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SUZUKI ワゴンR スティングレー

フロント リヤ

インパネ HIDが全車標準

 スズキを代表する人気車「ワゴンR」に、上級モデル「スティングレー」が追加されました。

 キャビンスペースやリヤ周りなどは「ワゴンR」とほぼ共通ですが、フロント周りを専用デザインとし、まったく別の車のような印象を持たせています。
 最大の特徴は、直線基調で迫力のあるフロントマスクで、横長のヘッドライトやクリアカバー付きのフロントグリルなどにより高級感を演出するとともに、ボンネットの位置を高くしてバンパーに厚みを持たせることで迫力のあるフロントマスクを実現しています。
 リヤ周りは、エアロバンパーやルーフスポイラーとともにクリアタイプの専用リヤコンビランプを装備し、上級感を持たせています。
 プロジェクター式のディスチャージヘッドランプやマルチリフレクター式のフォグランプを全車標準装備とし、上級グレードにはターンランプ内蔵ドアミラーを採用するなど、装備内容も充実しています。

 インテリアは、基本的に「RR−DI」と共通のデザインですが、シート生地とコーディネイトしたサンドブラック柄のセンターパネルや、スモークメッキパーツなどを採用し、さらに上質でクールなイメージにまとめています。
 注目なのは、最上級グレード「DI」に標準装備されるハイグレードサウンドシステムで、なんと、運転席下にサブウーハーまで装備した7スピーカーシステムを採用しています。
 しかも、クラリオン製の専用CD/MDオーディオに専用チューニングの高性能スピーカーまで採用するという徹底したこだわりようで、軽としてはトップレベルの音響を実現しています。
 さらに、フルオートエアコン、キーフリーシステム、自発光式メーター、本革巻ステアリング、セキュリティアラーム、シートリフター&チルトステアリングなども全車標準装備とし、まさにスズキの最高級軽自動車と呼ぶにふさわしい快適装備満載の車となっています。
 もちろん、独立スライドリヤシートや助手席前倒し機構、助手席アンダーボックスなどによる使い勝手の良さは「ワゴンR」そのものです。

 グレードは、最上級グレードで直噴ターボ(64馬力)を搭載する「DI」、マイルドターボ(60馬力)を搭載する量販グレードの「T」、NAエンジン(54馬力)の廉価グレード「X」という3種類。
 ミッションはコラム4ATのみで、4WDは全グレードに設定。
 足回りは、専用デザインの14インチアルミホイール、フロントスタビライザー、EBD付ABSを全車に採用しているほか、ターボ車にはベンチレーテッドディスクブレーキも装備するなど、スポーティな走りも楽しめるようになっています。

 価格は、「DI」で、1,491,000円(2WD)、「X」で、1,165,500円(同)などとなっています。
 ボディカラーは、光の加減によって色合いが変化する特別色スパークブラックパールを含む、メタリック・パール系全6色が用意されています。

 現行型の「ワゴンR」は、今年でフルモデルチェンジから4年目を迎え、すでにモデルライフの終わりに近づいているのですが、ここで上級モデルを発売した背景には、販売が好調でフルモデルチェンジも近いと噂される「タントカスタム」や、新型車の「ゼストスポーツ」や「ステラカスタム」などに対抗できる車を早急に用意しなければならないという危機感があったのではないでしょうか。
 2006年はなんとか軽自動車販売台数の首位をキープしたスズキですが、好調な小型車の生産に力を入れていることやダイハツの怒涛の新車攻勢などによって、2006年度か2007年の販売ではついに首位の座を明け渡すことが確実視されています。
 今までは販売台数にこだわり続けていたスズキですが、首位の座を明け渡すことがほぼ確実となったことで、これからは利益を優先したスタイルへと方針転換するものと思われ、その第一弾となるのがこの「スティングレー」ということになるのかもしれません。
 「ワゴンR」は、2007年中にもフルモデルチェンジされるのではないかと噂されていますが、この車の登場によってその可能性も微妙になってきました。
 「スティングレー」だけを別のモデルチェンジサイクルにするということも考えられますが、いずれにしても、現行型で十分に開発費用を回収してから満を持して次期型を登場させるという考えを持っているのではないでしょうか。
 今までは、ダイハツが軽の高級化を牽引してきましたが、今後は販売台数ではなく高級化という面でスズキとダイハツが競い合うことになるのかもしれませんね。

 なお、「スティングレー」については、管理人ブログにて豊富な写真で詳しく紹介していますので、興味のある方はぜひご覧ください。

今回の新型車のポイント

  1. 使い勝手の良さなどで定評のある「ワゴンR」の上級モデルとして登場
  2. 横長のヘッドライトやクリアカバーのフロントグリルなどこだわりのデザイン
  3. HID、フルオートエアコン、キーフリーシステムなどの上級装備が全車標準装備
  4. 「DI」には、徹底して音にこだわった7スピーカーハイグレードオーディオシステムを装備
  5. エンジンは、直噴ターボ、Mターボ、NAの3種類をラインナップ
  6. ボディカラーに特別色スパークブラックパールを設定

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