取材日:2002/2/17
MAZDA スピアーノ
1月にオシャレでかわいいスズキの新型車「ラパン」が発売され大反響となっていますが、そのOEM車がこの「スピアーノ」です。 基本的にラパンと同じ車なのですが、細かい部分でマツダらしいオリジナリティを出していて、ラパンとは一味違った雰囲気を味わえる車となっています。 詳細はラパンのカーチェックを見ていただくとして、ここではラパンとの違いを中心に見ていきたいと思います。 まずラパンを見てから、こちらで違う部分を確認したほうが良いかもしれません。
直線基調のシルエットながら角は丸みをおびていて、レトロ調のかわいい車であるのはラパンと同じです。 長いボンネットは運転のしやすさにも貢献しますし、存在感がありますね。 フロントグリルの形がMAZDA車の特徴である五角形グリルに変更され、少しモダンな雰囲気になっています。 次ページに比較写真を載せていますので、そちらで詳しく見ることにしましょう。
斜めから見た感じ。 当たり前ですが、ラパンとほとんど同じですね。 ここで「OEM車」について少し説明しておきましょう。 OEM とは、【Original Equipment Manufacturer】の略で、「OEM車」というと、別のメーカーが造った車のデザインなどを少し変更して、自社ブランドとして売っている車のことになります。 この車の場合は、スズキが造っている「ラパン」という車のデザインや装備をほんの少し変えて、マツダの軽「スピアーノ」として売っているということになります。 これは何もマツダが勝手にやっていることではなく、お互いのメーカーでそういった関係を結んでいるのです。 以前はマツダも軽自動車を独自開発していましたが、平成10年の新規格移行を機に独自開発を止め、スズキが開発した車を供給してもらい、それに少し手を加えて売るようになりました。 現在では、マツダの軽すべてがスズキからのOEM車となっています。 ですから、マツダの軽のラインナップを見ると、どれもスズキの軽にそっくり(基本的に同じ車)であることがわかります。 このような関係を結ぶことによって、マツダとしては開発費用をかけずに既存軽ユーザーの買い替え需要に応えることができますし、スズキにとってはマツダの販売網を利用してより多くスズキ車(外観はマツダ車に変更される)を製造することができ、お互いにメリットがあるわけです。 このような関係は珍しいものではなく、小型車などでも行なわれているものです。
話をスピアーノに戻しますが、ロングボンネットにロングルーフが特徴のサイドビュー。 これももちろんラパンと共通で、全高は1505mmとなっているのでもちろん立体OK、そして洗車もらくらくです。 ここでの違いはアルミホイールのデザインくらいです。 しかし、オプションでラパンと同じデザインのアルミホイールをつけることもできるようです。
このアングルでは、ラパンそのものですね。 違うのはボディカラーのラインナップくらいです。 スピアーノにはラパンのキャッツアイブルーメタリック(紺メタリック)の代わりにキプロスブルーメタリックという鮮やかな青色のメタリックカラーが用意されています。また、ラパンにあるレイクブルーメタリックという淡い青色のメタリックカラーは設定されていません。 ラパンでは9色の他に3タイプのツートーンカラー(合計12種類)が用意されていますが、スピアーノは8色+ツートーン1タイプ(合計9種類)とカラーバリエーションは少し少なくなります。 人気が出そうなラベンダーメタリックのツートンがないのはちょっと惜しいですね。
リアビューはエンブレムの違いのみです。 エンブレムが3つもついているので、ラパンに比べるとちょっとゴテゴテとした感じがします。 全体的にこの車はラパンよりもモダンさを強調しているように感じますね。
それでは、次のページでラパンとの違いを具体的に比較写真を使いながら見てみましょう。
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