取材日:2002/4/10
NISSAN モコ
待望の日産初の軽自動車「モコ」がついに発売されました。 実は日産は電気自動車の「ハイパーミニ」という車を造っていて、これが一応軽登録になっていたのですが、量産車として一般向けに発売するのはこのモコが初めてということになります。 「日産が軽自動車市場参入!」とメディアでも大きく取り上げられるほどの大ニュースなのです。 この車はスズキMRワゴンのOEM車なのですが、さらに質感を向上させて今までの日産ブランドを引き継ぐに相応しい仕上がりとなっています。 どんな車なのか、早速チェックしてみましょう。 なお、撮影が夕方だったため多少見にくい写真がありますが、キレイな写真が撮れたら差し替えたいと思いますので、それまでご辛抱ください。 また、MRワゴンと共通部分が多いため、一部にMRワゴンの写真と解説を流用しています。ご了承ください。
フロントからのアングルでは、なんといってもウィンググリルと呼ばれる日産独自のグリル形状が目を引きます。 基本フォルムはMRワゴンと同じなのに、ずいぶん印象の違う車に仕上がっていますね。 また、バンパーの開口部もワイドになりスリットも入って押し出し感の強いフロントフェイスとなっています。 この車はターボ車なので、ボンネットにエアインテークがついていますが、大きなエンブレムのせいもあってちょっとゴチャゴチャとした感じもします。 モノフォルムデザインのMRワゴンに対して、モコはゴージャスな印象を与えるデザインになっていて、存在感があります。 ウィンググリルもこうやって見ると違和感ないですね。 しっかり日産の車に見えます。
斜めから見ると、この車の一番の特徴である卵型のフォルムがよくわかりますね。 軽の世界ではまったくなかったデザインだということがわかると思います。 MRワゴンはオプションで5種類ものエアロパーツを用意していますが、このモコは控えめなフロントアンダースポイラーがあるのみのようです。 ノーマルでも十分に存在感があるから必要ないということなのでしょうか。 しかし、マフラーはフジツボ製のスポーツマフラーを用意するなど走りにもこだわる日産らしいオプション展開となっていて、MRワゴンとは違う個性を主張しています。
横から見ると、フロントウィンドウがかなり傾斜しているのがわかりますね。 後で触れますが、この傾斜があるおかげでボンネットからのラインがきれいにつながっているのですが、室内に入るとこの傾斜がマイナスに感じられる面もあります。
サイドウィンドウはかなり面積が大きく、上半分だけ見れば完全に小型車のミニバンに見えます。 ドアサッシュ(窓枠)もブラックにしてあるので、フロントからリアまで大きな1枚のガラスのように見えます。 このあたりの演出は最近の軽では当たり前になってきましたね。 サイドラインも最近流行りのフェンダー部分を強調するラインとなっています。 しかし、全車13インチホイールなので逆にタイヤ(ホイール)の小ささが目立ってしまっている感じがします。 モーターショー出品車では14インチホイールを履いていたので期待していたのですが、やはり市販モデルでは13インチにサイズダウンされてしまいました。 残念です。
斜め後ろから見るとわりと背が高いのがわかりますね。 全高は1590mmと最近流行りの立体駐車場に入れる高さの1550mmにはこだわっていません。 もちろん、1550mm以下だから確実に入れるというわけでもないですし、それ以上だから全て利用できないというわけでもないので、そんなことにこだわるよりデザインや居住性を大事にしたということなのでしょうね。 余談ですが、同社の新型マーチの全高は1525mmなので、立体を利用する人はこちらを買ってということ?
リアビューでは、斜めにカットされたテールランプが目を引きます。 エンブレムはメッキのものがついていますし、バックドアハンドルもきちんとデザインされているので、質感はかなり高いです。 バックドアの下部にふくらみをもたせバンパーとの一体感を感じさせるようデザインされているので、重心が低く安定感があるように見えます。 バックドアのキーシリンダー(鍵穴)が廃止されたことや無駄な飾りが一切ないことで、軽とは思えない上質感がありますね。 ルーフ部分の絞りが大きいので、ドッシリとした印象がありますが、このことによって室内空間は若干犠牲になっています。 それを補う工夫もちゃんとされてるんですけどね。後で触れます。
ターボ車にはクリアタイプのLEDハイマウントストップランプを内蔵したルーフスポイラーが標準装備となります。 リアのレンズはすべてクリアで統一しているわけですね。
それでは、次のページで外装パーツをチェックしていきます。
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