DAIHATSU　エッセ

　ダイハツから、シンプルさが特徴の新型車「エッセ」が発売されました。

　外観は、余計な飾りのないシンプルで機能的なデザインとなっていますが、斜めに傾斜したリヤデザインやブロックデザインのバンパー開口部など、遊び心も持ち合わせたかわいい軽自動車となっています。
　既存車種のミラとは違い、運転席からボンネットが見えやすく、フロントピラーも立っているなど、運転のしやすさを第一に考えたデザインで、価格も安く設定されているので、初心者でも安心して買える車と言えるでしょう。
　全高も１４７０ｍｍとなっていて、ミラやアルトよりもコンパクトなので、洗車もラクです。
　低価格グレードではドアミラーなどが未塗装となりますが、上級グレードではウインカー内蔵のカラードミラーを採用するなど、低価格志向から上級志向まであらゆるニーズに対応できるラインナップとなっているのも特徴の一つで、久々に軽自動車らしい軽自動車が登場したという印象です。

　インテリアは、ミラのように広さや上質さを追求するのではなく、あくまでシンプルに必要最低限の空間と装備を確保しているのが特徴で、室内寸法は、長さ１７９５×幅１３００×高さ１２２５というもので、最近の軽自動車の中ではやや狭い部類に入ります。
　しかし、実際に座ってみると、明るいインテリアカラーのおかげもあって狭いという印象はなく、無駄なスペースがないといった感じで、実用上はこれで十分と感じる広さです。
　センターメーターやインパネと一体化されたデザインのオーディオなど、すっきりとしたインテリアも好印象で、フロアシフトのセダンでありながら収納もそれなりに充実しています。
　
　ドアパネルの一部やピラーなどはボディパネルを剥き出しにし、シートにもボディカラーと同じカラーをあしらった生地を採用することで、好きなボディカラーを室内でも楽しめるようになっているなど、愛着が湧く演出もなされています。
　また、さらにオプションでインパネやメーターなどのカラーコーディネイトやアルカンターラ素材のトリムなどでカスタマイズすることも可能となっていて、単なる低価格モデルではなく、こだわりのあるユーザーの期待にも応える車となっています。

　装備面でも、基本的には必要最低限といった感じで、エアバッグやハイマウントストップランプなどは全車標準装備ですが、ＡＢＳなどはオプションとなります。
　また、エアコンもマニュアルが基本でＵＶカットガラスや集中ドアロックも一部グレードにしか装備されないなど、最近の軽自動車としてはずいぶん装備が簡素化されています。
　しかし、最上級グレードではオートエアコンが標準装備となり、オプションでプラズマクラスター付きエアコンや６スピーカーオーディオも選べるなど充実した装備内容となっているので、快適性を重視したい人でも心配は要りません。
　また、衝突安全ボディや歩行者傷害軽減ボディなど基本の安全構造は省略されていないのでご心配なく。
　ディスチャージヘッドランプの設定はありません。

　搭載されるエンジンは、新開発のツインカムＤＶＶＴ３気筒１２バルブで、燃費や環境性能を向上させただけでなく、騒音も従来エンジンより３０％ほど低減させたということなので、静粛性の高さも期待できます。
　そして、エンジンスターターは、キーから手を離してもエンジンがかかるまで回り続けるという親切設計。
　ミッションは、グレードによって４ＡＴまたは３ＡＴまたは５ＭＴがあり、４ＡＴの２ＷＤ車は、２２．０ｋｍ／Ｌという低燃費を実現しています。
　ターボエンジンの設定はありません。

　気になる価格は、廉価グレードの「ＥＣＯ」で、６８２，５００円（２ＷＤ／５ＭＴ）、最上級グレードの「Ｘ」で、９２４，０００円（２ＷＤ／４ＡＴ）などとなっています。
　「ＥＣＯ」は２ＷＤ／５ＭＴのみの設定で、その他は２ＷＤまたは４ＷＤとＡＴの組み合わせとなります。
　ボディカラーは、サンセットオレンジやリーフグリーンなどのアースカラーを中心とした全８色が用意されています。

　ダイハツには、すでに「ミラ」と「ジーノ」という２つのセダンがあるのですが、今回さらに３車種目として追加された「エッセ」。
　なぜダイハツがここまでセダンにこだわるのかというと、それは、何としてもスズキから軽ＮＯ．１の座を奪いたいからにほかなりません。
　スズキには、「ラパン」という人気車種と「アルト」という低価格セダンがあり、ダイハツにはこの２つに対抗できる車が必要不可欠であり、「エッセ」はまさにその２車に対抗するための車なのです。
　６８２，５００円からという価格設定は「アルト」とまったく同じであり、水平基調のボンネットや立ったピラーによる運転のしやすさやデザインのかわいさは「ラパン」と共通する部分です。
　室内の広さや走りなら「ミラ」、上質感なら「ジーノ」、かわいさと価格なら「エッセ」と、これでダイハツのセダンのラインナップは完璧になったと言えるでしょう。
　ホンダも２００６年春にはコンパクトな軽を発売する予定ですし、これからの時期は軽セダンを求める初心者ユーザーが増える時期でもあります。
　年度末には、これまでにないほどのメーカー同士の熾烈な販売競争が繰り広げられることになりそうですね。

　なお、「エッセ」については、カーチェックコーナーにて豊富な写真で詳しく紹介していますので、気になる方はこちらもぜひご覧ください。

　見積りや詳細情報は以下のリンクをご利用ください。