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HONDA ライフ

フロント リヤ

インパネ バックモニターを標準装備

 ホンダの人気車種「ライフ」が、5年ぶりにフルモデルチェンジしました。

 公式サイトでもそのスタイルが先行公開されていましたので、スタイルについてはすでに知っている人も多いと思いますが、今までの「ライフ」のイメージを残しながら、運転のしやすさを第一に考えたデザインとなっているのが新型の特徴です。
 ヘッドライトの上を盛り上がらせてヘッドライトマーカーとすることで運転席から車幅感覚をつかみやすくしたり、ウエストラインを低くして横方向の視界を良好にしたり、フロントクォーターウインドウを大きくするとともに大きなリヤクォーターウインドウを新設することで斜め方向の視界を確保したり、さらにはバックドアガラスを拡大してリヤシートの形状まで工夫するなど、360°あらゆる方向の視界を考えたデザインで、運転が苦手な人でも安心して扱える車となっています。
 丸みを帯びたデザインにシャープなプレスラインを組み合わせた新型のエクステリアは、威圧感がなく、見た目にもやさしい印象。
 ホイールベースは旧型と同じ2420mmですが、全高を35mm高くして1610mmとすることで、居住空間も拡大しています。
 また、新型では、フロントデザインの異なる3つのタイプが用意されたのも特徴で、ノーマルの「ライフ」、メッキグリルやブラウン色のシートなどを装備する「ライフ パステル」、エアロバンパーやブラック内装などを採用する「ライフ ディーバ」の中から好きなタイプをチョイスできるようになっています。

 インテリアも、機能性を第一に考えたデザインになっていて、メーターとオーディオをコンパクトにまとめることで視線移動を最小限にし、助手席側には、最近の車としては珍しく大きなアッパートレイを装備しています。
 インパネと完全に一体化したエアコンパネルやコンパクトなインパネシフトなど、運転に集中できる機能的なインパネがとてもユニークです。
 また、装備面でも運転のしやすさを追求していて、4.3インチ液晶モニター付きのオーディオとバックカメラを標準装備とすることで、軽自動車としては初めてバックモニターを標準装備化(一部グレードを除く)。
 従来から設定されているパーキングアシストと併せて、バックでの車庫入れが苦手な人でも安心して運転できるように配慮されています。

 シートは、全車ベンチタイプで、チップアップやダブルフォールダウンが無くなったため、シートアレンジは平凡になってしまいましたが、その代わりにサイズを大きくしてクッションの厚みを増すことで上質な座り心地としたほか、センターピラーに乗降グリップを採用して乗降性を向上させるなど、日常の使い勝手や快適性を重視した作りになっています。
 ヒップポイントも従来より35mm高くなり、見晴らしの良さや乗降性の良さに貢献しています。
 居住性も大幅にアップし、室内長は旧型より200mmも拡大して2005mmとなり、室内高も30mmアップの1315mm。
 居住性の面でライバルたちに大きく遅れを取っていた「ライフ」ですが、新型は室内の広さに不満を感じることはなさそうです。
 収納に関しても、手の届く範囲に多数のフックやポケットを設け、後席用のドリンクホルダーも使いやすい位置に設定するなど、デザイン重視だった旧型から使い勝手重視のインテリアに方針転換しています。
 「パステル」と「ディーバ」は、キーフリーシステムも標準装備となっています。

 安全装備も進化していて、世界初の連続容量変化タイプ運転席エアバッグを採用したほか、サイドエアバッグやカーテンエアバッグもメーカーオプションとして設定。
 他社に引けを取らない安全性を確保しています。

 グレード構成は、廉価グレードの「C」、バックモニター標準装備の量販グレード「G」、オートエアコンやキーフリーシステムなどをプラスした上級グレード「パステル」「パステルターボ」、スポーティな外観の「ディーバ」「ディーバターボ」という6種類。
 「ディーバ」には、HIDとルーフスポイラーをセットにしたスタイリッシュパッケージも用意されています。
 エンジンは、従来と同じi−DSIエンジンですが、特性の変更などによって燃費を向上し、21.0km/L(ターボ車は19.6km/L)と、まずまずの低燃費を実現しています。
 サスペンションを新設計したことなどによって、静粛性や安定性も向上しています。

 価格は、「パステル」で、1,144,500円(2WD/4AT)、「ディーバターボ」で、1,470,000円(2WD/4AT)などと、全体的に旧型よりやや価格アップしています。
 ミッションは、全グレードとも4ATのみの設定。
 4WDは全グレードに設定されています。
 ボディカラーは、プレミアムダークエメラルドパールやプレミアムクリスタルローズパールなどといった特別色を含む12色が用意され、グレードにより最大8色から選択できます。

 「ライフ」は、上質な走りとバランスの良さが特徴でしたが、ライバルたちの居住性や質感の飛躍的な向上に取り残されている印象がありました。
 しかし、新型は、そんなライバルたちと真っ向勝負するのではなく、運転のしやすさを徹底追求することで、他車のとの差別化を図るという作戦に出たようです。
 ホンダには、現在セダンタイプの軽がないため、セダンタイプ並みにラクに運転できる車というのはある意味必須であり、その期待に応えた車が新型「ライフ」ということになるでしょう。
 見た目のインパクトはそれほどありませんが、バックモニターの標準化など、今後の軽自動車市場に少なからず影響を与える車であることは間違いありません。
 これで各社のトールワゴンの新型が出揃ったことになり、年末商戦に向けて本格的な販売競争が始まることになりますね。

 なお、新型「ライフ」については、カーチェックコーナーにて、豊富な写真で詳しく紹介していますので、興味のある方はぜひご覧ください。

今回のフルモデルチェンジのポイント

  1. 運転のしやすさを徹底追求したエクステリアデザイン
  2. 全高アップなどにより、室内長2005mm、室内幅1295mm、室内高1315mmと、居住空間を大幅に拡大
  3. 軽で初めてバックモニターを全車(「C」を除く)に標準装備し、パーキングアシストもオプション設定
  4. ノーマル、パステル、ディーバの3タイプのフロントデザインを用意
  5. 質感よりも機能性や使い勝手を重視したインテリアデザイン
  6. ミドルセダン並みのサイズと座り心地を実現したフロントシートと厚みのあるクッションのリヤシート
  7. 世界初の連続容量変化タイプ運転席エアバッグを標準装備したほか、サイド&カーテンエアバッグもオプション設定

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