(1999/6〜2005/4モデル) 取材日:2003/6/22
DAIHATSU アトレーワゴン
[外観デザイン 外装パーツ インパネ周り シート周り 荷室 カスタム エアロダウン]
アウトドアなどの趣味に車を利用する人が増え、軽1BOXに対する関心も高まってきています。 1BOXに対するニーズも多様化してきており、ホンダがバモスに新シリーズを追加するなど、メーカーも動きをみせてきています。 そんな中、このアトレーワゴンは豊富なバリエーションと豪華な雰囲気が人気ですが、マイナーチェンジによって質感アップと価格ダウンを実施し、さらに魅力的な車に仕立てられました。 さっそく、その魅力を細かく見てみましょう。 なお、展示車がベースグレードの「CX」しかありませんでしたので、「CX」を中心に紹介します。 外観や装備の違う「カスタムターボ」や「エアロダウンビレットターボ」などは展示車がなかったため、中古車(マイナーチェンジ前の仕様)を使って紹介しています。
フロントフェイスは、ちょっとかわいい印象です。 基本的に商用バンの「ハイゼットカーゴ」と同じフェイスなのですが、大型のグリルにメッキ処理をしてあるおかげで、高級感があります。 この「CX」はハイルーフ仕様なのでやや商用車っぽい(白いボディカラーのせいもある?)雰囲気もありますが、他のグレードはロールーフとなっているのでもっと乗用車らしくなります。 1BOXは、スペース優先のため直線的で威圧感のあるデザインになりがちですが、このアトレーワゴンは、全体的に丸みを帯びたデザインと他車にくらべて非常にすっきりとしたバンパーデザインによって、どこか優しさを感じます。 他車に比べるとルーフの絞りが大きいため安定感があり、「背の高いセダン」という感じにも見えます。
斜めから見ると、他の1BOXとはちょっと雰囲気が違うのがわかると思います。 フロントウィンドウの傾斜が1BOXにしてはきつく、ボンネットからそのまま流れるようなラインになっているため、空気抵抗の少ない流麗なフォルムとなっています。 室内空間はやや犠牲になるのですが、角張った車が多い中で、こういう1BOXもあっていいですね。 1865mmという全高がありながら、脇に立っても威圧感を感じないのも、このデザインのおかげでしょう。
サイドビューでの特徴は、ウィンドウのライン処理。 BピラーとDピラーのみをブラックアウトするという珍しい手法を採用しています。 これによって、丸みを帯びたAピラーとCピラーのデザインがより強調されています。 アトレーワゴンの商用タイプである「ハイゼットカーゴ」には、電気自動車やハイブリッドカーもあり、環境にやさしい車としての取り組みも積極的に行われています。 この優しいデザインは、その「環境への優しさ」もイメージさせるものでもあるのかもしれません。 伸びやかなデザインに加えて、面積の大きなサイドウィンドウによる開放感がこの車の特徴です。 サイドを流れるラインは、他車のように前から後ろまで1本の直線にするのではなく、独立した3本のラインをさりげなく配置しているので、動きのある印象です。 「流麗」「スマート」・・・そんな言葉が似合う珍しい1BOXと言えるのではないでしょうか。
Dピラーをブラックアウトしたことで、重くなりがちなリアビューを上品にまとめています。 暑さを軽減するスモークガラスは全車標準装備で、全面UVカットガラスを採用しています。 ラインナップは、この「CX」のほかに「ツーリングターボ」「カスタムターボ」「エアロダウンビレットターボ」があり、それぞれ外観が異なります。 マイナーチェンジによってグレードは少なくなりましたが、この、まったく雰囲気の違う車が選べるというアトレーワゴンの利点はそのままです。(他グレードの外観については最後に紹介します) また、カスタムターボには、最近では珍しい大型電動ガラスサンルーフがオプション設定されているのも魅力です。 サンルーフ装着車はハイルーフ仕様になるので天井が低くなることもありませんし、サンシェードで日差しを遮ることもできるので、お金に余裕があればつけたいですね。 昔の1BOXのように天井がガラスだらけというわけではありませんが、後席の人を喜ばせたいならこれは魅力です。
リアビューは、まるで帽子をかぶったかのようにルーフが独立して見えるのが特徴で、一目でアトレーワゴンだとわかります。 大型のメッキガーニッシュが目を引きます。 バックドアハンドルをガーニッシュの下に隠すなど細かいところに気を使っている半面、鍵穴は真ん中にポツンと配置されていて、これはもう少し工夫してほしかったところ。 写真ではわかりにくいですが、マフラーは斜め下に向いていてあまり目立たないようになっています。 カスタムターボなどでは大型のマフラーに変更され、迫力を出す演出をしていますが、この「CX」はあくまでソフトなイメージに仕上げています。 このへんのこだわりはなかなかですね。
それでは、次のページで外装パーツを細かくチェックします。
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