のため、1999年のモーターショー出品車には無かったウォーターウィンドウが追加されるなど、安全への配慮が随所に見られるのはうれしいですね。
まーるいヒップがかわいいリアサイドビュー。 このかわいさは、ツインにしか実現できません。 なぜかというと、普通はこのような丸いデザインを採用すると、バックドアの隙間が目立ってしまい違和感が出てしまうのです。 ところが、このツインにはバックドアがありませんから、隙間や継ぎ目のないつるつるとした面が実現できるわけです。 バックドアがなくてどうやって荷物を出し入れするかって?・・・それはまた後で触れることにしましょう。 ボディ側面などにもまったくラインなどが入っておらず、本当に卵のようにツルリとしています。 このつるつるボディを染めるボディカラーは全部で3色。 そのラインナップがまた大胆で、信号の色と同じ赤、青、黄色という目立つ色ばかり。 せめてシルバーくらいは用意してくれないと、目立ちたくない人は本当に色選びに困ってしまいます。(「ガソリンA」のみ白1色の設定) まあ、この車に乗って目立ちたくないというのは所詮ムリな話なのかもしれませんが・・・。
リアビューは・・・何も無いです。 丸いリアコンビランプが左右につくのみで、とにかくシンプル。 真ん中に「Twin」という車名と控えめな「SUZUKI」というロゴが入っているのが唯一のアクセントでしょうか。 バックドアがないので当然バックドアハンドルもありません。 リアビューは、かわいいけれどドッシリとした安定感も感じますね。 なかなか好きです。
それでは、外装パーツを細かくチェックしてみましょう。
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