取材日:2003/10/1
SUZUKI ワゴンR RR−DI
[(RR)外観デザイン 外装パーツ インパネ周り シート周り 荷室]
[(ノーマル)外観デザイン 外装パーツ インテリア&試乗レポ]
スズキの主力車種としてダントツの知名度を持つ「ワゴンR」が、5年ぶりにフルモデルチェンジしました。 3代目となるこの「ワゴンR」は、初代のシンプルさと2代目の上質感をうまくミックスさせた実用性の高い車に仕上がっています。 あまり大きく変化しなかった外観に比べて、中身はどう進化したのか。 さっそくチェックしてみましょう。
※2007年2月に追加された「スティングレー」については、管理人ブログで詳しく紹介しています。
フロントマスクは、少々こじんまりとした印象だった旧型と比べるとかなり迫力があります。 角を立たせて絶壁のようにそびえ立つバンパーからボンネットまでのラインが、かたまり感と重量感を与え、軽とは思えないような存在感があります。 フロントウィンドウがずいぶん前まで押しやられているので、前に立つとフロントウィンドウがすぐ近くにあるような感じがして、それもボディが大きく見える要因なのでしょう。 今度の「ワゴンR」は直線を多様しているのが特徴で、旧型では丸型だったフォグランプも角型になっています。 その直線基調のデザインが、唯一の丸であるプロジェクター式ヘッドランプをより際立たせています。 「RR」シリーズはターボエンジンのみのラインナップですが、ボンネットのエアインテークはなく、フロントグリル内にエア導入口を設けています。 フロントグリルを横長の直線的なデザインにし、ヘッドライトを縦長にして両端に寄せることで、ワイド感が強調されたデザインとなっています。 旧型「RR」とはずいぶんイメージが変わりましたが、上下に分割されたヘッドライト類が唯一の面影でしょうか。
斜めから見ると、ずいぶんボディが分厚くなったように感じますが、実は全高は旧型と変わっていません。 「RR」シリーズは数値上旧型よりも3cm程度低くなっていますが、これはアンテナが樹脂製のセンターアンテナからフロントピラーアンテナに変更されたためで、実際のルーフの高さはほぼ同じなのです。 サイドパネルを垂直に近づけてルーフの幅を広げたデザインにより、基本的なサイズは変わらなくてもこれだけ大きく見えるのですね。 ちなみに、センターアンテナをやめた理由は、コストダウンだけではなく「特に都会では自宅駐車場の屋根が低い場合が多く、センターアンテナだといちいち車外に出てたたまなければいけないので面倒。ピラーアンテナのほうが車内から手が届いて便利。」という声に応えたためだとか。 フェンダーの膨らみをクッキリとさせているのは、最近の流行りですね。 ドアパネルの中央を前後に貫く太いプレスラインは、旧型から継承されたものです。
場所の都合で「RR」のサイドビューが撮れませんでしたので、ひとまずノーマル「ワゴンR」の写真を使っています。 旧型からのキープコンセプトと思われるデザインですが、よく見てみると、ウエストライン(サイドウィンドウ下部のライン)より下はほとんど旧型の面影はありません。 それなのに、なぜ一目で「ワゴンR」とわかるのでしょうか。 それは、「ワゴンR」の外観の最大の特徴である太い窓枠を残したからなのです。 クォーターウィンドウやバックドアの形状なども旧型とはぜんぜん違うのに、この太い窓枠があるおかげで「間違いなくワゴンRだ」と思えるわけです。 こういう演出があるからこそ、「ワゴンR」は独特の存在感を放ち続けられるのでしょう。 それにしても、ルーフが長いです。
リアサイドの存在感はかなりのものです。 バックドアの開口部が広がり、バンパーの飾りもなくなり、ルーフの幅が広がりました。 かなりシャープで、1BOXに近いような印象さえあります。 この鮮やかなブルーのボディカラーはキプロスブルーメタリックという色で、これがまた存在感バツグンなのです。 ボディカラーは全部で8色ありますが、赤、黄、青など派手な色が多く、シャープなラインが際立つようなカラーラインナップになっているようです。 もちろん、目立つのはイヤという人のために、渋いメタリックカラーも準備されてます。 旧型は地味なボディカラーが多かったのですが、これからは鮮やかなボディカラーの「RR」が街を埋め尽くすようになるのかもしれません。 それだけ、メーカーもデザインに自信を持っているのでしょう。 「RR」シリーズのラインナップは「RR」と「RR−DI」の2つですが、外観には差はありません。
リアビューはこのとおり。 写真だと、トヨタのミニバン「ノア」とか、そのへんのクラスの車に見えてしまいますね。 実際にはそこまで大きくはありませんが、普通車の「ワゴンRソリオ」と一瞬見間違えるくらい立派です。 旧型ではちょっと変なデザインのドアハンドルが気になっていましたが、新型はこのとおりきれいに埋め込まれています。 鍵穴も廃止され、リアワイパーも樹脂製になりました。 旧型ではシールだったエンブレムも立体成型になり、ロゴデザインも変更。 中央には大きなスズキのマークも付き、大幅に質感が向上しています。 旧型では丸みを帯びて少々弱々しさのあったリアウィンドウやリアコンビランプも、シャープなラインになっています。 こうやって見てみると、リアビューは思ったより大胆に変身してますね。
それでは、もう少し細かく外装パーツを見てみますか。
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