DAIHATSU　タント　カスタム

　ヘッドライトは、「カスタム」専用の４灯式を採用しています。
　ノーマルシリーズとは違って精悍なイメージのデザインも魅力ですが、注目なのは全車にディスチャージヘッドランプ（ＨＩＤ）が標準装備されていることです。
　写真右上がハイビームとロービームを両方点灯させた状態ですが、外側に位置するロービームのやや青白いのがＨＩＤです。
　これは普通のハロゲンランプと比べてとても明るく、太陽光に近い色なので、夜間の視認性がとてもよく、安心して夜間ドライブができる頼もしい装備です。
　実際にハロゲンランプの車と乗り比べてみると、遠くまで充分な明るさがあるので、歩行者なども一早く発見することができ、安心感がグッと増します。
　軽でもＨＩＤを採用する車種は増えてきましたが、それでもオプション設定だったり、一部のグレードに限られているケースが多いのですが、ダイハツはほとんどの車種で設定している上に、標準装備となっているグレードも非常に多いです。
　安全性に関係する装備ですし、この積極性は他メーカーも見習って欲しいですね。
　スモールランプは、内側のハイビームのリフレクターに反射させるようになっていますが、車幅が狭く見えてしまうので、その点は注意が必要です。

　リヤコンビランプも「カスタム」専用のデザインで、クリアタイプのなかなか凝ったデザインになっています。
　デザイン優先のためブレーキランプの発光面積がやや小さく、位置も低めなのが若干気になりますが、ルーフエンドスポイラー内蔵のハイマウントストップランプが全車標準装備なので、特に問題はないでしょう。
　それにしても、こういう楕円基調のランプって、軽ではあまり見なかったように思うのですが、最近のダイハツは軽の枠にとらわれない試みを次々に見せてくれますね。
　デザインに関しては、「軽だから」というような妥協やコストカットのイメージをみじんも感じません。
　特にこの車はちょっと今までの軽とは違うという部分が随所にありますが、それはまたインテリアのページでも紹介します。

　ドアミラーはターンランプ内蔵になっていて、これも最近のダイハツの特徴的な装備の一つです。
　ドアミラーターンランプは、一部の外国車では早くから採用されていましたが、国産車ではまだまだ珍しい装備です。
　位置が高く、前からも横からも見えるため、目立ちやすく安全性が高いだけでなく、デザイン面でもボディ側面をすっきりさせることができるなどのメリットがあります。
　フロントのターンランプがヘッドランプと近いために被視認性が気になるところですが、このドアミラーターンランプがあるおかげでその心配もしなくてよさそうです。
　ちなみに、ノーマルシリーズにはこの装備はなく、フロントのターンランプがサイド用を兼ねるデザインになっています。

　最上級グレードの「カスタムＲＳ」には、１５インチアルミホイールが標準装備となります。
　デザインは「ムーヴカスタムＲＳ」と同じもののようですが、シャープな１０本スポークデザインは、ボクシーなデザインの「タント」にもよく似合っています。
　軽のタイヤは１３から１４インチが主流ですが、ダイハツは１５インチを採用する車種も多くなっています。
　タイヤ買い替え時のランニングコストなどを考えると１５インチは不利なこともありますが、存在感のあるどっしりとした印象は大径ホイールならではです。
　グレードを選べば他のサイズも用意されているわけですから、特に問題はないでしょう。
　「カスタムＲＳ」には大型スタビライザーも採用されたため、走りの安定感もかなり増していると思います。
　それにしても、「タント」は、登場したときは装備的にも価格的にも「ムーヴ」の弟分という感じでしたが、今回の「カスタム」シリーズ追加によって、完全に「ムーヴ」と同等の扱いになったように思えます。
　４気筒エンジンが設定されている「ムーヴ」のほうが、あくまでフラッグシップモデルということになるのでしょうけど、「タント」には「ムーヴ」にはない装備も新たに追加されるなどしていて、明らかに車格を上げたという感じがしますね。

　次は、注目のインテリアをチェックします。