注目人気車新型軽自動車　ダイハツ　キャスト（LA250S）

キャストには、SUVルックの『アクティバ』と、高級感を追求した『スタイル』があり、こちらはアクティバです。スタイルと比べ、フォグランプ周りにボリュームを持たせてフロントグリルを逆台形とすることで、ボディ下部の迫力が増しています。
アクティバは、全高もスタイルより3cm高くなっています。これは、サスペンションとタイヤサイズの違いによるもので、最低地上高が3cm上がっているので、悪路走破性も上がっています。
全高は1630mmで、サイズ的にはちょうどムーヴと同じくらいですが、印象はかなり違います。タイヤハウスやドア下部などにグレーのパネルを貼ることで、SUVテイストを持たせています。
最近流行りの2トーンルーフも設定されていますが、実はルーフの白は塗装ではなくラッピング。フィルムを貼っているんです。

リヤ周りも専用デザインになっていて、クリアタイプのテールランプ、ナンバーの周りを一周する大型ガーニッシュ、シルバーのアクセントが付いたグレーのバンパーなど、ぱっと見ではスタイルと同じ車とは思えないほど印象が違います。
サイドターンランプは、ドアミラー内蔵ではなく、あえてフェンダー部分にガーニッシュ付きで配置。
丸型のヘッドライトには、LEDポジションランプを内蔵。ヘッドランプには、軽ではまだ珍しいハイ／ロー切替式のLEDヘッドランプを採用しています。ロービームのみならず、ハイビームもLEDの明るく真っ白な光で安心して夜間走行ができます。
フォグランプもLED。大きなメッキベゼルと、フォグランプを強調するデザインの専用バンパーで、力強さを与えています。

ブレーキランプは、八角形のライン発光でそれだけでもインパクトがありますが、その八角形が奥行きを持たせていくつも配置されているという非常に凝ったもの。ライン発光は最近の流行で軽でも珍しくはなくなりましたが、ランプに奥行きを持たせるというのは新たな発想で、普通車でもほとんど見かけません。
凝った造りのブレーキランプを実現するため、ウインカーとバックランプはバンパーに独立して配置しています。しかも、フロントのフォグランプと同じイメージのデザインとなっていて、統一感があります。
ドアハンドルはシルバー塗装のグリップタイプを採用。キーフリーのリクエストスイッチもドアハンドル埋め込みですが、鍵穴はドアにポツンと目立ちます。軽では珍しくドアエッジモールが付いていて、これが高級感を出しています。
タイヤサイズは、165/60R15となっていて、スタイルよりもタイヤが大きく、特殊サイズです。メーカーは、ハスラーは意識していないと言っていますが、そのハスラーとタイヤサイズは同じで、意識していないはずはありません。しかし、同じ車のボディバリエーションによってタイヤサイズを変えるというのは、軽では非常に珍しいケースで、だからこそ、スタイルとは全体の印象がかなり違うのです。

ダイハツは、ボディパネルに積極的に樹脂パネルを採用しています。これによって軽量化が図れるメリットがあるほか、金属パネルよりも複雑なデザインを実現しやすいため、リヤワイパーの付け根などを見ても、他の軽とは処理が異なります。ドアエッジモールはバックドアまで続いていて、非常に高級感のあるリヤ周りとなっています。バックカメラは、大きなシルバーガーニッシュの中に目立たないように配置されています。
2トーンルーフをラッピングにより実現しているため、クリスタル調の処理を施した特殊な表面になっています。このような凝った表面処理も、ラッピングなら比較的簡単に実現できます。
ダイハツの最新の軽自動車ですから、もちろんスマートアシスト2もほとんどのグレードで標準装備。グリルに埋め込んだレーザーレーダーとバックミラー付近に設置した単眼カメラで、自動ブレーキ、人検知、車線逸脱警報、先行車発進お知らせなどの先進の安全技術を身につけています。
こちらは単眼カメラ。

