取材日:2001/11/23
SUZUKI ワゴンR RR
今や軽の代名詞ともいえるほどすっかり有名になったワゴンRが、マイナーチェンジでより魅力アップして登場しました。 今回は、その中でもスポーティーで人気の高いワゴンR RRについて紹介します。 そのセンスの良さと使い勝手の良さをチェックしていきましょう。
フロントフェイスは数ある軽のなかでも存在感抜群ですね。 この顔、初めて見るという人はほとんどいないはずです。 非常に人気が高く、一歩外に出ればこの車を見ない日はないというくらいよく走っています。 そして、このボディ同色に大きなメッキが一本入った大きなグリル、ブラックアウトされ精悍な印象を与えるヘッドライト、やや運転席側に配置されたエアインテーク、シンプルなデザインながら力強さを感じさせるバンパーなど、すべてのパーツがうまく溶け合って迫力があるのにイヤミのないフロントフェイスになっています。
今回新たに追加されたRR−SWT(スズキ・ワークス・テクノの略だそうです)というグレードでは、フロントグリルがつや消しのガンメタ色になりますが、こちらのメッキ入りのほうが品が良くていいように思います。 ボンネットの位置がかなり高めなので、前に立って見るといかにもミニバンという感じがして、重量感もあります。 さすがミニバン系の軽の元祖ですね。
フロントのデザインが、軽の中では珍しく立体感のあるものとなっています。 グリル部分が前面に出ていながらやや下方に位置していて、ライト部分が斜めにカットされることによって、よりグリルを強調するデザインとなっています。 また、フロント部分全体が下から上に向けて斜めにカットされているので、バンパーの先端部分から突進して行くような躍動感があります。
エアロパーツもそれぞれ大きめなものがついていますが、まったく違和感の無いすっきりしたもので、だれが見ても好感が持てるデザインとなっています。 余計な飾りも一切無く、非常にシンプルです。 スズキのデザインは、このように誰が見ても素直に良いと思えるデザインなので、あまり好き嫌いが分かれないですね。 その分、目立ちたいという人には物足りないかもしれませんけど。
横からのアングルでは、短いボンネットと太いピラー(ウィンドウ部分の支柱となっている部分)が目立ちます。 最近は、窓枠の一部をブラックアウトすることで、前から後ろまで1枚のガラスであるかのように見せ、室内を広くそしてスポーティに見せている車が多くなっているのですが、こちらはあえて太いピラーを強調させて重厚感を与えています。 高いウエストラインのせいもあって少し閉塞的に見えなくもないですが、逆に安心感はありますね。
アルミホイールは、特徴的だった4本スポークデザインからオーソドックスな6本スポークデザインへと変更になりました。 ダイヤカットなので非常にきれいでより大きく見えますが、サイズは14インチのままです。 ライバルのムーヴが15インチを採用しているので、やっぱり比べるとちょっと見劣りします。 タイヤサイズがムーヴよりも若干小さいために採用を見送ったのだと思いますが、思いきってタイヤサイズも変更しても良かったのではないかと思います。 オーナーとしてはちょっと引け目を感じる部分かもしれませんね。
フェンダー部分が微妙に膨らんでいて、ドアパネルも軽にしては立体的なデザインになっているおかげで、なかなか品のよいリアビューになっていますね。 しかし、ウィンドウと窓枠との段差が大きいのが気になります。 デザイン上もスッキリしないし風切り音の増加にもつながりますから、セルシオのようにツライチとまではいかなくても、もうすこし段差を少なくしてほしいです。 全体的なイメージとしては、重厚感があってなかなかかっこいいですね。
後ろから見ると、意外にキャビン部分の絞りがありますね。 おかげで背が高くてもどっしりと低重心に見えますが、ルーフの幅は狭くなるのでもう少し箱形に近い形でも良かったのではないかと思います。(と言っても頭上スペースに特に不満はないですけどね) バンパーのデザインが特徴的で、左右に分かれたように見え、しかも穴があいています。 これはおそらく、この穴から風が抜けることによってリアの浮き上がりや風の巻き込みによる汚れの付着を防止するためのものだと思います。 もしそれらの理由ではなかったとしても、単純にかっこいいですね。
エンブレムはシールになっていて、メッキパーツを使うなどの高級感の演出はありません。 ちょっとさびしい気もしますけど、硬派な感じは出てますね。 リアウィンドウは太い枠で囲まれているのであまり広くはありませんが、やはり重厚感がありますね。 当然スモークガラスは標準で、全面熱線吸収ガラスとなっています。
それでは、次のページで外装パーツをチェックしていきます。
|