MITSUBISHI eK WAGON
ここまでいろいろと凝っていると、当然走りにも興味がわきますね。 このeKワゴン、現在のところNA(ノンターボ)エンジンしかありません。 いずれターボも出るだろうということですが、NAでSOHCのエンジンではあまり走りは期待できないと思ってました。 スペックも、最高出力50PS、最大トルク6.3kgとごく平凡です。(トルクは高めですけどね)
で、実際に試乗してみたわけですが、車にはかわいそうかなと思いながら急なカーブが続く坂道を走ってみました。 ところが、これがよく走るんです。 大人二人が乗っていても、それほどアクセルを踏み込まずにグイグイ登っていきます。 少し高めのトルクと低回転志向のエンジン特性が非常に効いています。 また、静粛性も高く、停車時や低速走行時は本当に普通車に乗っているかのようです。振動も抑えられています。 ただし、高回転は苦手なようで、うなるようなエンジン音がしますので、エンジンを回すと快適性は極端に落ちます。
ラゲッジルーム(荷物室)の使い勝手も気になりますよね。 見てのとおり、驚くほど広くはないですが、日常使う分には充分です。 ただし、リアシートを倒した状態では、途中に段差ができてしまい完全にフラットにはなりません。 オプションのラゲッジボックスをつければフラットにできるのですが、わざわざ2万円も出すのはちょっと・・・。 開口部は広いので、荷物の出し入れはしやすい方だと思います。
天井の処理はなかなかよく出来ています。 ルームランプは普通車のように真ん中についてます。 オプションでマップランプがつけられるので、これをつければ使い勝手はよくなるでしょう。(標準にしてほしかったけど)
気に入ったのは、室内の色使いです。 天井やドアパネルなど、室内が明るい色で統一されていて、非常にリラックスできます。 外観の閉塞的なイメージとは対照的に、室内は開放感があって落ち着きます。 軽の場合、明るい色にすると安っぽさが目立ちやすいので、どうしても暗い色にしがちなのですが、あえてこれをやってくれるミツビシさんはエライと思います。
最後、に注目すべき装備を紹介しておきます。 パワーウィンドウ制御機構付きキーレスエントリーというものです。 よく、ドアを閉めてドアロックした瞬間に「あ、窓が開いてた!」ってことありませんか? そんなときに、このキーレスは、ドアロック後もう一度ボタンを操作してあげると、パワーウィンドウを閉めてくれるんです! 普通なら、もう一度ロック解除してキーをオンにしてスイッチでウィンドウを閉めて、またキーを抜いてドアを閉めてロックするという非常に面倒な作業をしなければいけないのに、このシステムがあればそれをしなくていいんです。 便利だし、かっこいいですよね。 感動しました。
この他にも、大きくて見やすいドアミラーや、操作性のよいコラムシフト、音の良いオーディオなど随所にオーナーへの気配りが感じられて好印象です。
それと、価格が安いのも大きな魅力です。 ベースグレードのMなら91万円という安さ。 上級グレードのXパッケージとの違いは、ルーフスポイラー、リアワイパー、電動格納ミラーとアルミホイールのみですから、Mでも装備は充分すぎるくらい整ってます。 これは本当にお買い得です。
なんだか、今回は久々の新型車ということでワクワクしてしまいましたが、本当にこれからの軽は変わるという予感を感じましたね。 この調子で各社とももっとすばらしい軽を世に送り出し、軽がもっと多くの人に理解され注目されるようになってくれれば、私は本当にうれしいです。
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