SUZUKI アルト
スズキのベーシックセダンである「アルト」がフルモデルチェンジしました。
外観は、直線と丸の両方を取り入れたデザインが特徴で、正面から見ると四角いのに、横らか見るとルーフ以外は丸いシルエットという不思議な感じです。 フロントはボンネットからグリル・バンパーまで段差がなくつながっていて、非常に滑らか。 ウィンカーがグリルの部分にまではみ出したデザインが最大の特徴です。 リヤコンビランプを縦長にし、バックドアの開口部を広くするなど、使い勝手まで考えられたデザインになっています。 全高は1500mmと、旧型よりも50mm高くなっため、室内高も30mmプラスとなりました。 全体的にやや大きくなったかな?という感じですが、箱型に近くなったおかげでルーフの幅が広くなっているのが特に目立ちました。
インテリアは、旧型の暗いグレーから明るいベージュ色へと変更され、随所に「新型ワゴンR」のパーツを流用するなどしたおかげで、大幅に質感がアップしています。 インパネは、センターに丸型のエアコン吹き出し口が飛び出しているのが特徴ですが、全体的には2トーンカラーのシンプルなデザインになっています。 収納はあまり多くありませんが、CDなどが入る大型のコンソールボックスや、インパネ収納式や可動式コンソール横設置などの工夫によって4人分を確保したドリンクホルダー、ティッシュボックスがピッタリ入るグローブボックスなど、使い勝手を考えて効率よく配置されています。 その他にも、キーOFF後も30秒間は操作可能なパワーウィンドウ、セキュリティアラームなどを標準装備(廉価グレード除く)し、日常の使い勝手を重視した車となっています。 室内空間は、室内長1840mm、室内幅1260mm、室内高1230mmと、旧型よりも大幅に拡大し、ライバルの「ミラ」ほどではないものの、セダンタイプとしてはゆとりのある広さとなっています。 シートは非常に柔らかく、ドアアームレストもほどよい位置にあるため、くつろぎ感はなかなかのものです。
グレードは、廉価版の「E」、量販グレードの「G」、上級グレードの「X」、「X」に14インチアルミホイール+165/55R14タイヤ、フォグランプ、ドアサッシュブラックアウト、ABSを追加装備した「Xセットオプション」という全4グレード。 エンジンは全車DOHCの1種類のみで、スポーツグレードは用意されていませんが、「Xセットオプション」の外観はなかなかスポーティで、人気次第では後からターボ車が追加される可能性もあります。 エンジンのスペック自体は旧型と変わりませんが、旧型よりも重量が増したにもかかわらず「X」の2WD/4ATで、21.5km/Lという低燃費を実現しています。 最小回転半径も、旧型より小さい4.1mとなり、取り回しの良さがさらに向上しています。
価格は、上級グレードの「X」(2WD/4AT)で、945,000円(消費税込み)などとなっています。 ボディカラーには、香水をイメージした「ムスクブルーメタリック」や「ココナッツベージュメタリック」といった新色が追加され、全9色のラインナップ。 「X」は4ATのみですが、「E」と「G」は5MTまたは3ATから選べます。
ライバルの「ミラ」よりも2年弱遅れてモデルチェンジした「アルト」ですが、「ミラ」に対して大きく差をつけるような装備やメカニズムなどは採用されておらず、「ワゴンR」同様シンプル路線を貫いているという感じです。 これでやっと各社の主要車種がモデルチェンジを終えたことになり、それぞれにメーカーの特色が現れたモデルになっています。 かわいすぎず、まじめすぎず、豪華すぎず、貧弱でもなく、そんな新型「アルト」の売れ行きはこれからどうなるのでしょうか。 セダンタイプの人気復活という点でも、非常に楽しみです。
なお、新型「アルト」については、カーチェックコーナーでさらに詳しく紹介しています。
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