徹底してデザインにこだわった車ですから、ワイパーもエアロタイプになっています。
インパネは、ムーヴに印象が違いですが、実はアクティバとスタイルでデザインを変えています。同じ車のボディバリエーションでインパネのデザインまで変えるというのは珍しく、これもキャストの特徴のひとつです。
インパネは、ムーヴに印象が違いですが、実はアクティバとスタイルでデザインを変えています。同じ車のボディバリエーションでインパネのデザインまで変えるというのは珍しく、これもキャストの特徴のひとつです。
最近のダイハツ車のインパネは、ナビスペースをインパネ上部に独立させた形状となっているのが特徴で、これはアウディやBMWなどは流行らせたスタイルですが、普通車ではひとつのトレンドとなっています。しかも、ナビスペースが非常に広くとられていて、存在感があり、先進性を感じます。メーカーオプションナビは6.2インチですが、ディーラーオプションでは8インチナビも用意されていて、しかも、あまった枠部分に大きなボタンを配置した専用デザインとなっていて、操作性も高級感も抜群です。
助手席のドリンクホルダーはプッシュオープン式で、インパネトレーはスタイルとは違ってオープンタイプ。そのトレーにも、特殊な表面処理を施して高級感を与えています。

標準ではフロントドアの2スピーカーのみですが、オプションで6スピーカーにグレードアップも可能。ドアスピーカーのデザインが面白いです。
フロントシートは、サイズは標準的ですが、座り心地は良いです。懐の深い座り心地で、長距離でも快適に過ごせそうです。ただ、広さに関しては、デザイン優先のボディということで、決して広くはありません。
リヤシートも、座面が眺めで快適性はまずまずといったことろ。室内長は2005mmあるので、足元は余裕がありますが、頭上の余裕はありません。窮屈ではありませんが、広々ではないです。広さという点では、ハスラーのほうが上に感じられます。
リヤシートは左右独立でスライドが可能で、なんと240mmも動きます。荷物や乗車人数に応じてフレキシブルに使いたい人にはうれしいですね。

荷室の広さは、ハイトワゴンの車としては一般的です。
リヤシートが240mmもスライドするので、荷室をここまで広げることができます。もっとも、この状態では居住スペースが窮屈なので、実際に使う機会は少ないかもしれませんが、最大ここまで使えるという余裕があるのはうれしいです。
リヤシートを倒せば、このように段差のないフラットな荷室を作ることができます。
荷室の床下には、このように非常に深いアンダーボックスがありますので、普段使わないものはここに収納して、車内をいつもすっきり片付けておくことができます。

この車がこだわっているのは、外観のデザインだけではありません。室内の質感や静粛性などにも徹底してこだわっています。それが一番わかるのがこの部分です。軽自動車の場合、荷室周りのパネルはプラスチックになっているのが一般的ですが、この車は写真のとおり繊維状のトリムで覆われています。安っぽいプラスチックや鉄板むき出しの軽が多い中で、ここまできっちりしているのは本当に珍しいです。これにより、荷物の傷つきや音などを防止できるほか、見た目の質感も高く、吸音効果も高くなり、全体的な質感を大幅に向上させています。
バックドアにも鉄板むき出しの部分はまったくありません。軽自動車の場合、リヤ周りからの騒音が気になる車が多いのですが、この車はかなりそれが抑えられていそうです。雨の日の走行では特に違いを感じることになるでしょう。
マップランプにはLEDを採用しています。普通車でもまだ電球を使っている車が多いのに、最初からLEDとは、本当に最近の軽自動車は進んでいます。
サングラスホルダーも装備。

ルームランプも、ちゃんとLEDになってます。明るく白く、消費電力が少ないので、夜間使うことが多い人にはうれしいですね。
ドアトリムのデザインは、特に凝った印象はありませんが、クロス部分がクッション性のある素材になっていて、ドアアームレストも広めなので使い心地は良いです。
リヤドアもフロントと同じイメージに仕上げています。
エンジンスタートボタンはここ。スマートアシスト2の機能のスイッチ類もここに並んでいます。

