MITSUBISHI　タウンボックス

　フロントシートは平均的なサイズで、やや柔らかめの座り心地。
　特にシートバックはかなりフワフワとした感じで、逆に少し違和感を覚えました。
　運転席はスライド＆リクライニングができますが、助手席はリクライニング機構のみとなります。
　センターアームレストがつかないのはちょっとさびしいですね。
　シート生地は立体感のあるデザインで、肌触りは良いですが、ややゴツゴツ感があります。
　色合いは明るくてとても良いので、もう少しなめらかな表面にしてもらえると、とても上質な雰囲気になると思います。

　あまり特徴のないフロントシートに対して、リアシートは実に快適です。
　フロントシートよりもやや硬めの座り心地で、シートバックの高さも低めなのですが、座面の面積が大きいし、なんといってもこの広さは特筆ものです。
　天井の高さ、横幅、足元のスペースすべてに十分な余裕があり、本当にくつろげます。
　スライド機構はついていませんが、それも必要ないと思えるほど広いです。
　また、写真は撮れませんでしたが、センターアームレストも大型でちょうどよい位置に用意されていて、贅沢な雰囲気が味わえます。
　サイドウィンドウの面積も大きく、開放感があるのもＧＯＯＤ。
　スライドドアのドアトリムが、ちょうど肌が触れる部分だけ布貼りになっているのは気が利いています。
　これでパワーウィンドウがついていれば完璧だったのですが・・・。

　リアシートでの不満はこのカップホルダーです。
　収納式を採用したのは良いのですが、その位置が低く、フロント同様使いにくいです。
　運転するわけではないので、前かがみになっても危険があるわけではないですが、やはり手を伸ばせば自然に使える位置に設置してほしいです。
　また、リア用は一人分しか用意されていないというのも不満です。
　４人乗りなのだから、やはり４人分きちんと用意してほしいですね。
　缶ジュースなどをずっと持ったままにしておくのは、ストレスを感じてしまいます。
　このあたりは他社を見習ってほしいところです。

　収納に関してはやや不満もあるのですが、乗降性などに関しては非常に細かい気遣いが感じられます。
　１ＢＯＸは座面が高いので乗り降りがしにくいのですが、この車は一段低くなったステップが前後とも用意されていて、乗り降りが楽です。
　また、１ＢＯＸはフロントシート下にエンジンがあることが多いため、フロントシートの下に出っ張りがあり、つま先が当たってしまうのです。
　この車もそれは同じなのですが、つま先が当たる部分を少しえぐってあるため、そこにちょうどつま先が入るようになっています。
　ほんの数センチの違いですが、座ってみるとこれが意外に違います。
　これらのことはほんの小さなことですが、毎日使っているとありがたみが増してくるものです。

　１ＢＯＸといえば試してみたくなるのがやはりコレですよね。
　このように完全なフルフラットシートができるのは、軽では１ＢＯＸだけの特権です。
　この広さは格別で、明るいインテリアと高い天井によるくつろぎ感は本当に家の中にいるかのようです。
　実際に少しだけ横になってみましたが、身長１７５ｃｍの私が寝てもまだ十分な余りがあるほどの広さです。
　二人までなら快適な仮眠がとれそうです。（いや、熟睡してしまうかも？）
　座面とシートバックに若干の段差はありますが、特に気にならないレベルでした。
　フロントシート間にはシフトレバーやパーキングブレーキレバーもありますので、完全なベッドとして使いたい場合はマットを敷けば完璧でしょう。
　それにしても、この光景を見ると本当に１ＢＯＸをうらやましく思います。

　では、さらにこの開放的なインテリアをチェックしてみましょう。