HONDA バモス
どうです?ここに入らない荷物がありますか? ちょっとオーバーですが、このように4人乗車の状態でもちょっとした家具などならそのまま積んで帰れます。 これぞ1BOXの一番のウリですよね。 写真ではちょっとマットなどがあってわかりにくいですが、床には突起物がなく平坦で、開口部も広く段差がないので荷物を載せることにおいては困ることはないはずです。 軽だって、4人でキャンプに行けますよ!
もっと大きな荷物を積む時や引越しなどに使う時は、リアシートをたたんでしまいましょう。 こうすればフロントシート後ろからすべてをフラットな荷室スペースにすることができます。 これなら大型の家具や自転車だって積めます。 ただし、フロントシートを前にスライドさせないといけないので、運転席は狭くなりますよ。 また、シートバックを倒してフルフラットシートにすることも可能となっていますが、この場合にはリアシートに段差ができてしまうので、もし室内で仮眠などをしたいときは、このように荷室を広げてここにマットなどを敷いて横になったほうが快適でしょうね。
違う角度から。 ディーラーで荷物車としても使っている車のため、ゴムマットなどがごちゃごちゃとしていますが、本当はきれいで平らなじゅうたんのようになっています。 ちょっと感心したのが、ヘッドレストの収納スペースを作ってあること。 リアシートをフォールダウンするときにヘッドレストを外す必要があるのですが、その置き場所にはけっこう困ります。 その問題を解決するために、ヘッドレストがぴったりと収納できるラゲッジサイドポケットを設けているのです。 もちろん使わないときには普通の収納ポケットとして使えてなかなか便利です。 他にも、シートバックにポケットやコンビニフックなどを装備していて、収納に関しては本当に優秀です。
さて、そろそろ走りのほうもチェックしてみますかということで、ボンネットを開けるとエンジンがない! 2ページ目でも説明したとおり、この車はミッドシップレイアウトとなっていて、エンジンは床下(リアシートの後ろあたり)にあります。 それじゃあメンテナンスが大変では?という疑問も湧きますが、このようにウォッシャー液などの補充はボンネットを開ければできるようになっていますから、普通の車と同じ感覚で大丈夫です。 ただし、オイル交換のときなどは荷室の床をはぐって作業をすることになるので、いつも荷物を積みっぱなしだとディーラーなどでちょっと恥ずかしい思いをするかもしれませんので、気をつけましょう。 エンジンは、SOHCハイパー12バルブのNAとターボの2種類がありますが、1トン前後もあるボディはさすがにNAエンジンではつらく、オートマだと急な坂道ではスピードがだんだん落ちてくることもあります。 MTならそれなりに走りますが、オートマを買うなら迷わずターボにすることをお勧めします。
今回試乗したのは、ターボSパッケージ付きです。 まずはエンジンですが、エンジン自体も静かなのですが、ミッドシップレイアウトによりエンジンがドライバーから遠くにあるため、一般のFFの軽よりもかなり静かに感じます。 音もヒュルヒュルと軽い感じで、振動もほとんど伝わってきません。 このエンジンは、他社の高性能ターボエンジンに比べてトルクが少し控えめで、重いボディのせいもあって中低速では少し「かったるいな」という印象を受けました。 しかし、そのまま回していくと伸びは良く、スピードがのればなかなか速いです。 また、トルクが控えめでもマイルドターボというわけではなく、グイッとターボが効きだすのがはっきりわかります。 全体的に、ターボのわりにはアクセルを踏み込み気味だなという印象を受けました。 燃費の悪さは覚悟したほうが良さそうです。(1BOXは仕方ないです)
乗り心地はとてもマイルド。 Sパッケージはローダウンスポーツサスペンションがついているので、乗り心地は良くないのかと思いましたが、これは快適です。 フワフワというわけではありませんが、かなり柔らかいです。 ただし、大きな段差などでは鋭い衝撃があり、やはりローダウンサスだなという感じはします。 エンジンが床下で重心が低く、ローダウンサスのおかげもあってカーブなどでも安定した走りを見せてくれますが、さすがにある程度のスピードを超えるとつらいです。 また、横風にも弱いので、高速などでは慎重に運転したほうが良さそうです。 FF車では、カーブでアンダーステア(カーブの外側に膨らむ傾向)が出やすいですが、この車はMRなのでこの傾向が出にくく感じました。 もっとも、アンダーステアが出るようなスピードではおそらく怖くて曲がれませんので、あまり関係ないと思いますが、乗り慣れている人なら「なるほどMRだな」と感じると思います。 一番気をつけなければいけないのは、タイヤの位置です。 一般の車と違って、タイヤが自分のすぐ斜め下にありますから、普通の感覚で運転するとハンドルを切るのが早すぎて、狭い曲がり角では内側を擦ってしまう可能性があります。 慣れるまではタイヤの位置を常に意識して、普通よりも遅いタイミングでハンドルを切る必要があります。 運転の苦手は人にはちょっと難しいかもしれませんね。
次ページ以降に、2003年4月に追加された新シリーズ「ホビオ」についての情報を追加しました。 ここまでで紹介した普通のバモスとの相違点を中心に紹介していますので、ぜひご覧ください。
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