DAIHATSU ミラココア
ダイハツから、かわいいデザインと運転のしやすさが特徴の新型車「ミラココア」が発売されました。
ココアを飲んだときのようにホッとできる車というコンセプトで開発されたこの車は、なんといっても柔らかな印象のエクステリアが一番の特徴です。 しかし、単にかわいさを追求しただけのデザインではなく、細いピラーや大きなリヤクォーターウインドウの採用によって良好な視界を確保するなど、運転のしやすさも両立したデザインになっているところが注目点です。 「エッセ」を一回り大きくしたような印象の台形シルエットに丸型ヘッドランプを組み合わせ、さらに、セダンタイプでありながらルーフレールを装備するグレードも用意するなど、ありそうでなかった新ジャンルの軽自動車といった感じです。 2トーンホイールキャップやシルバーモールなど、シンプルな中にも個性が光る車となっています。 ボディサイズは、3395mm×1475mm×1530mmで、ライバルとなるスズキの「ラパン」より20mm全高が高くなっています。
インテリアは、水平基調のホワイトパネルが特徴で、一見「ラパン」に似た印象ですが、細部まで素材やデザインにこだわっていて、回転格納式のフタが付いたインパネボックスや、シート表皮と同じ素材を使ったトノカバーなど、新しい試みも多く見られます。 室内寸法は、1930mm×1345mm×1240mmと、「ラパン」を大きく上回る数値で、センターアームレスト付きのベンチシート、幅広のドアアームレスト、インパネシフトなどにより、セダンタイプでありながらゆったりした印象のインテリアとなっているのも印象的です。
機能面では、なんとバックカメラのディスプレイを内蔵したルームミラーを採用しています。 これは、アフターパーツとしてはすでにありましたが、自動車メーカーが標準採用するのは国内初のこと。 しかも、自動防眩機能付と、かなり贅沢です。 軽自動車では、ホンダの「ライフ」が先にバックモニターを標準採用していますが、「ミラココア」の場合はルームミラー内蔵型なので、オーディオを変更しても影響がなく、ルームミラーの後方視界とバックカメラの映像を同時に確認できるといったメリットもあります。 また、バックカメラ本体もリヤエンブレムの膨らみの中にきれいに収められていて、「ライフ」よりもスマートなリヤビューを実現しています。 キーフリーシステムは、「ムーヴ」のM/Cで採用されたリクエストスイッチ式になっていて、リバース連動ドアミラーやオートライト、アジャスタブルパックなどを用意することで、利便性も十分に考えられています。
快適性にもこだわっていて、消臭機能付シート表皮やIR&UVカットガラス(フロントウインドウ)などを採用しているほか、アップグレードパックとして、プラズマクラスター付エアコン、運転席シートヒーター、照明付きバニティミラー、フロア&グローブボックスランプなども装備可能です。
グレード構成は、4ATの廉価グレード「L」、CVTの「X」という基本2グレードに、ルーフレールやフォグランプなどを装備した上級グレード「プラスL」と「プラスX」、そして、バックモニター内臓ルームミラーを標準装備する「プラスG」という全5グレード。 エンジンはすべて共通で、力強い加速と燃費の良さで定評のある「KF型」のNAエンジン(58馬力/6.6kg・m)を採用。 燃費は、CVT車で23.5km/Lと、ライバルの「ラパン」よりやや劣るものの、75%の減税対象となっています(CVTの2WD車のみ)。 なお、ターボ車の設定はありません。
価格は、「L」で、1,050,000円(2WD/4AT)、「プラスG」で、1,300,000円(2WD/CVT)などとなっています。 ミッションは、グレードにより4ATまたはCVTとなり、MT車の設定はありません。 4WDは、すべてのグレードに設定。 ボディカラーは、淡色系から濃色系までバランスよく全9色を設定しています。
この車は、「ミラジーノ」の後継車種ということになりそうですが、今までよりもライバル車を強く意識した車となっています。 デザインやインテリアの雰囲気は「ラパン」に近いですし、死角をできるだけ無くし、バックカメラを装備することで運転のしやすさを追求している点は「ライフ」と重なります。 この数年で軽自動車の快適性も格段に向上し、装備も普通車並みに豪華になってきましたが、この車は、ダイハツが自ら押し進めてきた軽自動車の高級化に待ったをかけ、親しみやすさや運転のしやすさといった軽自動車本来の魅力をもう一度見つめ直した車であるといえるでしょう。
なお、「ミラココア」については、カーチェックコーナーにて豊富な写真で詳しく紹介していますので、興味のある方はぜひご覧ください。
今回の新型車のポイント
- 水平基調ながら丸みのあるデザインで、シルバーモールやルーフレールなどの採用で独特の雰囲気のあるエクステリア
- ゆったり空間に、ファブリックトノカバーやエンブレム付きのスエード調シート表皮などを採用したこだわりのインテリア
- メーカー標準装備としては国内初となるバックモニター内臓ルームミラーを採用
- 細いフロントピラーやリヤクォーターに採用したラウンドガラスなどにより、良好な視界を確保
- IR&UVカットガラス、消臭機能付シート表皮、プラズマクラスター付エアコン、運転席シートヒーターなど、快適装備も充実
- NAエンジンのみの設定で、低価格の4ATと低燃費のCVTを用意
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