DAIHATSU テリオスルキア
ラゲッジスペースは決して広くはありませんが、日常の買い物などには問題ないレベルです。 床部分に取っ手がついていて、ここを開けるとタイヤパンク応急修理セットが入っていて、その隣には若干の収納スペースも用意されています。 1ページ目で触れたとおりルキアにはスペアタイヤがありませんので、万一タイヤがパンクしたときにはこの応急修理セットで対処します。 パンクの程度によっては修理不能な場合もある上に、修理してもそう長くは乗れませんので不安な面もある一方で、タイヤ交換などやったこともないという人には逆にこちらの方が力も要らず使いやすいかもしれません。 空気充填用のコンプレッサーまでセットになっています。
バックドアは、賛否が分かれる横開きタイプです。 横開きは、開閉に力が要らないとかちょっとの隙間で物が取り出せるといったメリットがある反面、雨の日に雨よけにならないとかドアが風などで勝手に閉まることがあるといったデメリットもあります。 ここは使い方や好みの問題でしょうけど、購入を検討するなら一度実際に操作してみた方がいいと思います。 また、バックドアの開口部よりもラゲッジスペースの床面が高くなっていますので、ドアを開けたときに荷物が落ちてくる可能性があります。 荷物の載せ方には注意する必要がありそうですね。
当然ながら、リアシートをたたんでラゲッジスペースを広げることもできます。 座面を持ち上げてシートバックを倒すというふうに操作が2段階なのはちょっと面倒ですが、おかげで床面がフラットになるので使いやすいですね。 リクライニングのレバーは普通シートバック上部についていますが、この車は座面とシートバックの間についているのでリアシートに座ったままでもリクライニングの操作がしやすくなっています。 しかし、逆を言えばバックドアから荷物を入れる時にちょっとシートバックを倒すというシーンでは操作しにくくなっています。
エンジンは、全車3気筒12バルブDOHCターボ(エアロダウンカスタムXとCXのみインタークーラー付き)となっています。 車重が960kgとずいぶん重いので、ターボは必須ということですね。 燃費はカタログ値で15.8km/lとなっていて、決して良い数字ではありません。 クロカンタイプの車はどうしても重量が重くなってしまうので、燃費の悪さは我慢するしかないですね。 今回は試乗車がなかったので、走りについてのレポートは試乗後に追加することにします。(下欄に追加しました!)
一応エンジンだけはかけてみましたが、エンジン自体はスムーズで心地よい感じなのですがアクセルがやけに重く感じました。 メインターゲットは女性だと思うので、もっと軽いほうがいいと思いますね。 それにしても、こうやって見てみると新しく登場したルキアは他グレードとはかなり違いますね。 コストもかかっていると思いますが、それだけ街乗りで使いたいという要望が多かったのでしょうね。 たしかに上品で存在感のある一台になっています。 本当に最近のダイハツは勢いが違いますね。
《ここから追加の試乗レポです》
テリオスルキアに試乗してきました。 乗り込んだ時の印象としては、他グレードより車高が低くなっているおかげでクロカンタイプにしては乗降性が良く、適度に高い着座ポイントは見晴らしも良いのですが、ウィンドウがそれほど大きくないので慣れるまでは多少運転しにくいかな?という感じでした。 まず、エンジン音ですが、ローギア(1速・・・つまり走り出して最初にシフトチェンジするまでの間)に「ヒュー」という高い音がしますが、2速以降は全体的に低めの落ち着いた音で、巡航時の静粛性が特に高いのが印象的でした。 低圧ターボ(空気の圧縮が控えめなターボ)は効きもマイルドで、重いボディをグイッと引っ張ってくれるトルク感があり、とても扱いやすくなっています。 しかし、アクセルを踏み込めば踏み込んだだけどこまでも加速してくれるので、高速での合流など瞬発力が必要な場合にも十分対応してくれそうです。 パワー重視のターボと違って、アクセルを踏み込んだ以上に急激な加速をすることがなく、あくまでドライバーの意思どおりの加速をしてくれるところはさすが低圧ターボという感じで、とても好感の持てるエンジンです。 信号停車時の振動は若干ありますが、3気筒では平均レベルでしょう。
乗り心地は、とにかく落ち着いています。 段差ではドスンという重い衝撃がありますが、鋭さはなく、通常の舗装路では気持ちよくショックを吸収してくれ、安定した走りが楽しめます。 カーブが連続する道でもどっしりと安定していて、座席が高いわりにはカーブでの不安はほとんどありません。 さすがクロカンだけあってボディ剛性の高さを感じます。 ロードノイズもあまりなく、全体的に静かで落ち着いた印象だったのですが、ただ一つ気になったのは風切り音が大きかったことです。 これは、試乗車についていたワイドバイザーの影響なのかもしれませんので、試乗される機会があればちょっと気をつけて聴いてみてください。 960kgの重量は燃費には悪影響ですが、このどっしりとした、軽であることを忘れさせてくれるような安心感のある走りは、この車ならではの魅力ではないでしょうか。
テリオスキッドも、このルキアの登場によってとにかく目立ちたい人からさりげなく乗りこなしたい人までさまざまなニーズに応えられる車になりました。 クロカンに興味がなかった人も、この車は一度見てみるといいと思いますよ。 私が試乗した後に中年の女性が試乗されていましたが、特にこのルキアは走りもスタイルも女性に似合う車だなという印象を受けました。 これからは、こんなクロカンともセダンともミニバンともとれるような車が実は一番効率的なのかもしれないと思ったりもしました。 軽購入検討の際には、候補車に入れてみてはいかがですか?
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