DAIMLERCHRYSLER スマートK
このヘッドライト、なんとも言えない形してますね。 なんとなく、スマートKを横から見た時のシルエットにも似ているような気がします。 今流行りのマルチリフレクター式ではなく、レンズカットがびっしり入った少し濁って見える従来のタイプです。 外国車でも最近はマルチリフレクターが主流になりつつあるようなので、採用してほしかった気もします。 しかし、部品単体で見ると新しさに欠けるように見えますが、全体のデザインの中ではよく溶け込んでいているので、実際にはあまり気になりません。
ずっと見ていくとわかると思いますが、この車、主要なパーツが全て丸か楕円を基調にデザインされていて、統一感があるんですよね。 ですから、個性的なのにどこか安心感があるというか、まとまって見えるんです。 国産車では、個々のパーツはすごく凝っているのに、全体とのバランスがとれていなくてどこか落ち着かなく見える車がけっこう多いのですが、こちらは本当によくまとまっていて、どのパーツを見てもスマートのものだとすぐにわかりますね。
テールランプもマル、マル、マルと実に分かりやすいデザインです。 これなら、夜にテールランプだけを見てもこの車だとわかりますね。 こちらも特別レンズカットに凝っているわけではありませんが、1ページで紹介したとおり、バックフォグライト付きで左右非対称となっている珍しいものです。 ランプ類は比較的高い位置にセットされているので、後続車からの視認性も良好です。
リアワイパーが上から生えてますね。 これもずいぶん珍しいスタイルですが、なんだかわざわざすべて国産車の逆を行っている「アマノジャク」に思えなくもないですねえ。 でも、おそらくは上下分割式テールゲート(後で解説します)の都合上こうなったのだろうと思います。 国産車のようにワイパーのデザインに凝ってはいませんね。 これは国産車を見習ったほうがもっとスタイリッシュになると思いますね。
フロントワイパーも珍しいのもになっています。 対向式ワイパーといって、普通はオデッセイなどのようにガラスの大きな大型の車に採用されるものなのですが、こんなちっちゃな車に採用しちゃいました。 たしかにフロントガラスは大きいですけどね。 でも、この対向式ワイパーは特に左右が隅々までワイプできるという利点があるので、そのへんも考えての採用でしょうね。 デザイン上はちょっと邪魔ですけど。
1ページ目で「ボンネットとバンパーの境界がない」と書きましたが、この車はボンネットがないと言ったほうが正解なのかもしれません。 エンジンは後ろにありますから、前にはなんにもありません。 ですからバンパーから直接フロントウィンドウへとつながっている状態なんです。 実はボディパネル全体がポリカーボネイト製なので、素材からいってもバンパー、ボンネットという区別はありません。 ポリカーボネイトのボディパネルで大丈夫かって? もちろん、キャビン部分(ツートンカラーの黒い部分)は鋼鉄製なので、万一の時は乗員をしっかり保護しますよ。 ポリカーボネイト採用のおかげで錆びの心配も減りますし、ボディの軽量化も図られているので、非常に合理的な選択ですね。
よくわからないのがこのアンテナです。 なんだか、棒に針金をぐるぐると巻いてその上からビニールテープを巻いたような感じになってます。 おそらく受信感度を上げるとかなんらかの意味があるのだと思いますが、正直かっこ悪いです。 しかも助手席側のドアミラー付近についているので、助手席に人が乗る時に「ん!?」という感じになってしまします。 これは樹脂製のセンターアンテナの方が質感も高いし似合っていたんじゃないかと思いますけどね。
おもしろいパーツの数々、まだまだあります。次へどうぞ。
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