エアコンの吹き出し口のデザインがおもしろいです。この丸いのをくるっと回転させると吹き出し口が出てくるわけですが、丸いシルバーリングの中に、さらにメッキリングがあります。こんなの軽ではいままで見たことないです。
メーターは、アクティバ専用のデザインです。ガンメタの文字盤に力強さを感じます。ムーヴとは違い、カラー液晶ディスプレイになっていないのが残念ですが、メーターの中央に大きなマルチインフォメーションディスプレイを配置しているのが普通車っぽくて、視認性が良く高級感もあります。
インパネシフトのCVTは、マニュアルモードはありません。エアコンの操作パネルはコンパクトにまとめられていて、ホワイト色で大きく表示されるパネルは高級感があります。
エアコンの吹き出し口は、実はスタイルとデザインが異なっています。

ステアリングスイッチで、ハンドルから手を離さずにオーディオの操作ができます。
ムーヴにも採用されているパワースイッチ。普段は燃費重視の運転で、いざという時にはパワー重視の運転に切り替えることができます。
バニティミラーは両席に装備。ランプはないのでマップランプを利用することになります。
アームレストは標準的なサイズ。

アームレストボックスの収納スペースは大きめです。
エンジンは、27km/lのターボエンジンと、30km/lのNAエンジンを用意。
ボンネットの裏には、広範囲に防音材を配置。静粛性にかなりこだわっているのがわかります。
細かいところですが、ボンネットステーの先端に樹脂を取り付けることで傷つきを防止しています。錆の発生などを抑えることができ、長く安心して乗れます。軽ではこれをやっていない車種もけっこうあるので、こういった細かい配慮はうれしいですね。

こちらは、高級感を追求したスタイルのフロントマスク。台形のフロントグリルとメッキパーツの数々で、高級感とクラシックなイメージを与えています。
写真で見てもわかると思いますが、実車を見ても、やはり第一印象は『ミラジーノ』です。ミラジーノよりも全高は高くなっているものの、見た目の印象はかなり近いです。
アクティバとは違い、タイヤハウス周りなどのグレーパネルは装備されず、代わりにサイドシルにメッキモールが装備されています。直接のライバルは、ホンダのN-ONEプレミアムです。
アクティバとはタイヤサイズもサスペンションも異なるため、全高は1600mmになります。ルーフをクリスタル調ホワイトでラッピングした2トーンルーフも設定。

リヤガーニッシュはメッキで小ぶり。バンパーは控えめでメッキモール付きと、アクティバとはかなり違う印象。
こうやって見ると立体感ありますね。
ウインカーとバックランプがバンパー埋め込みになっている車は珍しいです。
ドアハンドルのデザインは共通ですが、スタイルはメッキとなりさらに高級感が増しています。

タイヤサイズは、165/55R15で、アクティバより一回り小さく、こちらは一般的なサイズ。
フロントのフォグランプもLEDです。で、凝ったデザインのメッキベゼルがついていてかっこいいです。軽のフォグランプといえば見慣れた丸形というのが一般的ですが、LEDだとこんなにかっこよくなるんですね。
インパネのデザインは、アクティバよりもぐっと高級感が増しています。
インパネトレーはフタつきになり、アクセントカラーパネルの面積が広くなっています。

写真の車には、パックオプションのプライムインテリアが装備されていて、アクセントカラーパネルがホワイトになっています。このパネルが、ただのホワイトではなく、メタリック調の模様が入った艶やかなもので、非常に高級感があります。
インパネトレーがフタつきかフタ無しか、インテリアに関しては、ここがアクティバにするかスタイルにするかの一番のポイントになります。
エアコンの吹き出し口が四角くなり、そのデザインは最新のレクサスに通じるもの。その上の大型ナビパネルと合わせて、軽自動車とは思えない高級感が漂っています。これでハザードスイッチのところにアナログ時計でも入っていたら、完全に高級車ですね。
メーターのデザインもアクティバとは異なります。こちらはブラックパネルで大人っぽい印象です。

