(2006/1〜現行モデル) 取材日:2006/1/20
SUZUKI MRワゴン
[外観デザイン 外装パーツ インパネ周り シート 荷室&試乗レポ]
ワンモーションフォルムによる斬新なデザインでデビューした「MRワゴン」に、2代目となる新型が登場しました。 新型は、メインターゲットを子育て中のママに絞り、デザインを大きく変える一方で、豊富な収納や使い勝手の良さという初代の魅力もしっかり受け継ぎ、さらに進化させています。 軽初となる装備も満載した快適性の高さも魅力の新型「MRワゴン」を、さっそく詳しくチェックしてみましょう。 なお、取材の都合上複数のグレードの写真を使っています。 グレードや年式によって装備内容は異なりますので、購入を検討される際は、必ずカタログ等でご確認ください。
エクステリアデザインは、旧型の面影はまったくありません。 外観に関しては、モデルチェンジというよりも後継車種の登場と考えたほうが受け入れやすいかもしれません。 フロントの特徴は、なんといっても大きなヘッドライトと笑った口のように見える横長のフロントグリルでしょう。 シャープな印象だった旧型と違ってかわいい印象のフロントフェイスとなっていますが、フロントグリルの縁をメッキで飾ったり、バンパー下部にボリュームを持たせるなどして、存在感のある車となっています。 全体に丸みのあるデザインなので、ワゴンRなどと比べるとやや小さく見えますが、全長と全幅は同じです。 写真の車はターボエンジンを搭載したグレードで、フロントグリルの上にエアインテークがあり、また、フォグランプも標準装備されていますが、他のグレードの場合はこれらの装備はないため、もう少し穏やかな印象になります。
ワンモーションフォルムを捨て、一般的なボンネット形状になった新型ですが、これは、歩行者障害軽減のためにエンジンとボンネットフードの空間を広げる狙いもあったのかもしれません。 ヘッドライト部が盛り上がったボンネットは、旧型よりも運転しやすそうに見えますが、残念ながら運転席からボンネットはほとんど見えません。 ごく普通のデザインになったのに、どこか他の車と違って見えるのは、フロントピラーがブラックアウトされているせいです。 アルトなど一部の車種ではすでに採用されているアイデアですが、見慣れないものなのでやはり新鮮味はありますね。
滑らかなパネルで構成され、とてもきれいなサイドビュー。 フロントピラーの傾斜は意外に強く、サイドウインドウの面積が小さくなったため、旧型よりも室内が狭く見えてしまいますが、実際には室内寸法は旧型よりも拡大しています。 長さ1855mm、幅1280mm、高さ1275mmという室内寸法は、ライバルとなるホンダの人気車種「ライフ」とほとんど同じで、こういった部分からもライフをかなり意識して開発されたのではないかと想像できます。 ほぼ同時期に発売されることとなる三菱の「アイ」は、旧型MRワゴンのようなワンモーションフォルムを採用し、非常に広い室内スペースを確保しているように見えますが、室内長ではこの車のほうが勝ります。 全高は1620mmで、旧型よりも30mm高く、ホイールベースは2360mmで、旧型と同じです。 サイズはあまり大きく変わっていないのに、旧型とはまったく違う車に見えるのは、ワンモーションフォルムをやめたことだけではなく、Cピラー(リヤドア後ろのピラー)が非常に太くなったことも影響しています。 このデザインによって斜め後方の視界が悪くなり、後席がやや暗くなってしまっています。 どうしてこんなデザインにしたのかと思ったら、後面衝突に対応するためのなだそうです。 この車は子育て中のママをメインターゲットにしているため、後席に乗せた子供を万一のときにもしっかり守れるようにという配慮なのですね。
丸みがあって、ボリュームのあるリヤバンパーは、重心が低く見えます。 グレード構成はシンプルで、廉価グレードの「G」、充実装備の「X」、ターボエンジン搭載の「T」という3種類。 「G」は、廉価グレードとはいっても、キーレスエントリーやスモークガラスなども標準装備していて、必要な装備はほとんど揃っています。 収納やシートアレンジもほとんど上級グレードと同じでありながら、1,016,400円からという価格はなかなか魅力的です。 ボディカラーは、鮮やかなストロベリーパールメタリック(写真の車の色)やラグーンターコイズメタリックといった色から、やさしい印象のミルクティーベージュメタリックやレイクブルーメタリック、そして定番のパールホワイト、シルバー、ブラックまで、幅広いラインナップ。 さらに、マルーンブラウンパールというちょっと珍しい色まで用意されていて、色数は8色と平均的ながら、個性的なラインナップとなっています。
この写真の車が、そのマルーンブラウンパールというボディカラーです。 あまり見かけない色なので、目立ちたくはないけど個性のある色がいいという人にはオススメかもしれません。 リヤデザインはかなりボリュームがありますね。 旧型よりも天井の絞込みを少なくし、テールゲートもずいぶん大きくなったため、積載性は大幅にアップしています。 エンブレムも、よりすっきりしました。 メーカー名は、中央のテールゲートガーニッシュに「S」マークをつけることで省略し、車名エンブレムは四角いプレートにしてすっきりさせています。 よく見ると、車名エンブレム(写真左上)もかなり凝ったつくりになっていますね。 これならワックスがけもラクそうです。 テールゲートハンドルがガーニッシュの中に隠されていて、マフラーが斜め下に向いていることもすっきりしたリヤビューの演出に貢献しています。 リヤワイパーは全車標準装備です。
では、エクステリアのパーツをもう少し細かく見てみましょう。
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