カーチェック

ここでは、毎回1車種をピックアップし、雑誌等ではあまり触れられていない
デザイン、質感、使い勝手にこだわって徹底的にチェックしていきます。

(2006/9〜現行モデル)
取材日:2006/9/13

MITSUBISHI eKワゴン

[外観デザイン 外装パーツ インパネ周り シート周り スライドドア 荷室&試乗レポ]

 2001年に発売され、その後の軽自動車の市場にも大きな影響を与えた「eKワゴン」が、5年ぶりにフルモデルチェンジしました。
 軽自動車らしいシンプルさと親しみやすい価格はそのままに、使いやすさにさらに磨きをかけた二代目「eKワゴン」は、デザインこそ大きく変わってはいないものの、フロントエンジンの軽で初の電動スライドドアを装備するなど、またも軽自動車の市場に影響を与えそうな注目の車です。
 前置きはこのくらいにして、早速この車の魅力を徹底チェックしていきましょう。
 なお、写真や解説はスポーツモデルである「eKスポーツ」と同じものを使用している部分がありますので、あらかじめご了承ください。
 また、装備内容などについてはグレードや年式によって変わりますので、購入を検討する際は必ずカタログ等でご確認ください。

フロントフェイス フロントマスクは、誰が見てもすぐに「eKワゴン」とわかるもので、ヘッドライトの形が五角形になったこと以外はあまり大きく変わっていません。
 全体のプロポーションもほぼそのままですが、フロントグリルのデザイン性を高め、バンパーの段差を無くすなどして、新しさや上級感をアップさせています。
 ドアミラーの形やウォッシャーノズルの位置なども旧型とほぼ同じで、旧型から乗り換えても運転感覚に違和感を感じない反面、新型車に買い換えたという喜びも感じにくいかもしれません。
 フロントグリルを縁取るメッキモールは細く上品で、ベースグレードでもエクステリアは同じなので、価格に関係なく上級感が得られるというのはうれしいところです。
 これではシンプルすぎると感じる人のために、旧型と同じく迫力のあるデザインのエアロパーツもオプションで用意されています。

斜めから 流行を追ったり、目新しさを感じさせるようなデザインではなく、ほとんど旧型と変わらないオーソドックスで実用的なスタイル。
 ドアパネルなどは「旧型そのまま?」とも思えますが、よく見るとパネルはすべて新しくデザインされています。
 ボディサイズは、全長3395mm、全幅1475mm、全高1550mmとなっていて、旧型とまったく同サイズ。
 ホイールベースも、旧型と同じ2340mmです。
 一般的な立体駐車場に対応し、運転感覚のつかみやすさと室内の広さを両立した典型的なセミトールワゴンスタイルの車は、今ではこの「eKワゴン」だけになってしまいました。
 この車のコンセプトが、他の車と競うのではなく、あくまで使いやすさと親しみやすさを追求することであるというのが、ボディ形状からもわかる気がします。
 なお、旧型では「eKクラッシィ」や「eKアクティブ」といったバリエーションも存在しましたが、新型ではそれらは廃止されて「eKスポーツ」のみが残りました。

サイドビュー フロントバンパーの段差が無くなったこと以外は、プレスラインなどもほとんどそのままといった感じのサイドビュー。
 しかし、実際には、ドア下部のプレスラインが一つ廃止されていたり、リヤクォーターウインドウ下部のデザインが丸みを帯びたラインに変更されていたりと、よりやさしい印象のエクステリアを目指しているようです。
 ボディ形状がほとんどそのままであるため、室内の広さも変わっていないように見えますが、実は室内長は65mmも拡大されています。
 詳しくは後で触れますが、外観はほとんど変わっていないのに室内はずいぶん広くなったように思えるので、運転感覚を犠牲にすることなく、広く快適な室内を手に入れることに成功しています。

斜め後ろ リヤサイドから見るとほとんど旧型との違いがわかりませんが、実はとても大きな違いがあります。
 それが、助手席側リヤドアの電動スライドドアです。
 軽の世界でも、スズキの「エブリイワゴン」がすでに電動スライドドアを採用していますが、それは1BOXでの話で、フロントエンジンでボンネットを持つ(=リヤのサイズ的な余裕がない)形状の軽で電動スライドドアを実現したのはこの車が初めてとなります。
 「スライドドアはボディにレールが見えるのが気になる」という人も少なくないと思いますが、この車はインナーレール式を採用することでボディパネルにレールが無く、普通のヒンジドアと変わらないデザイン性を実現しています。
 また、スライドドアはボディ後端ギリギリのところで止まるようになっていて、ボディから後ろに飛び出てしまうこともありません。
 「スライドドアは安心だけど、1BOXでは運転に自信が無いし燃費も心配」という人もきっと多かったはずですが、そういった問題を解決してくれる車が軽自動車の中で登場したということは非常に意味が大きいのではないでしょうか。
 もちろん、通常のヒンジドア仕様も用意されていますので、スライドドアは不要という人でも心配は要りません。

リヤビュー リヤデザインも基本的には旧型とほぼ同じですが、やはりプレスラインを減らしてよりシンプルな印象になっています。
 旧型との大きな違いは、リヤコンビランプが軽初のLEDタイプ(詳細は後述)となったことくらい。
 しかし、実はもう一つ大きな違いがあって、全グレードのボディカラーにパールホワイトが設定されたのです。
 旧型ではホワイトソリッドしか無く、パールホワイトの設定を待ち望んでいた人も多いはず。
 最近は濃色系も人気が高くなっていますが、やはり定番のパールホワイトは安定した人気があり、有料色であっても設定して欲しいですよね。
 ボディカラーは全11色と豊富で、インテリアカラーはベージュ(オプションでブラックも有り)となります。
 グレード構成は非常にシンプルで、5MTまたは3ATが選べるベースグレードの「M」と、4ATで装備も多少良い「G」という2種類の基本グレードに、それぞれスライドドア仕様の「MS」(5MT設定無し)と「GS」があり、全部で4種類。
 デザインもシンプルなら、グレード構成もシンプルで選びやすいというのがこの車らしいところです。
 最近では貴重な存在となった5MTが設定されているのもうれしいですね。

 では、次はエクステリアのパーツを少し細かく見てみることにします。


   

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