SUZUKI ラパン X
この車、単なるレトロではなく「ネオレトロ」だと私は思います。 というのは、全体的な雰囲気は確かにレトロ調なのですが、個々のパーツを見るとしっかり流行を取り入れていたり、快適さや新鮮さを感じる部分が多いからなのです。 ヘッドライトもその一つで、何となくタレ目に見えるデザインながら、よく見ると流行のマルチリフレクターのコンビネーションタイプとなっています。 レンズカットのないキレイなレンズ内に独立した3つのランプをうまく配置していて、クオリティの高さを感じます。
リアもレンズカットが凝っていて、パーツ単体で見るとまったく流行の最先端のデザインなのですが、これが全体のレトロな雰囲気にうまく溶け込んでしまっているのですから、本当にこの車のデザイナーには敬意を表したいですね。 点灯時も大変明るくキレイなので、安さや古さをまったく感じません。(レトロ感はあるけど古さはないんです。わかってもらえますでしょうか?) ブレーキランプの位置が低めなので、ハイマウントストップランプはリアウィンドウ上部に全車標準装備されています。
実はこの車、フロントウィンドウ周りにも特徴があります。 まずはこの垂直に近いフロントウィンドウですが、これによってウィンドウがドライバーからかなり遠くなっているので、圧迫感がなく広々とした印象になっています。 また、このウィンドウがロングボンネットとロングルーフの両立を可能とし、運転のしやすさとキャビンの広さとの両方を手にいれているのです。 アンテナは樹脂製のセンターアンテナをフロントウィンドウ上部につけています。 角度調整が可能で伸ばす手間や折れる心配のない樹脂アンテナは、最近の軽では主流になっていますが、ルーフのフロント部についているのは珍しいですね。 ボンネットからウィンドウへ続くラインはキレイですが、ワイパーがかなり邪魔をしています。 これもレトロ風の演出だと思いますが、運転中はちょっと邪魔ですね。
サイドミラーも専用デザインで塗装もしっかりしてあるので上品です。 全車電動リモコン式(X以上は電動格納式)を採用しています。 大きさも大きめで見やすいですよ。 細めのピラーが垂直に近い状態になっているので、斜め前方の視界も良好です。 ドアハンドルは他車種のものを流用していますが、サイドウィンカーはクリアタイプを採用していて、流行をしっかり取り入れていますね。
丸いヒップラインに少し凹凸をつけてアクセントにしています。 バックドアハンドルはキレイに収まっていて好印象です。 その上のエンブレムがまた良いですね。 かなり凝ったデザインで、iの文字がラパン(うさぎの意)になってるのがかわいいです。 ちなみにフロントグリルのスズキマークにもうさぎマークと「Lapin」の文字が入っています。 ここまでされたら、思わず「かわいい!」と言いたくなりますよね。 ちょっと頼りないリアワイパーのデザインも、この車だから許せます。
それでは、内装もチェックしてみましょう。これがなかなか良い!
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