プライムインテリアを装備すると、シートもホワイトレザー調となり、高級感MAXです。
レザー調のシート生地は肌触りがよく、座り心地もとっても高級感があります。運転席のシートヒーターも装備されますよ。
リヤシートもホワイトレザー調に。レザー調シートはホワイトだけですが、インパネなどのアクセントカラーは他にもブラウンなどいくつか設定されています。
ヘッドライトは、もちろんアクティバと同じハイ／ロー切替式のLEDヘッドランプを採用しています。

スタイルのブレーキランプはクリアタイプではなく真っ赤です。八角形のライン発光が奥行きを持って発光するのはアクティバと同じです。
プライムインテリアだと、ドアトリムもレザー調になります。クッション性も持たせてあるので、非常に高級感があります。軽自動車のドアトリムは、カチカチのプラスチックであるのが一般的なのですが、一部にでもクッション性のあるトリムが使われていると、それだけでも高級感がぐっとアップします。
リヤドアトリムにも、ちゃんとレザー調生地が使われています。ドアトリムの高級感に関しては、N-BOXスラッシュがダントツでトップですが、この車のプライムインテリア仕様は、その次に位置するくらい高級感がありますね。
キャストスポーツは、ダークメッキのヘッドライト、デイライト付のフロントスポイラー、ダークメッキ調グリルなどによりスポーティなイメージに仕立てています。

基本的なデザインはスタイルがベースになっていますが、レッドストライプが入った専用エアロパーツやレッドカラーのドアミラーなどによって、スポーティなイメージになってます。
グレード構成は、スマートアシスト2付きのターボ車というワングレードのみで、価格は162万円から。
Cピラーのレッドが特徴のリヤサイドビュー。ルーフは、ボディ同色とブラックルーフが選べます。ボディカラーがブラックの場合には、逆にルーフが白になり、これは斬新です。
リヤデザインもスタイルがベースとなっていますが、エアロバンパーやダークメッキリヤコンビランプなどによりスポーティな印象になっています。

足回りはスポーツ専用のもので、軽自動車では珍しい16インチアルミホイールを装備するほか、サスペンションも専用チューニングされています。
エクステリアはスタイルがベースになっていますが、インテリアはアクティバがベースになっています。キャストは、アクティバ、スタイル、スポーツの3つのバリエーションがありますが、すべてに3種類のパーツを開発するのではなく、2種類のパーツの色や組み合わせを変えたりすることでうまくコストダウンを図りながら3つのバリエーションを実現しています。
スポーツには、パドルシフト付のMOMOステアリングが装備されています。見た目の高級感もありますし、シフトチェンジの反応も非常に素早く、気持ちよくドライブできます。
メーターは、レッドの盤面にホワイト発光の自発光メーター。

アクティバやスタイルはシルバーのシフトパネルを採用していますが、スポーツのみグロスブラックのパネルになっていて、シフトゲートのメッキが際立ちさらに高級感が増しています。
フロントドアトリムは全面ブラックになり、ドアアームレストパネルもグロスブラックです。全面ブラックなのでわかりにくいですが、腕が直接触れる部分には軽では珍しいソフトパッドを使用していて、肌触りがよく質感が高いです。
インパネのデザインはアクティバと共通ですが、レッドとブラックとメッキのコントラストが高級感を出していて、運転席に座ったときの印象はかなり違います。演出方法としてはアルトターボRSと似たところが多いのですが、高級感はこちらのほうが上です。
シート生地も専用のものとなっていて、座面は肌触りが硬めの布で、周りがレザー調です。これも、高級感とスポーティなイメージを際立たせています。しかし、シート形状は特別ホールド感を重視したものにはなっておらず、あくまで快適性の高い高性能なスポーティカーという感じの車になっています。